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平成生まれが好きな80年代洋楽PV10選③

80年代洋楽PV10選①はこちら  
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80年代洋楽PV10選ハードロック・へヴィメタル編はこちら

今年2021年で開局40周年となるMTV。音楽を耳だけでなく、目でも楽しむというスタイルが定着した80年代、曲は勿論PV(プロモーションビデオ)も趣向を凝らしたものが多数作られ、それらはこのMTVを通じて聴衆に届けられ、やがてリアルタイムではない後追いの自分にさえ刺激や影響を与えました。一応第三弾となる今回も自分が気に入った80年代洋楽のPV(と曲)を10個紹介してきます。

①Earth,Wind&Fire「Let's Groove」(1981)

イントロの「生麦、生卵~」という空耳でも有名なベテランファンクグループによる爽やかなノリの大ヒット曲のPV。宇宙の背景をバックに煌びやかな衣装に身を包んだメンバー達が登場、80年代らしいエフェクトが楽しめるPVに仕上がっているわけですが縮小化した女性ダンサーをメンバー達が取り囲んだり、2:18辺りからのグループのリーダーであり個性的なヘアスタイルが特徴のモーリス・ホワイト(の頭)が三つに増えたりとその強烈な個性にはただひれ伏すのみ。

②Frankie Goes To Hollywood「Two Tribes」(1984)

10ccゴドレイ&クレームが手掛けた、「リラックス」の大ヒットでも知られるイギリスのニューウェイブグループによるシンセサイザーのフレーズが頭の中を駆け巡るヒット曲のPV。80年代らしく米ソ冷戦がテーマの曲で、ロナルド・レーガン大統領(のそっくりさん)とコンスタンティン・チェルネンコ書記長(のそっくりさん)がリング上で大喧嘩、それを世界中の人々が周りを囲み応援するわけですが途中から彼らも交えて乱闘に発展し最後は・・という内容で、当時の情勢を見事に皮肉ったPVとなっています。

③Sheena Easton「Telephone」(1983)

ハリの有る声が特徴のイギリスのクールビューティーな歌姫(タイプです)、シーナ・イーストンによるサビのハンドクラップが印象的な曲のPV。フランケンシュタインドラキュラらしき怪物が登場し、シーナに近付くわけですが、ドラキュラに関してはシーナにどやしつけられバルコニーから落っこちてます(笑)。いかにも80年代サウンドな曲とそのレトロなホラー映画をモチーフにしたモノクロの映像の組み合わせとギャップが斬新です。所々に映るチープなコウモリも良い味出してます。

④Falco「Rock Me Amadeus」(1985)

オーストリアの歌手によるモーツァルト(=アマデウス)をテーマにした全米1位獲得曲のPV。生前彼はロックスターの如く扱われていた云々という歌詞内容に合わせ(おそらく)アマデウスを途中からファルコ自らカツラを被って熱演、中世ヨーロッパらしいエレガントな衣装の人々だけでなく暴走族or親衛隊にも囲まれ、レトロとモダンが入り混じったカオスな世界観が展開されます。

⑤Quiet Riot「Cum On Feel The Noize」(1983)

同時期にヒットを飛ばしたデフ・レパードと並び、ハードロック・ヘヴィメタルが本格的に一般大衆に受け入れられるようになったきっかけを作ったとも言えるグループの凄くキャッチーな大ヒット曲(70年代の英ロックバンド、スレイドのカバー曲)のPV。部屋で少年が寝ていると突然部屋が地震のように大きく揺れ、部屋が崩れたと思ったら彼らクワイエット・ライオットのライブ会場だった・・という内容で、開放感溢れる曲とマッチしたイメージですね。

⑥Rockwell「Somebody's Watching Me」(1984)

モータウンの設立者及び元社長であるベリー・ゴーディの息子・ロックウェルによる、マイケル・ジャクソンがサビ部分でボーカルとして参加したヒット曲のPV。「誰かが俺を見ている!」というタイトルと内容だけに、PVもサスペンスホラー寄りで、痩せた男の横にある自分自身の墓に花を手向けたり、怪しい郵便配達が登場しています。POV形式(主観ショット)を取り入れているのも先進的でしょうか。最後のショットも怖いかもしれませんね。

⑦Paula Abdul「Opposites Attract」(1988)

ジャネット・ジャクソンらの振り付けを担当しダンサーとして、または「アメリカン・アイドル」「Xファクター」といったオーディション番組の審査員としても活躍するポーラ・アブドゥルの大ヒットアルバムからの80年代後半らしいダンサブルなシングルのPV。同時期実写とアニメを融合させた映画「ロジャー・ラビット」が話題を集めていたからか、ポーラとアニメのキャラであるMC・スキャット・キャットがカップルのように登場。ディズニーのアニメの如く滑らかに動くキャラに目が行きがちですが、それに合わせて柔軟に動くポーラのダンスに注目!

⑧Klaus Nomi「Lightning Strikes」(1981)

一度見たら忘れられない強烈なビジュアルが特徴のデヴィッド・ボウイに見出されたドイツ人で、歌うパティシエ故・クラウス・ノミのオペラ風歌唱も聴ける曲のPV。内容はシンプルですが、このビジュアルでは何をしようが個性的になってしまうもので、レトロなモノトーン調の映像&コスチュームにニューウェーブ風の楽曲の組み合わせは似た作風だった前述のシーナ・イーストンの曲とPVとは違った奇妙なコントラストが生まれています。

⑨Public Enemy「Fight The Power」(1989)

80年代のアメリカ東海岸を代表するヒップホップグループによる、スパイク・リー監督の映画「ドゥ・ザ・ライトシング」のサウンドトラックからのシングル。ニューヨークブルックリンのストリートにアフリカン・アメリカンが大集結、過去の偉人達の写真を掲げながらメンバー達を中心に大規模なパレードが展開する様はメッセージ性の強い楽曲に相応しいもので、当時のパブリック・エナミーの勢いの凄さも伺えます。また日本人としては学ラン姿のメンバーに注目してしまいます。

⑩Journey「Chain Reaction」(1983)

①の記事にも掲載した「Separate Ways」に続き、最後を締めくくるのはまたまたジャーニーの曲のPVでした。「Separate Ways」にも言えることですが、やや大仰あるいはスケールの大きいサウンドなのにPVは割とチープで、マネキンを挟んでタキシード姿のボーカルのスティーブ・ペリーとギタリストのニール・ショーンをメインに言い争っているような映像はやはりインパクト大。2:15辺りのスティーブ地味に凄い動きやニールの1:34のでんぐり返し、終盤の上半身曲げ過ぎな所にも注目(ちなみにニールは1:36辺りの全員がカメラに向かってサビを歌う所での口パクがスティーブ除き一人だけ早かったりします)。


第4弾もそのうち。

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