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マンホール探訪記

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ときには立ち止まり、足元を見つめる。
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2016年2月の記事一覧

千葉県松戸市のマンホール

千葉県松戸市のマンホール

 「橋と日本人(上田篤著 岩波新書 絶版)」は、いい本である。
 「橋」という構造物を一つの手掛かりに展開する、非常にユニークな切り口の日本文化論が書かれている。
 この本によると、完全な姿で現存する世界最古の橋は、フランスにあるガールの水道橋とされる。紀元前14年に、ローマの政治家アグリッパによって架けられたのだそうだ。
 一方、日本でもっとも古い橋は、沖縄県宮古島に架かる池田橋で、その歴史はせ

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神奈川県小田原市のマンホール

神奈川県小田原市のマンホール

 小田原城は、史上最大規模の山城で、上杉謙信や武田信玄もこの城を落とせなかった。
 城攻めの名人である秀吉は、持久戦で臨んだ。
 先ず、支城を一つずつ攻めつぶし、本城を孤立化させる。
 そして本城を包囲して補給路を遮断した。
 石垣山に城を築くと、そこを本営として小田原城を見下ろし、籠城軍が飢えるのを待った。
 小田原攻め終盤のある日、秀吉は、家康を誘い、石垣山を散策した。
 秀吉は、崖ぶちに立つ

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神奈川県横浜市戸塚区のマンホール

神奈川県横浜市戸塚区のマンホール

 自らのエネルギーで光り輝く星のことを、恒星という。
 その恒星が寿命を迎えると、大爆発というドラマチックなフィナーレを演じる。
 爆発によって吹き飛んだ星の残骸の質量が、太陽の質量の30倍以上あると、そこにブラックホールという暗黒の天体が出現する。
 ブラックホールは、想像できないほどの重力を有していて、光でさえ、その力からは逃れられない。ねじ曲げて吸い込んでしまうのだ。
 時間のリズムは、重力

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千葉県香取市(旧佐原市)のマンホール

千葉県香取市(旧佐原市)のマンホール

 千葉県の佐原は、小野川が街を縫うように流れていて、その川沿いには、江戸時代の面影をとどめた味わい深い建物が並んでいる。
 小江戸ともいわれた街並みは、現在は重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

 千葉県香取市(旧佐原市)のマンホールには、川を中心とした佐原の原風景がデザインされている。

川繋がりだと、東京都足立区のマンホールも川の風景になっている。

 今日は、佐原の街でとんかつ屋を

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千葉県我孫子市のマンホール

千葉県我孫子市のマンホール

 千葉県には、難読の地名が意外とある。酒々井市、匝瑳市。
 我孫子などは、千葉県の住民でなければ絶対に読めないであろう。
 ところが、大阪市にも「我孫子」という地名があるので、大阪人はたいていこの字を読めるのだとか。

 千葉県我孫子市のマンホールには、市の鳥「オオバン」、市の花「ツツジ」がデザインされている。