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広告振り返り:~4月総括編~


・4月の広告のあらすじ

・カードローン系の広告が増加

 4月の広告は異様にカードローンが多かった。おそらく明確なコロナ明けの新年度、金の入用が増える事を見込んでの広告だろうが、それにしても各社個性豊かな広告を揃えてきたもんである。
 それまでの広告では10万円借りられることを告知していたのに、この時期になってから急に50万円借りられるようになったのもその金貸し需要の高さを見込んでの事だろう。
 猫ミームやネタ画像を使用したワイズローン、Youtubeとの二面作戦を展開したマネットカードローン、バリエーションの豊富なMyカードローン……とにかく数が多かった。これにセットで借金減額診断の広告があったんだから、全く金貸しというのはいつの世も栄えるもんだと思います。

・ルーキー級の注目タイトル

・タマモンワールド

 タマモンワールドはパルワールドを経由したポケモンのパクリという広告で話題を作った。ポケモンパロ系の広告は高確率で話題になるのはエバーテイルの頃からの通例であるが、パルワールドっぽい要素を入れる事で「いや、ポケモンパロじゃないですけど?」とすっとぼける事に多分成功している。成功してないかもしれないけど。
 広告面で言うならば、キノコ伝説特有のテーマソング戦略、イメージガール戦略を早速取り入れているもの見どころ。最新の戦略を取り入れる手の早さはさすがに昨年1000連ガチャをいち早く取り入れたダークテイルズと同じパブリッシャーだと言える。

・三国合戦ラッシュ

 これまで普通のタワーディフェンスゲームだと思っていたのが、稼働から半年のタイミングで突然放置少女になるなんてことは中々経験出来る話ではないでしょう。最初に見た時真面目に何のゲームか分からなかったよ。
 生成AIを使えば法的に不安があるとはいえ安価かつハイクオリティな物が作れるというのは昨年からの流行であるが、まさかゲームのイラスト自体を半年で切り替えるために使うってのはダイナミック過ぎるでしょう。結局ゲーム内ではSDキャラが動き回ってるし。
 こんな動きはまだまだ生成AI黎明期だから出来るようなダイナミックさだと思います。売り上げが思うように上がらない場合に生成AIイラストに転身する流れ、今後一般化するのかなあ。実はWing fighterも安直に生成AIの美少女を乗っけ始めたし、美少女が足りないと思った時に生成AIで女の子をひとつまみする流れ自体は始まってる可能性はあるのだが。

・キノコ伝説

 またキノコ伝説かよ……と思うかもしれないが、ゴールデンウィークのタイミングでワンワン咆哮ニキの新しいテーマソングを入れてきたのは驚きです。投稿一ヶ月前なのにフル版とショート版合わせて90万回以上再生されてるし、とりあえず六艾司 Liliceを出しておけば正解って感じだ。
 これに合わせてゲーム内でワンワン咆哮ニキのスキンを手に入れられるイベントとか、お得なイベントを開催して話題を取ろうとしている辺り相当戦略的にスケジュールを組み立てている。
 それくらいの広告戦術は国産ゲームもやってるだろ! と思うかもしれないが、キノコ伝説はゲーム内容も絡めた広告が上手だと最近気づいたんですよね。この辺の詳しい話はまた別のnoteででも。

・ミドル級の注目タイトル

・Myカードローン

 カードローン系広告が溢れた2024年4月環境の中でも、特に数が多かったのがMyカードローン。ABテストを目論んだであろう広告も多数出しており、今後も広告を多数出す気である事が窺える。
 ネタ画像のクオリティも比較的高い方だし、一番見ていて面白かった、パターンが多かったのはMyカードローンだと思います。借りませんけど。

・無期迷途

 映像のクオリティで勝負しに来るタイプの広告としては無期迷途が凄かった。アジアンテイストの映像をここまでしっかりやってきて、オーラに満ちた作品に仕上げているのは流石と言った所。
 イベント紹介の内容もきっちり詰まっているし、わざわざ3分もの長編広告にするだけの情報量がしっかりあるんですよね。単に長いだけの広告でも無いし、むしろ短いなと思ってしまう。
 本作は広告と言うよりもプロモーションムービーと言った方が適切なのかもしれないが、これも3分と長時間の映像を広告として流せる現代インターネットの強みを活かしていると言えるでしょう。

・ラストウォー

 これまではトップウォーのパクリゲーム、ゲートくぐりばかりやっている偽ゲームの誹りを受けていたラストウォーだが、ここに来て大物芸能人かまいたちとコラボしてテレビCMやめざましテレビに進出。しかもマックスむらいともコラボして、多面的な成功を収めた。
 この広告が功を奏したかラストウォーも収益が上がっているようで、2023年12月のリリース当初は冴えない売上だったのにかまいたちコラボ以降は一気にセルラン上位に躍進。いきなり有名タイトルになってしまった。
 芸能人パワーがすごいのはもちろんだが、インフルエンサーの実力を活かせるポイントで適切に広告をしているのは見事。しかもラストウォーはXの広告にコミュニティノートによる援護射撃が入っていたので、想定以上の戦果を挙げたと言えるだろう。

・ライト級の注目タイトル

・北京大学

 4月の広告で特に印象に残ったのは北京大学の広告なんですよね。映像がオシャレというのはそうなんだけども、それと同じくらいこういう大手大学が広告をやっているんだ、という所が興味深い。
 無論北京大学もわざわざ中国国内で広告をやっていないかもしれないし、もし東京大学とか、一橋大学とかがアメリカで広告をやっているのであれば自分の認識が浅薄だったと謝罪します。しかし、少なくともこうして海外において大学自身が広告をしに行って、国外のさらに優秀な学生を取り込もうとしているのは他の学校も見習って良いんじゃないかなと思いました。

・マスター級の注目タイトル

・State of Survival

 実写広告の雄、State of Survivalも久々に登場。別に旧暦で見た新年でもないのに新年のキャンペーンを紹介している所とか、無駄に食材を頭や顔にぶつけたがるスタイルとか、全体的にステサバらしさを感じる内容で良いんですよね。
 今はこういう実写での茶番広告も減ったもんだけども、やっぱりたまにやってくれると注目度は高まるよなあ、と思いますよ。こういうトラディショナルな変な広告をちゃんと続けてくれているだけ嬉しいもんです。

・おねがい社長

 おねがい社長は龍が如く0とコラボ。
 その上で生成AIを活用した広告をリリースしたのだが、やっぱりおねがい社長がすごいのはその独特なワードセンスですよ。最初に「男必見! 男たるものが夢見るすべてを込めた一作!」って言われたら続きが気になるでしょ。気にならなかったら、すみませんだけど。
 龍が如くも他になんかコラボ出来そうなタイトルがありそうな所をわざわざ社長を選んでいるんだから、社長のリクエストに乗っても良いと良いと考える程度の大手タイトルなんだろうなと思います。

・2024年4月のMVP

 2024年4月のMVPはラストウォーです。
 マックスむらいの「ラストウォーは詐欺じゃない!」がインターネットでは大人気だけども、正直かまいたち実況も面白いしテレビ進出したラストウォーも相当面白かったんですよね。皆さんご家庭のテレビでゲートをくぐる広告見た事あります? 見た事ないでしょ。
 おねがい社長の茶番をテレビに持ち出した時も面白かったけど、ラストウォーも相当高火力なコラボをやってきたなあと思います。正直次点はキノコ伝説かタマモンワールドなんだけど、それより大規模な事をしっかり成し遂げてくれた感が強いです。
 5月もまだまだラストウォーの広告は確認済み。ラストウォーとキノコ伝説の覇権争いが始まった2024年、広告界の覇者はどっちだ!?

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