2023年オンライン授業の注意点
本日もよろしくお願いいたします。
最近は執筆関係の仕事が立て込んでいる関係で、なかなかnote更新がおぼつきませんでした。昨年もそれなりに仕事があったので、そこから僕が思ったオンライン授業の注意点を少しばかりまとめていきたいと思います。
最後までお付き合いよろしくお願いいたします。
■日本史・世界史は3か月で何とかなる?
まずは、ここから行きたいと思います。昨年度の仕事の中心としては入試本番まで3か月及び2か月で仕上げてほしい、という要望が中心でした。で、その生徒にほぼ共通していたのが、日本史の学習がほとんど進んでいなかったことです。そのためどうしたらいいかの作戦を練りました。
そこでまず考えたのが、土台問題集の仕上げです。僕が考えた土台問題集は以下の通りです。
短期間で土台を固めるなら上記のものを提案することがほとんどです。生徒によっては、「はじめる日本史」(Z会出版)を提案することもありますが、どちらかというと「はじめる日本史」は半年など長期的に使うときに提案することになります。もちろん、その場合でも「時代と流れ」を使うことが多いです。
ほとんどの生徒は、日本史の学習習慣がついていないため、それを付けるところから始めます。そして合格する場合、上記の土台問題集を規定の期日に済ませるように逆算して予定を作ります。つまり、これらのことがこなせられない場合、合格することが難しいのです。
そして、これが切羽詰まった時期に始めた場合、土台作りの予定が厳しくなるのは当然です。そのため、消化不良になる生徒も続出するのです。だからこそ、早い段階から日本史や世界史の学習をしなければなりません。
■自称教育系YouTuberの体験談
で、今まで始めていなかった生徒のなかには独学で日本史や世界史を行う人もいると思います。そういった人が手を付けるのが自称教育系YouTuberの動画です。
正直に言います。自称教育系YouTuberの学習体験については、地雷の可能性が高いのです。その人が行った学習法で早稲田に行きました、などの発言は嘘ではないと思いますが、それを他の視聴者ができるか、というとそれは難しいと思います。
そういう人はそもそも、英語・国語ができているが日本史に手を付け切れていなかった場合がほとんどです。そう。この前提を忘れて日本史はこのやり方でできる、という錯覚に陥ってしまうのです。このやり方をできる条件があるにもかかわらず、その条件をすっ飛ばしてその学習法を試そうとするのです。
これが地雷の可能性が高い、といった理由です。そのやり方で合格したのは事実かもしれませんが、その方法を使える人も限られるので、使い方を間違えないようにしてほしいのです。
なお、僕は教科書に青ペンを使って赤セル被せて覚えるやり方は否定的な立場です。やっていることの原理はわかるものの、それを初学者に行わせることは負担が重くなること、重要度が分からなくなるなどリスクしかないからです。このやり方が出来る人は、元々日本史(世界史)がある程度できるものの、ほとんど学習に手を付けられなかった人がやる方法です。
このやり方がうまくいく場合は、教科書を使い倒したうえで、演習などやるべきことができている人です。かつ、英語・国語などが早い段階で入試レベルに到達している場合です。一から始める人にはお勧めすることができないやり方です。
正直な話、自称教育系YouTuberのアドバイスは真に受けすぎないようにしましょう。登録者数・視聴者数が多いから信用できる、というわけではないのです。そのやり方が自分に合うか合わないか、そして、志望校との乖離をしていないかなどを見た上で活用してください。
周りの人がやっているから……ということに流されないように気を付けてください。
そして、一番飛びつきやすいのが、「日本史・世界史は2・3か月でも間に合う」という論拠のない安易なアドバイスです。これはプロから言わしてもらいますが、そのような都合のいいものは存在しません。
ただ、実際は3か月でも間に合うには間に合います。その場合、それ以上の覚悟が必要となるのです。1日4時間くらいの学習時間の強度をさらに上げなければなりません。そして、その3か月くらいは学習の覚悟をもって行わないといけません。そこに妥協をを許してはいけないのです(ただし、学習プランを変えることはあるけど、それでも合格からの逆算を行うため、妥協していいところとそうでないところは意識しないといけません)。
注意点としては、受験科目が日本史だけでないところです。つまり、英語・国語などとの科目バランスもとっていかないといけないのです。そのバランスもとったうえで、家庭学習の計画を立てないといけないのです。
以上のことを踏まえると、妥協して我流でやっていた人は最後まで成績が伸び悩んでいました。与えられた課題はしっかりとやっておきましょう。
■小テストを定期的に行う
今回、このような状況でどうすればいいか、を考えたとき、定期的に小テストを行わせて実戦力を身につけたほうがいい、と判断しました。
2021年では、それを作成するソフトを購入していなかった関係で定期的にテストを行うことができませんでした。その反省点を生かして、2022年度の指導については定期的に小テストを行って理解を深めるようにしました。テストの点数も大事ですが、その点数に現状納得するかどうか、を意識させました。もちろん、基準点を満たしていなかったら補充問題で定期的に学習することを指示して仕上げてもらうようにしました。その点で補充問題をやりっぱなしにしないようにする、というのをどう対応するかが2023年に向けた課題となります。もちろん、進捗については色々と考えないといけません。
宿題にしても小テストの課題であれ、しっかりと取り組む姿勢をとれなければ、オンライン家庭教師の授業を受けても効果はあまりありません。そして、宿題や日々の課題については取り組ませることが大事です。
■オンライン授業での注意点
そして、最後に注意点としては、授業だけで成績は上げることはできません。授業を受けた後の学習が大きく影響をします。
その上で、学習習慣を正しく身につけなければいけません。そのときに、我流のやり方は捨てる覚悟はないといけません。なぜなら、そのやり方でうまくいかなかったのですから、変えていかないといけないのです。その第一歩は学習習慣を身につけることです。その習慣を身につけて土台を構築してからようやく自分が今までやってきたやり方と照合して使える部分を導入していけばいいのです。
これは授業を始める時期が遅ければ遅いほど、負担が倍増します。11月から始めても……12月からやっても……というなら、それなりの覚悟が必要です。
そして、今までの常識も2024年からは全く通用しない恐れが高まります。それは、新課程用の入試の対応を志望校によってはやらないといけないのです。社会でいうなら、日本史探究・世界史探究を選択した場合、歴史総合範囲も含まれるのです。特に日本史探究を選んだ人は、世界史の知識もある程度整合できなければいけないのです。そのため、歴史総合の知識が弱い人は最低でも中学社会の知識を入れておかないといけないのです。
そこで、日本史探究選択者で使えるのが山川の中学教科書です。最低限でも世界史を受講していないで知識が定着できていない人は山川の中学教科書を使うといいでしょう。注意点は、中学社会の問題集や参考書で世界史対応になっているものは多くありません。そのため、素直に歴史総合に対応した問題集を行う方がいいです。
おススメの問題集は、「3STEP式 高校歴史総合」(受験研究社)、「よくわかる 高校歴史総合問題集」(Gakken)あたりをやっておきましょう。今後、「シグマ基本問題集」(文英堂)も出る可能性はあります。どれか1冊は定期テスト対策や入試対策の土台問題集としてしておくといいでしょう。もし、「時代と流れで覚える!」(文英堂)の歴史総合が出るなら、土台問題集としてはほぼ決定でしょう。
あと、オンライン授業で使うときの注意点ですが、問題集によっては、著作権が絡んでくることが多いので、使用許諾などを各出版会社様に確認を取ることはした方がいいです。これは僕が以前記事にもしていますので、見ていただけると幸いです。
こちらで使用上の注意などを話しています。特に画面共有時には気を付けてください。
僕もオンライン家庭教師としては3年目を迎えます。だからこそ、色々とやり方や解決法などを意識するようになりました。もちろん、課題なども見えてきます。これからオンライン家庭教師を始めようと思う人は、色々な情報を正しく活用してほしいと思います。
皆様のサポート、よろしくお願いいたします。