育ちの時期1

相変わらず家庭内暴力が続く中、
私たち一家は引越しをし、私は新しい幼稚園に通うことになりました。

もうこの段階から人付き合いが苦手だと自覚をしています。
普通に接しているだけなのに変わった子と
思われたり、よく喧嘩ばかりして母親が
その度に呼び出されていました。

小学校へ上がると、見た目や個性的な
性格・独特な言動のせいで男子にからかわれ、その度に取っ組み合いの喧嘩をして身体に
痣を作っていました。

その頃辺りからでしょうか。
いつしか父親が母親に対する暴力が私や妹にも降りかかってきたのです。

私は器量が悪く、ついカッとさせてしまうのでしょうか。

ある時は食事中に肘をついて食べていると

「だらしねぇんだよ」

と、拳で顔面を殴られ、
またある時は父親の短所をポロッと言って
しまったが為に、髪を引っ掴まれて引きづり
回されながら殴られ、腹を蹴られ、涙と鼻水と嗚咽まみれになった記憶があります。

そんな事が数え切れない程。

妹は逆に、がが強くて曲がった事が嫌いな性格なので、鼻につくのかやはり私達同様に暴力を振るわれていました。

父親の癪に障ったある時は、妹が大好きな
しまじろうの人形をハサミでバラバラに
切られゴミ箱に捨てられました。

そんな時決まって父親は、

「お前がちゃんと育てないからこうなるんだよ」

と母親にも殴りかかっています。
家の中は滅茶苦茶。
壁には頭を打った時に凹んだ跡や
投げつけられて割れたマグカップ。

そんな家庭で楽しく過ごせる筈もなく、
勿論学校でも気持ちを引きづったまま、
教室の隅っこで絵を描くか本を読む少女としてクラスメイトのカースト下位時代を過ごします。