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広告振り返り~2021/2月編~

 今月も元気に広告を振り返るぞ!
 最近他のnoteで「参考になるマーケティング事例まとめました!」みたいなのを見かけるけど、当ブログは参考にならない広告から新しいマーケティングを率先してまとめております。
 どうせ参考になるマーケティングなんか誰でもまとめるし、別に自分はマーケティングを学びたいわけでは無いのでそういうスタンスです。


・アイアム皇帝

 アイアム皇帝は2月始まって早々に実写と後宮を組み合わせた全く新しい広告のスタイルをブチ立てて来たのが印象深い。
 さすがに最盛期の荒野行動と覇を争っただけのパワーはなおも衰える事を知らず、実写の女性が「なんて難しいゲームなんだ!皆チャレンジしよう!」という方針に切り替えてなおやっている事は以前やってた後宮の広告とほぼ一緒という辺りが面白い。
 今時の広告ながら多数ガチャが引ける、ガチャで逆転できるという要素を全く宣伝しないストロングスタイルも相まってこれぞ真の漢の広告だと背中で語っているようである。

 tiktokっぽさを前面に押し出した広告も作成しており、想像よりも若者受けも狙っているのかなという印象がある。
 その後にゲーム画面っぽい物を出しているのだが、その前のtiktokもどきは何であったの? と考えるとよく分からない。

 マフィアシティのパクリをやるのも熱い。youtube広告ドラマの始祖とも言えるマフィアシティの筋を追えるのはやはりアイアム皇帝が積み上げてきたキャリアの賜物であり、突然頭の上にLv.30とか乗せても違和感が無いのはさすがの一言。

・三国志グローバル

 策略シミュレーションゲームと書いている広告でアクションゲームもどきの動画を出してくる面の皮の厚さはまさしく4399と言えるパワープレイ。
 最初に我は趙子龍とか言って黒地の画面に趙雲らしき人物の画像だけ乗っけておくのもかなり趣深いよな。

 ただ結構良いなという表現もあって、このゲームは韓国、台湾、日本の三ヶ国で同時に配信されるらしい。
 つまり本当に三国で全サーバーのトップを争わせるのである。三国志のオンラインゲームで本当に三国に争わせるという洒落の利いた広告自体は正直秀逸だと思ったし、ゲームとしても過去に無い雰囲気になるんじゃないかなとちょっと期待してしまう出来になっているのが実にニクイ。

 4399特有の声優インタビュー広告も完備。感情を失った目をしている上坂すみれのインタビューが面白い。
 他の声優インタビュー動画も見たけど、ここまで「広告です」って感じがあるインタビューも中々無いのでは。4399のビッグマネーによって声優がインタビューされる動画はどれも面白いので、見かけたら一見の価値アリ。

 小野友樹バージョンもあります。
 演技に関する話だと普通の日本語なのに三国志グローバルの宣伝パートになった辺りから急に日本語が怪しくなってくる所に味がある。
 声優ファンならどっちも見ておきたい所。

・プロジェクトセカイカラフルステージ

 最高難度じゃなくて適度な難度の曲を出しつつ、有名曲が遊べる所をアピールする広告。いくらボカロ曲知識が無くてもローリンガールは知ってるのでまあまあ馴染みがあります。
 譜面として超難しいのを出すよりも、まあまあ難しい、出来そうな曲の広告をやるのは先月同様。

 プロセカはもう一つ広告を出していて、この広告はどっちかというとファンメイドっぽさを狙ったのであろう動画。
 昨今は下手な広告よりもファンの布教活動や二次創作、口コミの方が広告効果が大きいであろう事象がかなり多いので、これを広告によって狙おうとしたのだろう。
 実際これによってどこまで効果があったかは知らないけども、最近サクラ革命を筆頭に微妙な雰囲気が続くセガのソシャゲの中では成功している方らしいプロセカがこういう広告を出しているのだから一定の成果は出ているのではないだろうか。
 結局強いインフルエンサーが付いたらバカ売れする事もあるし、影響力ある人がいなければ誰も知らないうちに消えていくのが最近のソシャゲ、いや娯楽全体でありがちだよなあ。その強いインフルエンサーとやらも同じゲームばっかりやってる事はほとんど無く、毎月やってるゲームが変わっていくのも割とザラな印象があるし。
 先月までファイナルギアとか俺が言ってて、他のロボット好きの方々もこれはすごいと言ってたの皆さん覚えてます?? 気が付けばブルーアーカイブのアルちゃんがーとか言い始め、次はウマ娘のゴールドシップがあーだこーだで、来月にはまた別のキャラについて喋ってるんだからソシャゲも大変だよ。
 結局好きだと思ったゲームはちゃんと課金して続ける事、他の人が話題に上げなくなっても黙々と好きなゲームを続けるのが一番大事なんじゃないかなと思いました。飽きたら止めても良いけど、個人的には新作が出た、リセマラした、数週間でやめたを繰り返して本当に面白いのかという所を疑問視している所がある。ゲームなんか好きにやれよって話だけどね。

・おねがい社長

 皆勤賞。来月も新作をお待ちしております。
 比較的ゲーム内容をちゃんと紹介している広告を出しているように見えて、右画面はGTAをパクっているとの事。実際車の要素はあるけどこんなハイクオリティな車のグラフィックは出てきませんからね。

 こっちは比較的ゲーム内容を真面目に紹介しているが、商店街を作ってるシーンはそんなにない。
 なんでこんな真面目な広告やりだしたんだろう? と考えると多分真面目に内容を紹介してみるのも試したくなったんだろうけど、結局試みとしては失敗している印象。
 実際ゲームシステムをメインに伝えているように見えてシーンを頻繁に変えすぎて結局何を伝えんとしているのか分からんのよ。ただ情報をミチミチ詰めれば良いという物では無い。

 もちろん新作ドラマもあります。
 今回はキャラモデルがみすぼらしいイケメンなのでちょっと面白いけど、いつものボンゴレの方が好きかな。

 個人的にはこれがめちゃくちゃすき。おばさんがブタに乗って主人公を轢きに来るのいいよね……

 「ブタに乗って出てくるの中華広告過ぎて飽きたんだが……」というあなたにはおばさんが実は竜宮のお姫様で亀に乗って出てくるパターンも完備。好きな方を見てくれよな!
 サーモンを木の机に直接置いてたたき売りしちゃうところもすき。

・成り上がり~華と武の戦国

 中華ゲー特有のKOFコラボ。いつものアレです。先月やっていた永野の広告はもう終わりっぽい。
 アジア圏ではKOFが大人気だとは言うけど、こんなに関係ないゲームとコラボやってる格ゲーも珍しいよね。そう言えばフォートナイトもストⅤとコラボしてたけど、KOFのコラボ力に比べるとまだまだな印象。

 KOFコラボは正直日本人より海外、アジア圏の人にウケるコラボだよねこれ。現代日本人はキングオブファイターズを知ってるのか? 俺はちょっと遊んだことあります程度の知識しか無いので深入りはしないけども、日本人でKOFが好きであってもそれでコラボ先のゲームを始めますって層は多数派では無いのでは。
 実際海外でのセールスが良くなってるのならKOFコラボはやり得なんだろうなあ。日本ではそんなでも無くても海外でぼろ儲けなら良いんじゃないですか。

・ダンシングアコム

 DOPE……
 youtubeの動画として登場したのは先月だけれども、Twitter広告やyoutube広告で出てき始めたのは今月からなので紹介。
 あまりにもキマっている映像と金貸しをする気が無さげなアシッドぶりにビンビンになりました。絶妙に古臭くも新しい、クセになる良い表現だと思います。金貸しの広告は基本的に大嫌いなんだけども、こういうのは積極的にやってほしい。

 Twitter広告ではハッシュタグで「踊ってみた募集」「踊り手さんと繋がりたい」という物がついているのでおそらくこれの踊ってみたを投稿してもらいたいなとアコムは思っているのだろう。
 個人的にはツイッター広告版よりもフルバージョンを聞いて欲しい。80`sテイストがコッテリ効いてて気持ちいい広告に仕上がっている。
 まさかいないと思うけど、もし踊った人がいたら教えてください。自分が探した範囲ではいなかったけど……

・ピックアップ

・ビビッドアーミー公式キャラソン『集結れエマージェンシー』

 音楽はさつきがてんこもり、動画を藍瀬まなみに依頼して生み出した超エモーショナルなキャラソン。FUTURE BASS系の曲調とCVがマッチしており、極めて良質なキャラソンに仕上がっている。
 ゲームのキャラソンって言うとなんとなくポップス、なんとなくCV目当てになりがちな印象があったので、ここまでしっかりした、聴き応えある音楽になっているのが驚き。だからと言って声優さんの声を殺す事も無く、正統派なキャラソンに仕上がっているのがとても良い。
 これはビビッドアーミーという先入観を捨てて聴いてもらいたい曲の一つだと思う。マジで何でビビッドアーミーからこの名曲が生まれたんだ。

・ビビッドアーミー公式キャラソン「ビビッド・ビビッド・バレット」

 自分は鏡音リン等ボーカロイド系の曲がどうしても苦手なのだけども、これもビビッドアーミーのオリジナルソングなので暇なら聞いてみても良いかもしれない。
 カスタムキャストとコラボしてこんな動画を作っているらしく、どうしてこう広告に対するフットワークが軽いんだと尊敬すら覚えてしまう。
 このアリアというキャラは先月のCMでもメディア露出があったので、ビビッドアーミーのメインキャラなんでしょうね。ビジュアル自体は王道のかわいいキャラだと思うし、こういう凝った広告をたまにやるからビビッドアーミーは信頼できるなと感じます。
 でもゲーム内容は未だに分からない。

・Phantom Rose Scarlet

 普通に面白いゲームで、普通の広告だけど日本人にも英語の広告が出てくるんだなあとちょっと思った。
 ターゲット的に自分はゲームの広告が出てくる様に設定されてると思うんだけど、海外のゲームでも出るようになってるのかな。全部英語ではあるけどプレイ済みなら何となく内容が分かるようになってて結構頑張ってる広告だなという印象。
 なお未プレイだと分かるかはちょっと怪しい。キャラ推ししつつゲーム内容もざっくり見せる内容だけども、英語をズラズラ並べない事で海外でもある程度通用するようにしているのかな。

・プロジェクト・メイクオーバー

 闇のシャイニングニキと言える広告で、これから紹介するシャイニングニキの広告を高く評価しているのはこの広告のせいという所があるんだよね。
 そもそも元から不細工な人間をさらに不細工にするのはあまりにも芸が無いし、そういう広告はアイアム皇帝や日替わり内室などの後宮系ゲームが数年前に通って来た道なんだよな。
 今月も確か広告を出していたけども、いずれもひどい失敗をするばかりで全く変わり映えしない広告しかしないのであまり好きになれない広告の一つ。それにこいつも実はパズルゲームだから、やってる事としてはガーデンスケイプ先生と同じだよ。だったらパズル画面まで映してくれるパズル&サバイバルの方がよほど良心的だし。
 何だか苦言だらけになってしまったけども、個人的にあまり好きになれないと感じてしまったからピックアップ止まりなんだよな。これ以下の広告とかマジでそんなに無いぞ。もうちょっと独自のアレンジをしたら評価が爆上がりする可能性はあるけど、現状はわざわざ2月のプロジェクトメイクオーバーの広告を探したくないレベルの広告。

・PokeRaid

 内容としてはポケモンGOのレイド戦をマッチングするアプリの様だけども、広告はミュウツーの逆襲の映像を丸パクリというとんでもない内容になっている。
 要はレイド戦の相手がミュウツーだからミュウツーの逆襲なんだろうけど、当然ながら著作権的にアウトなので近々消されるはずだ。日本語も妙だし海外のどこかの企業がこういう広告を出したんだろうけど、サービス自体もポケモンGOの後乗り、広告内容も既存映像の流用と果てしなくオリジナリティの無い内容。
 実際金儲けを考えるのであればこういうサービスが一番手っ取り早いんだろうけども、これが堂々とTwitterで広告出しているのが実に良くない傾向だと思う。そうは言っても世界中不景気であるからこういうサービスの広告はじきに増えていくだろう。金儲けの最短ルートを辿るなら外道を行かねばならない。

・カードローン(出所不明)

 動画の内容としてはカードローンの広告なんだけども、こういう動画広告って元からyoutubeで出ていなかったと思うんですよね。そもそも金貸しだのローンだのの広告がここまで大手を振ってネット上に溢れ出したのもかなり最近の印象。
 不景気というヤツはこういう職の人らからしたら儲け時なんだろうなという印象。アコムもプロミスもこういうローンも、そんな不用意に借りて良い事無いからちゃんとやりくりしようねって本当に思う。その上ネット上には借金から解放します! とかいう弁護士の広告も出てるでしょ。こんなんじゃネットで借りてネットで借金から解放されてってマッチポンプが発生してるんじゃないかと勘繰ってしまうよ。
 わざわざここに取り上げたのは今月からyoutubeでこういう金貸しの広告を見かけだしたよって記録に近い。来月以降こういう広告が増えてきたらこの広告が金貸し広告のパイオニアと認定します。

・魔剣伝説

 こういうので良いんだよこういうので! と思わず叫びたくなるほどド直球の魔剣伝説節。
 最初にパーティ参加を拒否され、二時間でガチャを引いて大逆転、200連ガチャを広告するA定食な広告の流れに感動した。謎の有名俳優コラボも魔剣伝説の面白さではあるけど、やっぱりこういう広告を見たい。
 久々にきもすけも見られたし、こういう広告を定期的に出してくれると広告フリーク的には嬉しいなと思っている。おねがい社長と魔剣伝説の二大巨頭で今後もガッツリ広告を流してほしい。

 これも魔剣伝説広告ではよくあるパターンで、イキっていた勇者ポジションの人間よりもすごい主人公が現れてスカッとジャパンみたいな内容。
 この広告では魔剣伝説お得意の特典コード紹介と200連ガチャが引けるってのが大々的に広告されている。少し前まで400連ガチャと言っていたのは期間限定だったのだろうか。
 改めて王道の魔剣伝説を見ていると、どうも魔剣伝説の広告はラノベでよくある何もない人間がいきなり神の加護(魔剣伝説的には200連ガチャ)で逆転、という物をなぞっているようにも見える。現実的に200連ガチャを引けたからと言ってここまで無双できるとは到底思えないけども、夢がある広告という意味では結構好きです。
 何だかんだ魔剣伝説が良いのは復帰者にも色々ボーナス配るよって所をきちんと告知している所だと思っていたんだけど、今回の広告ではそういう要素は無かった。ハッシュタグに「只野仁」「高橋克典」「イースⅧ」を入れている辺り、今は新しいプレイヤーを呼びたいのだろうか。またしばらくしたら復帰者向けキャンペーンをやり始めそう。

・AOD -龍神無双-

 魔剣伝説二世とも言える映像広告にビビッと来たね。この画面に向かって人が殴ってきて、殴られたふりしてまた殴ってっていうのは海外のmemeじゃなかったかな。それに今更乗ってみた感じだと思います。
 とはいえゲーム広告ながらどんなゲームか分からない映像がダラダラ流れる感じは他のMMORPG系広告の系譜。お前は何を主張したいんだ。

 もちろん他のMMORPGにありがちなプレイ動画っぽいイメージ広告も完備。
 特色を挙げるなら原神の広告に触発されたか、翼を持った装備でボスマップまで飛んでる描写が追加されてる事だろうか。そして3発程度攻撃してボスを倒すという「龍神無双」な描写が出てきているけども、ぶっちゃけ本当に無双してもそんなに面白くなかったりするよね。でも敵が硬すぎても面白くないし、その辺の適度なバランスが難しい。
 ゲーム広告じゃなくて本当のゲームの話になってしまったけども、龍神無双は3月から変な広告を量産しそうな雰囲気があるので要チェックだ。

・ウマ娘プリティダービー

 昨今の話題作だけども、実はこれ面白いなと思って自分はやってるんだよね。もちろん自分も色々ソシャゲを掛け持ちしてしまっている状況なので明日には辞めてる可能性もあるけども、これはここ最近の大作ソシャゲラッシュの中では一番面白い出来なんじゃないかなと思う。
 その自分がやっているというひいき目があってもこの広告は微妙じゃないかと思ったので取り上げた次第なんだけど。あんまり批判したくは無いが、このゲームでキャラ推しをする場合Twitter向きに無理に新作広告を作る必要があったのかなあという気がしている。

 だってこの広告見てくださいよ。これテレビで放映された広告らしいんだけど、こっちの方がキャラがグイグイ動いているし、どういうゲームかが分かりやすいし、キャラ推しもしっかりしている良い広告じゃないですか。
 Twitterの広告動画もこの広告を使いまわしてしまった方が良かったんじゃないかと自分は思ったんだけど、声優さんとの契約の都合か馬主さんからの要請か新作広告を作る事になってしまったようである。テレビの広告を使いまわせと自分が主張する事はそう無いけども、正直あの停止画メインの広告であればテレビの広告使いまわしの方が良いと思ってしまった。まあ大人の都合なんだろうなあ。しょうがない。

・シャイニングニキ

 2月屈指の佳作広告。
 ゲームの内容をきちんと紹介していて、失敗例の見栄えもそこまで悪くなく、ちゃんと最後に成功して、キャラのブランドイメージを損ねない。大変良い広告なのでちゃんと見てくれ。
 一応自分も少しミラクルニキをやった事があるんだけど、ゲーム内の雰囲気としてもこの広告とほぼ乖離が無い。失敗してもリトライしてちゃんとテーマに沿ったコーデに出来るまで楽しめる良作だった印象。

 何よりちゃんと可愛らしい顔をそのまま可愛くしているのが良い。目に毒にならないんですよ。
 自分はわざわざ良くない広告を探すけど、普通は不快じゃない広告を見たいじゃないすか。ちゃんと成功したり、可愛い絵を出したりしてゲーム内容をきちんと伝えようと努力している。これもまた光の広告ですよ。シャイニングニキは頑張ってほしいね。

・アイランドガールズ

 広告にセクシー女優が出てくる事も増えた昨今、上原亜衣のようなビッグネームであれば当然広告への出演、ゲームコラボの声の一つもかかってしかるべきである。
 「絶妙に味がある」演技は必見。是非音を出して視聴して頂きたい。BGMも相まってそういうビデオの導入部にしか見えないし、突然エコーがかかってくる辺りも見ごたえ抜群だよ。
 ちなみに15秒広告版を最初は掲載していたけども、公式アカウントにロング版があったのでそちらに差し替えた。

 アイランドガールズはコラボ広告だけでなくいつもの3DCG広告もあるのだが、メイドと言いつつもメイド服を着た人間が一人も登場しない広告も中々チャレンジャーな試みだと思う。
 とはいえメイドというのは別にメイド服を着ていなければならんという事も無く、使用人の事を指す言葉だと考えると別にバニーガールだろうがタオル巻いた女だろうが何でも良いのだ。この広告の主人公である市川りょうや君に奉仕をしていれば広義におけるメイドではあるので、間違いではない。
 それにしてもこの広告でやってる奉仕というのはどちらかといえば性奉仕の暗喩であるから、そう考えるとメイドというよりは風呂屋の嬢、それこそ花魁とかの方が近いのではないだろうか。どうにかして性的描写をしたいけどyoutubeのセーフラインには留まりたい、そういう苦慮を感じさせる。

・アイドルエンジェルス

 放置ゲームなんだろうけどこの音声加工をしていて、広告後半になるにしたがって話が早口になっていって、字幕も「無料10連ガチャをプレゼント」とかやっちゃう時点で絶妙に低コストな感じがたまらない。尺が微妙に足りなくなっちゃったんだろうなって雰囲気が良いんですよね。
 こういう広告でありがちなプレゼントコードも完備しているけども、プレゼントコードが期間限定ですってちゃんと言ってるのもまあまあ珍しいのかなという印象。魔剣伝説とか一時期ずっと特典コード「OKAERI」を擦ってたでしょ。

 言ってることとしては同じだけども、突然分裂して仕事をしようって言い始めるのはまあまあ時事ネタ的で楽しめた。実写広告というだけでこの役者さんが今後もアイドルエンジェルスの広告のレギュラーとして出演する可能性も秘めているし、この顔はよく覚えておきたい所。
 両方とも日本語だけど微妙に口パクが合っていない辺りでこの男性の声優が別にいる事が察せられるのも見どころ。話の筋としては面白いのに微妙に詰めが甘いのがアイドルエンジェルスに共通した特徴の様である。

 ハゲ2人がおみくじを引く広告も見かけたけど、これに至っては何を訴求したいのかよく分からない。
 意図が分からない広告を出してくる辺り見込みがあるし、来月以降も良い広告を見せてくれる事が期待出来る。

・Ark of War

 エヴァのBGMを使ってるけど、これまた無断利用ですよね?? まあ無断利用だろうと何だろうと、結局20RTしかされず削除もされていない辺りでわざわざ広告を音楽まで聴く物好きは少ないのだと思われる。
 自分はわざわざ毎回タップしてBGMまで確認しているけども、まあ大体はフリーBGM的な所を使っている印象。たまにこういう爆弾が隠れているのでBGMを一度は聞いておきたくなるんだけどね。

 あとこの広告は煽り文がいいよね。

エイリアンを連れて行け!
べギタ星人は戦死した戦士英霊をを貯蔵して、鉄鋼の躯に復活させます。 彼らにとって、最高の誉です。

 そもそもベギタ星人ってのが誰やねんだし、戦死した戦士英霊ってちょっと気の利いたダジャレを挟んでいるのも面白いし、それに重ねて「を」を2回入れてくるし、最後まで読んでみてもナチュラルによく分からない文章に仕上がっているのが実に面白い。
 要はベギタ星人を連れていると死者をアンドロイドか何かにして再度リソースとして使えますよって話なんだろうけど、適当に和訳ソフトに突っ込んで終わりにするんじゃあない。

 これも映像、煽り文ともによく分からんけど、ティラノサウルスがエイリアンに食われる意外性、そのエイリアンが戦艦に倒される二段オチは結構好き。

・パワーバリュー本舗

 電磁波をカットする事が出来るらしい。こういうのをバカにする風潮がオタクにはあるけども、実際高校の頃に頭が切れる印象があった世界史の教師がスマホの電磁波が云々と言っていた事を思い出してみると他人事とは思えない。意外と身近なあの人もこういう電磁波を嫌う人かもしれないし、一度不安になった物は例えそれを否定する明確な理由があっても受け入れられない事もある物だ。
 実際にスマホを使う時に頭からスマホを離すとかしている人は見覚えがあるし、アルミホイルを頭を巻く人も実際にいるのだと思う。科学的な所を考えるとそんな事は無い!! と断言するのは簡単だけども、実際にそれが正しい事だとしてもそれを信じるかはあなた次第だからなあ。
 それにこのネットの状況を見ていると、必ずしも万人が真実を真実として受け入れられるものでは無いと思う。それによって迷妄が生まれて困る事もあるだろうけども、人間は間違える生物なので仕方がない。
 別に自分の財布は痛まないので、こういう電磁波カット用品を買って使用する事で安心して生活できるのであれば好きに買って使えば良いんじゃないですか。他人に押し付けなければ人の勝手だし。もしこれを買ってくれと頼まれても自腹で買えと言うけど。

・パズル&サバイバル

 こういうご時世に飛沫感染みたいな描写をやってくるパズル&サバイバルの男気よ。

 こっちはゾンビ物でありがちな女とイチャイチャしてるうちに死ぬアレをやってるので中々好印象。
 ただ話の筋に変更はあっても、ゲーム中にパズル要素が出てくる→パズル失敗して死ぬという大枠自体は変わっていないのは良くも悪くもコメントの難しいタイトルである。
 まあパズル要素が無いとどこがパズル&サバイバルか分からんわ! って突っ込みが入るのでしょうがないね。

・荒野行動

 荒野行動も久々にゆうとの姿を見かけた。雪合戦して遊んでるの本当ほのぼのしてて良いよね。
 昔は荒野行動も映像の無断利用とかしてヤンチャしてたけど、今ではすっかり大人しいほのぼの広告メーカーになった印象がある。まあ乃木坂コラボもやったし、少しは丸くなってもらわないと困る。映像や音楽の無断利用は長く続いちゃったゲームだとリスクデカすぎて出来ないんだろう。

 ゆうとがスノボしてるシーンも本邦初公開では。荒野GOGOGOメンバーもこの時代に元気にやっている様だし一安心です。
 時間が出来たら荒野GOGOGOもちゃんと全部見返しておきたいなあ。

 この広告なんかはしっかりバトロワ感がある広告だけども、結局荒野行動ほどずっと広告やってるとPUBG系のゲームって皆分かってるしゲーム画面の紹介もそんなに必要無くなってくるよなあという印象。
 それに今のナウいヤングはPUBGじゃなくてAPEXなんだろうけど、NetEaseはAPEXのパクリは作らねえんだなとちょっとビックリしている。少し前なら躊躇なく作ったんじゃないの? EAのゲームだから怖いとかそういう理由なのだろうか。

・クラフトボス

 シソンヌのシチュエーションコメディの面白さはやっぱり卓越しているなあと思わされる広告。ちゃんと話と広告の内容も噛み合っているし、映像や音楽の無断使用、不景気に揺れた今月の広告の中でもひときわ善に振り切った良い広告だと思います。
 誰も不快にならず、かつ商品をきちんと訴求するというのは難しい。どこか不快になってしまったり、あるいは過激な物言いをしすぎてトゲが立ったりというのは広告でありがちだけども、その中でもしっかりと主張すべき所は主張する、笑いを取る所は笑いを取るとしっかりした広告に仕上がっていると感じた。
 近頃の広告の中では屈指の出来の良さだと感じた。スマホ向きに縦画面で作ってるのも実に細やかな心遣いが出来ていて良い。

・パニシング:グレイレイヴン

 結構前から流れていた割にスルーしていたというかどう突っ込んで良いかと思っていたタイトルの一つなんだけど、よくよく考えてみたら魔剣伝説や極夜大陸とかと違って本当のゲーム画面を広告に使っているっぽいのはかなり賞賛すべき内容なので、改めて取り上げた。
 日本語もそんなにおかしくないし、グラフィックも嘘ではない。尖った面白さは無いけども事実をきちんと伝えて広告しようという意思を感じるという意味では超良い広告なんだよな。
 実際にこれは少し遊んだけども、普通にアクションゲームとして楽しい出来になっていると思う。問題があるとすればスマホの小さい画面よりテレビで遊びたかったな、さらに言えばPS4とかで買い切りで遊べなかったかなという本末転倒な話なんだけど、少なくとも昨今の下手なソシャゲよりはずっと作り込んでいるぞと感じたのが第一印象だ。

 じゃあ何でこれが良くないと思っていたかというとリリース直後はこのゲーム自体もニセ広告的な事をやっていて、ニセ広告でも尖ったところが無いただの詐欺広告しかしてなかったからなんだけど。
 こんなギャルゲみたいなモードが本当にあるなら訂正し謝罪するけども、少なくともこのゲームの売りはスマホでもスゴイアクションゲームができるよって所じゃないのかと思う訳である。
 魔剣伝説くらい突き抜けて嘘をつけばそれはフィクションとして楽しめるけども、この程度ではただの詐欺でしか無いし作品の魅力を損ねるだけの広告だと感じてしまう。それに気づいたか、こういうキャラ紹介&プレイ動画だけの広告に切り替えたのは英断だと思います。
 ガチャの売り上げ自体はまずまずの様だし、ここから頑張ってほしい所。

・ブルーアーカイブ

 2月の注目ソシャゲとして外せない作品と言えばブルーアーカイブなんだけども、実は自分はプレイした上でそんなにコメントする点の無い広告だなあと思っていた。生憎ブルアカに関してはちょっとプレイした感じ自分の好みのゲームでは無かったので続かなかったが、クオリティという面ではなるほど現代の舌の肥えたオタクにも納得のいくグラフィックとシステム、イラストだと感じたのは確かである。
 コメントする点が無い広告という事は少なくとも目立つ不可は無いし、奇妙な面白さも無い。そして特段興味が惹かれない広告だったという事であり、ここでわざわざ取り上げるくらいならパズル&サバイバルの飛沫感染の方がネタになるし面白いな、と3月に入って広告を概ねまとめ終わるまで感じていた。

 ただ自分が感心したのはこの2月末の広告。
 ブルーアーカイブが話題になったのはキャラ面(陸八魔アルを筆頭としたキャラ人気)とストーリー面(美少女だらけのビジュアルながらやってる事はスラム街のチンピラ)というギャップだと自分は見ているのだが、この広告はその話題になったストーリー面とアルを公式からも猛プッシュして話題を作ろうとしているのだ。

 ブルーアーカイブはウマ娘と違い二次創作を比較的やりやすい状況である事からアルのファンアートが今もなお散見されるが、そのキャラ人気に乗っかる形で広告を出すフットワークの軽さは驚くべきものがある。
 2月4日にブルーアーカイブがリリースされ、それから1週間もしないうちに出たブルアカの二次創作イラストから人気らしいキャラをピックアップし、22日(約三週間後)にはもうその人気キャラを主軸に打ち出した広告を出している。市場調査の正確さと安くない広告料であっても即座に広告を打つ決断力で言えば昨今の広告では群を抜いて優れた広告だと言える。
 傍から見ると四六時中詫び石を配っている印象があるのでやや心配ではあるが、今後もそれなりに長く広告を見るタイトルになりそう。

・個人的2月準MVP

・アイランドガールズ

 上原亜衣コラボと言いコスプレ映像と言い、ミステリアス&アジアンな雰囲気と演技のノリが非常に良い広告ですよね。
 今月以降にさらに広告が投下されるかは知らないけど、個人的に上原亜衣コラボの映像は気が付いたら50回は見返してしまったくらいにハマってしまったので是非見てくれ。
 今後も性的なノリを上手く持ち出そうとするならアイアム皇帝や成り上がり-武と華の戦国-みたいな広告になるのかな。おねがい社長に並んでセクシー女優を呼び始める可能性もあるので要チェック。

・シャイニングニキ

 今月は映像、音楽のパクリと言った過激な広告が多かった。その上ブルアカやパニグレの様な佳作広告もあったし、ネタ広告も古豪であるアイアム皇帝や荒野行動の復帰が見られ、既存広告からもおねがい社長や魔剣伝説の様なトップ層も堅調、AODやアイドルエンジェルスの様な新人も多数登場している事から大変な激戦月だったと言える。
 その中でも一際感動を覚えたのがシャイニングニキの丁寧なゲーム内容の紹介路線であり、ネタ要素を交えつつも最後には成功へ持っていくハッピーエンド路線は昨今の過激さ、奇抜さが求められがちな広告に対して一石を投じる内容だったのではないか。
 その上シャイニングニキは事前登録受付中タイトルであり、この時点で丁寧でしっかりとした広告を出している事から本稼働後もしっかりと広告を打ってくれる事を期待出来る。

・個人的2月MVP

 今月のMVPはダンシングアコム

 さすがに今月はこれを選ばざるを得ないでしょ。
 純粋に君ら何踊ってんのって突っ込みに始まり、トラック自体の良さ、映像のアシッドぶり、CM自体のキャッチーさ、全てにおいて今月はダンシングアコムがダントツに印象に残った。
 そもそも自分は絶対に金を借りない様に生きたいけど、この広告に関しては間違いなく神だった。来月以降もずっとダンシングアコムしてほしい。

 個人的に競合他社のアイフルが昨年12月に出したこの広告もしっとりとした広告で実に良いんだけど、この映像を見つけるのが遅くなった事、その上あまりにもじんわり来る良さだったせいで2ヶ月後になったようやく良いと感じてきました。
 やっぱり一撃のパンチ力で行くとダンシングアコムは過去最強クラスの広告だったなと思う。アコム、マジで6秒挟んでくる広告をやめて一生ダンシングアコムシリーズで攻めてくれたらもう少し印象よくなるんだけどな。
 全世界の人間はダンシングアコムを見ろ!

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