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なんでもない日。

ディズニー映画
ふしぎの国のアリスでは、

アリスが森の中で変わったお茶会に参加する。

誰かの誕生日でもない
なんでもない日。
なのに、それが「おめでとう」だと言う。
(ご丁寧にケーキまで出てくる)


当時、子供ながらに、
この表現には特に引っかかりを覚えた。

ケーキが出てきて、おめでとうなんて。
誕生日とかクリスマスとか。
特別な日だからこそ、
「おめでとう」だろうと。


そんなの変なの!
と思ってしまったら、

それはルイスキャロルや、
ディズニーにとっては、
好都合だったのかもしれない。

実際、このお茶会に来るまでも、
奇想天外、
狂気じみた世界なので、
初見では(特にまだ子供なら)
このお茶会も、
そんなイカれた設定なのかと思ってしまう。
(そこが子供にはとっても楽しいのだけれど)


このあたり、
不思議の国のアリス
鏡の国のアリス
ふしぎの国のアリス
のすごいなぁと思うところ。


そして、この年になってみると、
作中でのこのシーン、セリフが、
妙に納得いってしまうから不思議。

(なんでもない日、おめでとう〜♪)


うーん、たしかにその通りだった。

「だった」というのは、

今日まで生きてこられたからこそ、

そう思うのであって。

きっと、まだ10歳の自分は、
このシーンを別の見方で楽しんでいる。


あたりまえは、
あたりまえじゃ無かった。


アリスと一緒で、
ちょっとおかしな、不思議な世界。


普通が普通じゃなくて、
(普通という、とても難しい言葉)


このなんでもない日常も、
当たり前じゃない。


だから、


なんでもない日は、
(当たり前じゃないから)
=なんでもある日でもある。


つまり、すごく特別な日ってこと。


だから、たしかに、それは、
お誕生日とか、
クリスマスと、
なんら変わりない。
おめでとうと歌いたくなる。


ハレの日も
ケの日も
言葉こそわかれてるけど、
どちらもとっても特別な日。


そんな毎日を生きてる。

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