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あなたにピッタリの中学硬式野球団体はどこ?【リトルシニア・ボーイズ・ヤング・ポニー】

私の2人の息子は、ともに硬式野球クラブチームでプレーしていました。(次男は現在も所属)

通っている中学校には軟式野球部もありましたが、部員数が不足気味で、息子たちは甲子園を目指せる強豪校へ進学したいという希望がありました。

そのため、地元のクラブチームへ入部することを決めました。

私たちは比較的大きな都市の近郊に住んでおり、周囲には多くのクラブチームが存在してます。

様々なチームの体験参加を経て、以下のポイントを考慮しチームを選びました。

  • 完備された室内練習場などで、平日毎日練習できること

  • 進学実績

  • お金

  • 体験時の印象

一方で、次のポイントについては考慮しませんでした。

  • 第三者の極端な評判やウワサ

結局ウワサというものは、成功した選手の親は良いウワサを流しますし、不遇をこうむったと感じてた親が悪いうわさを流していることがあるためで、これらは正確な判断の足かせにもなりかねないと考えました。

最終的には自分たちの感覚とインスピレーションを信じることが大切だと感じています。

結果として、息子達はある硬式野球クラブチームにお世話になりました。チーム選びにも成功したと思っています。

そこで、中学硬式野球クラブチームの育成を経験した親として、これから硬式野球クラブチームを選ばれる親御さんたちに向けて、何か参考になればと思い記事を書きました。

どの中学硬式クラブチームも必ずどこかの団体に所属しています。

それぞれの団体には長所とともにごくわずかな短所も感じました。

今回は、チーム選びの前にそれぞれの団体について感じてたことをお伝えします。

私のプロフィール

私は、少年ソフトボールと少年野球の監督・ヘッドコーチとして20年以上の経験があり、指導者免許も取得しています。

息子2人も含めて200名以上の指導経験があります。

長男は高校時代、多くのプロ野球選手を輩出した名門校で1年秋から4番レギュラーとして活躍し、県ベスト4に進出。

次男は中学硬式クラブチームに所属し、2年生時に投手として上級生のチームに帯同し、全国大会ベスト8に進出。
全ての試合に先発登板しました。

私の経験を通じて、少しでも野球少年や親御さんの参考になれば幸いです。



リトルシニア、ボーイズ、ヤングの歴史

そもそも、同じ中学硬式野球でもなぜ複数のリーグが存在するのでしょうか。

リトルシニアリーグが関東で発祥し全国に広がりました。
          
次にリトルシニアリーグの関西版としてボーイズリーグが発祥し、全国に広がります。
 
そして「もっと野球好きを育てる」という考えでボーイズリーグ兵庫県支部が独立してヤングリーグを創設し、全国に広がりました。

このように各団体は一つの団体から分裂して細分化されてきました。

各団体の特徴

リトルシニアリーグ


日本リトルシニア中学硬式野球協会

リトルシニアリーグのチームは、全国に557チーム存在しており、特に関東圏で盛んです。
多くの名門チームがあり、全国大会では高いレベルの試合が繰り広げられます。

強豪校とのパイプが多いチームもあり、伝統のある強豪チームでの活躍や対戦を希望する選手にはお勧めです。

ただし、チーム数が多いため、どの地域のチームも全国大会へ出場は大変な課題となります。

また、全国大会の常連強豪チームは部員数が多く、レギュラー争いも激しいです。中学校によりますが、選手の全国大会の出場実績は高校進学に影響を与える可能性があるため、検討が必要です。

リーグの歴史が長いため、昭和時代の伝統が残るチームも見受けられます。

また、近隣の名門チーム同士の練習試合は、大会での対戦を見越して行わないことがあります。

試合の遠征頻度や遠征費は、入部前に必ず確認した方が良いです。

ボーイズリーグ

ボーイズリーグは全国に725チーム存在し、特に関西圏で盛んです。

チーム数が多いので大会は他の団体と比べても華美に行われる印象です。

名門チームも全国に多くあり、全国大会では高いレベルの試合が行われています。

強豪校とのパイプを多く持つチームもあり、伝統ある強豪チームでのプレーを希望する選手にもお勧めです。

ボーイズリーグもチーム数が多いため、どの地域のチームも全国大会へ出場するのは大変ですし、全国大会の常連強豪チームは部員数も多く、レギュラー争いも激しいです。

中学校によりますが、選手の全国大会出場実績は高校進学に影響を与える可能性があるため、検討が必要です。

ボーイズリーグのチームにも、昭和時代の伝統が残るチームも見受けられます。

また、近隣の名門チーム同士の練習試合は、大会での対戦を見越して行わないことがあります。

試合の遠征頻度や遠征費は、入部前に必ず確認した方が良いです。

ヤングリーグ

ヤングリーグは全国に181チーム存在し、特に関西圏や中国地方が盛んです。

最近は力強いチームも増加しており、特に近畿地区でリーグを超えた対戦が行われるタイガースカップでは、ヤングリーグ所属チームは上位常連です。

また、チーム数が少ないため、全国大会への出場はボーイズリーグやリトルシニアリーグに比べて比較的容易と言えるでしょう。

リトルシニアリーグとボーイズリーグの3年生は、8月に行われる全国大会終了と共に引退します。

よって、6月の地区予選で早々にほとんどのチームの選手は引退します。
6月から中学卒業までの貴重な9か月近くを練習のみで過ごすのは忍耐が必要です。

ヤングリーグは、春と夏の全国大会での成績優秀チームと新たな地区予選大会勝利チームを含めた、世代最強チームを争う

グランドチャンピオンシップ大会

が毎年12月に行われます。

中学卒業まで高いモチベーションで野球が楽しめるのも大きな魅力であり、高校野球スタート時にアドバンテージにもなっています。

ボーイズリーグやリトルシニアリーグの名門チームは同じリーグの近隣チームとは練習試合を避ける傾向があるため、遠征することなく近隣の名門チームとの対戦ができます。選手としても、実は多くの成長を得られたりもします。

しかし、未だに一部のリトルシニアやボーイズのチームから下のリーグとして見られることがあります。

ポニーリーグ

チーム数は64チームと少ないですが、全国で実績を出すチームも増加しています。

全国大会への出場が相対的に容易で、お住まいの近隣にチームがあれば注目すべきです。

ポニーリーグは独自のルールがあることで知られています。

人数がそろえば、1つのチームから2チームが大会に出場できたり、交代した選手が再び出場できる

リエントリー

が採用されています。

特に「リエントリー」は、守備が苦手だが打撃に自信がある選手や、打撃が苦手だが守備が得意な選手が再出場できるため、何度もチャンスに恵まれます。一芸に秀でた選手にとっては経験を積む良い機会となります。
個人的にはこのルールは素晴らしいと考えています。

チーム数が少ないため、近隣で入団できるチームが無い場合も。また、大会ごとに遠征が多くなる傾向があります。

試合の遠征頻度や遠征費は、入部前に必ず確認した方が良いです。

独自のポニーリーグ

ポニーリーグは他の3つの団体とは異なり、世界的な組織につながっており、すべてリーグ戦です。
独自のルールで選手が出場しやすくなっており、他のリーグでプレーするチャンスが少なかった選手たちが多く移籍してきています。

ポニーリーグは他の3つの団体と比べると実力が劣るチームもありますが、「ケガさせない」「無理させない」を合言葉に、野球少年をサポートするリーグとしても存在感を増してきています。

最近はポニーリーグの理念に共感した他のリーグに所属していた強豪チームも移籍してきたケースもあります。

リーグを超えた交流大会も増えてきた

通常は各リーグごとに全国大会が行われますが、ジャイアンツカップやタイガースカップ、ドラゴンズカップなど、リーグの壁を越えた大会も増えてきています。

2023年8月に初めて開催された第1回エイジェックカップでは、各リーグの全国優勝チームが出場し、トーナメント戦が行われました。

この大会ではポニーリーグの佐賀ビクトリーが優勝し、準優勝は別の団体であるフレッシュリーグの佐賀フィールドナインでした。

これまでは実力的にはリトルシニアリーグやボーイズリーグが上回っているとされていましたが、各リーグの実力差はほぼなくなったと言えます。

野球強豪校への進学に有利、不利はある?

以前は「強豪校へ進学するのであればリトルシニアリーグかボーイズリーグの名門チームへ!」という声もありましたが、最近ではヤングリーグやポニーリーグのチームも活躍し、そのような一概に言えない傾向があります。

ヤングリーグやポニーリーグのチームでも、強豪校とのパイプがあるチームは多く存在します。
したがって、所属リーグに関係なくチームが持つ高校とのパイプを考慮して選べばよいと思います。

大切なのは、練習環境などの方が重要だと思います。優れた選手であれば、所属リーグに関係なくスカウトは必ず見に来てくれるでしょう。
また、野球人口の減少により、新たなチームとのパイプを求める高校がほとんどです。

多くの高校から勧誘を貰える選手を目指してください。

入部前に注意してほしいこと。。

リーグが持つ特色を生かすために他のリーグへ移籍するチームが有りますが、実は様々な理由でリーグを移籍しているチームもあります。

  • 禁止されている指導者による体罰・暴言が日常化していた

  • 高校進学指導による不透明な金銭授受(お車代など)

  • チーム運営費の不明瞭な会計処理

  • 指導者同士の不仲による分裂

  • 大会中にベンチ内で喫煙、再三の注意も無視

ポジティブな移籍ではなく、上記のようなネガティブな要因で移籍を余儀なくされたチームもあります。

このような情報は一般の方々からはわかりにくいため、入部してから後悔することもあります。

入部を希望しているチームに移籍の歴史がある場合、なぜ移籍したのかを聞いてみましょう。

まとめ

今回は中学硬式クラブチームの各リーグの特色を紹介しました。

一番大切なことは、楽しく野球ができ、成長できる環境のチームに入部することです。

中学野球生活を素晴らしいものにしてください。








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