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06 スカイ・ロード

 ドードーはオーグメントを使い、機体を垂直にして急上昇。三百六十度の回転をして砲弾を避け、ハイGバレルロールを決める。
 派手な技はオーグメントの力を激しく消耗する。そのため、そう何度も使えない。
 だからと言って出し渋っていたら、撃墜される。
 カイザーはドッグファイトを避けろといつも言う。実際ドッグファイトになる前に、全機をミサイルで落としたこともあった。
 カイザーはとにかく僚機が攻撃されることを嫌うので、日ごろから アグレッサー仮想敵機との模擬戦闘では、ドッグファイト前に落とすことを想定した訓練を重要視する。
 だがいざドッグファイトとなったときに戦えないのでは意味がない。
 そのためカイザーは様々なケースを想定した訓練を与えた。その結果、自分たちは空を舞う変幻自在な操縦を身につけた。
 ドードーは敵機のオーバーシュートに成功し、ステルス機のリーサルコーンを捉えてアクティブレーダー誘導ミサイルを発射。
 しかしそれを察知したステルス機は電子拡散弾を投擲。炸裂した電子拡散粒子にコントロールを失ったミサイルは、闇の空間で爆発する。
 ステルス機は一気に急上昇を果たし、今度はドードーへ反撃を試みようとするが、ビッグベアはすでにミサイルを発射していた。
 ステルス機のパイロットは悲鳴を上げただろうか?
 紅蓮の炎と化したステルス機は、爆発を繰り返しながら、暗い海の底へと墜ちていく。
「タリホー! これが、デスサーカスの、本領ってやつだ!」
 全身にのしかかるGを感じている時が、一番生きていることを実感する瞬間だと、ビッグベアは改めて思った。

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