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裸足の季節

 映画、「裸足の季節」を観た。
 原題は、パンフレットによると「ムスタング(野生の馬)」というそうで、この映画はその名の通りに、少女たちの衝動的な行動力が、みずみずしい力強さとなって、全編にわたって溢れかえっている。
 そのあくまで自由を追い求め、がむしゃらにもがく懸命な姿が、まるでダイヤの原石のような、きらめくほどの美しさだからこそ、切なくとも、仄かな希望が見え隠れするラストシーンが、観るものの胸に鮮烈に響くのだ。
 古い慣習を飛び越えて、可憐な少女は、光の中で自身の長いたてがみをなびかせながら、野生の馬のごとく駆け抜けて行く。

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