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高校5年生、新入社員代表に選ばれました。

こんにちは。高校5年生です。

3月の第2週、内定先の企業さんから電話がかかってきました。書類の不備か、はたまた内定取り消しかなどと悪い知らせを想像しましたが、電話口から聞こえた声は大変丁寧でした。

「入社式が行われる4月3日、新入社員代表として挨拶をお願いできませんか?」

驚きはありましたが、私は意外に冷静でした。悪い知らせではないと分かって、ほっとしたからでしょう。
迷わず「ありがたくお受けしたいと思います」と答えておりました。

原稿を5日以内に考えるよう頼まれ、電話を切りました。ちょうど祖母の家に遊びに来ていたときで、いきなりかかってきた電話に祖母が驚いていたので、私は悪い知らせではなかったことを伝えました。祖母は私よりもテンション高く喜び、すぐに祖父に教えておりました。祖父は「5分は長いぞ……5分は……」と心配して、私が帰るときまでずっとぶつぶつ「長いぞ……長いぞ……」と呟いておりました。

「さすが○○ちゃん(私)。やっぱり会社の人も分かるとよ、○○ちゃんの人柄が。これまでに接してきた感じで。○○ちゃんなら大丈夫、得意だから」
祖母はそう言って励ましてくれました。

電話で伝えられた情報は以下の通りです。

・入社式が終わった後、会場を移動して新入社員歓迎パーティーを行う。
・歓迎パーティーで、新入社員を代表して挨拶(スピーチ)をして欲しい。
・挨拶は5分程度で、抱負や意気込みを盛り込むこと。
・原稿をwordで作り、人事担当者のメールアドレスに送ること。締切は5日後。

加えて、これは明言されたわけではありませんが、話の感じから、新入社員の中で挨拶をするのは私1人であることが察せられました。

躊躇いなく受けた私ですが、電話を切った直後は「できるかな……」「新入社員、100人くらいいるはずなのに何で私なんだろう……」とネガティブ発言を連発しました。しかし祖母は一貫して「できる」「大丈夫」「(原稿をチェックして)ダメだったら直されるから」「ネットで検索したら、例がいっぱい出てくるはず」と元気づけてくれました。
帰って検索したら、確かに数は多くありませんが例文が出てきました。普段インターネットなんて使わないはずの祖母が「ネット検索すれば」と言うなんて珍しいのですが、助かりました。

翌日、私は原稿書きに取りかかりました。5分となると、ただ挨拶するだけでは埋まりません。祖父が心配していた通り長いので、エピソードを盛り込む必要があります。

最初はありきたりな文章にしようとしたのですが、母に「あんたに頼んだのに、(ありきたりな文だと)あんたに頼んだ意味がない」と言われ、自分の話を盛り込むことにしました。と言っても、これまで目立つ役職を務めたことがなく、輝かしい経歴も持たない私には、100人単位の聴衆を惹きつけるエピソードなんて用意できません。PCの前でうんうん唸ってひねり出したのは、最近で1番褒められた卒業論文のことでした。卒業論文を書いた経緯からその後までを話し、入社後の生活に繋げていく構成です。

4時間超を要し、やっと原稿が完成しました。何度も読み直し、メールで送りました。5日設定されていたにも関わらず、次の日に提出できたのは自分でも「なかなかやるじゃん」と思いました。まあ、たまたま予定が空いていただけなんですけどね。

夕方、電話をくださった社員の方から返信がありました。感想を期待したのですが、受け取ったことの報告と、「何か訂正があれば連絡します」というお知らせでした。業界や企業さんの業務について何も触れていないので「何か入れてくださいって言われるかな?」とドキドキしていた私は、胸をなでおろした反面、反応が気になってそわそわしました。

スピーチの練習の様子について、歓迎パーティーが終わった後に当日の様子について、日を改めて記事を書きたいと考えております。ただ、歓迎パーティー当日の様子に関しては入社後に書くことになりますので、新生活について行くのに必死で、noteの更新が滞るかもしれません。その際はご容赦くださいませ。

以上、「高校5年生、新入社員代表に選ばれました。」でした。
最後までお付き合いくださって、ありがとうございました。
また次の投稿でお会いしましょう!

追記:原稿を提出した日の夜、「原稿に歓迎パーティーと書かれておりますが、○○さんが務めるのは入社式の答辞なので、変更しておきますね」と連絡をいただきました。「会場を移動して歓迎パーティーをします」と言われたのは、単に段取りを教わっただけだったようです。

「歓迎パーティーではなく、入社式の最中……式典で話すってこと?!」と衝撃を受けましたが、「直すところがないくらい良かったです」と原稿をベタ褒めしていただいたので、気になりませんでした。気合い入れて務めてきます。