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google Map(ストリートビュ)

これは、僕の女友達から聞いた話です。


今から、10年位前の出来事なんですが
当時、iphoneを購入したばかりで、
ガラケーには無い
色々な機能を楽しんでいたそうなんですね。

その中で、彼女のお気に入りは
GooleMapで世界を検索したり
ストリートビューで、近所を検索したりする事に
はまっていたそうです

その日も、彼女、弟がいたんですが
弟と一緒に「キャッキャ」言いながら
近所を検索してたんですが
突然、弟が
「首吊の館もあるかなぁ?」
と言ってきたらしんですよ。

その、建物っていうは

彼女が住んでいた、場所から10分くらい
車を走らせた場所にある
元はイタリアンのチェーン店だった
洋館風の建物があって
倒産した後に、オーナが二階のホールで
首を吊って亡くなって
そのオーナーの霊が出るって噂がある
よくある、地元の心霊スポットだったようです

その娘も、ホラーとか、怖い話が好きだったんで


「えー、怖いけど、面白そうじゃん」


って、軽いノリで、
建物をストリートビュで検索すると
直ぐに、その建物が
スマホの画面に表示されました。

「あった、あった。
 なんか、昼間見てもなんか、怖いよね」

「これ、いつ頃の画像かなぁ?
 窓ガラス割られてるけど
 この前、見たときガラス割られてなかった
 気がするんだよね」

そんな、他愛のない話をしながら、彼女が
なんとなく割れた、ガラスの中を覗いてみると
部屋の中が、見えたらしんですけど
天井から、なにか黒い影が
ぶら下がっている様に見えたらしんです。
良く、目を凝らしてみると、首を吊っている人の
シルエットのようにも見えなくない・・・・。

「え?これ首吊りしたオーナの霊じゃない?」
って、弟に話したら
「光の加減でそう見えるだけでしょ?」
って、言われて、その時は彼女も
「そーだよね」
って、感じで、その日はそれで
終わったみたいなんです。

とは言え、やっぱり気になった彼女は、
暇な時とか、眠れない時に
何となぁーく、その洋館から見えた
黒い影を、見る様になっていたんですが

それから、4日目位かな?
眠れない日があったんで、暇つぶしに
ストリートビュで、洋館の画像をみていたんですが
なんか、この前と様子が変だなぁって
思ったらしんですよ。
なんていうか・・・
気のせいかもしれないけど
その影の形?
向きが変わっている様に感じたらしんです

初め見たときは
人がうつむいている
背中のシルエットだったのが
見るたびに、ちょっとずつ、正面を
向いてくる様に、感じたらしんです

「いや、いや、稲川淳二の怪談じゃないんだから」

って、思いながら
影の角度を注意深く確認していると

「え?」

って、彼女は、ゾッっとしたんです

角度が、変わっていたかの確認は
できなかったらしんですが
その影と、目があった様な感じがしたらしんです。

「ありえない、ありえない」

と、思ったんですが、一度視線を感じてしまうと
その影が、ずっとこっちを見ている様な
気がしちゃて・・・


怖くなって、観るのをやめちゃったんですね


そのまま、寝てしまおうと布団を被って
横になったんですが
なかなか、寝付くことができなくて

「なんか、怖くて眠れなくなっちゃたなぁ」
って,思いながらぼーっと
天井を見ていたらしんです。

暫くボーっとしていたら
白いもやみたいなのが
天井辺りに見えた様な気がして


「えーなんだろう」


って、思いながらも
ぼーっと白いもやを見ていると
それが、人の形というか
「てるてる坊主」みたいな形のものが
ゆっくりと降りて来るのをみて
彼女は直感で、洋館で首を吊って
亡くなったオーナだって思ったんです。


そう思った、瞬間、金縛りにあい

「え、いやだぁ、怖い」

って、思っていると、てるてる坊主のうつむいている顔が
段々、はっきりと人の変わってくる。
体は、動かないけど
眼だけは閉じることが出来たんで
そのまま目をつぶって

「怖い、怖い、おかあさん助けて」

って、思いながら目をつぶっていたら
そのまま寝ちゃったのか?
気絶しちゃったのか?
気付いたら、朝だったらしんですね。

「夢だったのかなぁ」

と、思いながら、リビングへ降りていくと
母親が、朝食の準備をしていたので

「おはよう」

と、あいさつを交わし、何気なく
昨晩起こった
てるてる坊主の話をしたそうなんですね。

こんな、怖い夢見たんだよって、軽い感じで。

そしたら、母親が
偶然かもしれないけど、彼女のお母さん
内容は覚えていないけど
なんか怖い夢を見たらしく
夢の中でずっと
南無阿弥陀仏を唱えていたっていう
変な夢を見たんだよね。

って、言うんです。

お母さんが、夢の中で、南無阿弥陀仏を
唱えてくれたんで、自分は助かったのかぁ?

それとも、ただの夢だったのかぁ?
って、思っていたら、母親が

「あんた、首どうしたん?
なんか、赤くなってるよ。
肌弱いんだから、薬付けときなさい」

って言われて


「えー?」


って、思いながら、洗面所へいって
洗面台の鏡で自分の首を確認してみると

うっすらだけど、赤い線のあとが残っていて
皮膚が少し擦れていたようなんです。

それを見て、彼女は
昨夜、天井から降りてきた白いモヤの
てるてる坊主の形をした物は
気のせいや、夢とかではなく

あの洋館で自殺したオーナが
自分の所に現れたんだと思って

おかあさんが、夢の中で
念仏を唱えてくれたおかげで
自分は、助かったんだって思ったら
本当に、怖くなっちゃって

それ以来、ストリートビュを見ると
その事を思い出してしまうんで
見れなくなっちゃったそうです。



©COPYRIGHT kouhei.kobuna









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