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22 スカイ・ロード

 あれから、半年を過ぎている。
 カイザーが開発設計局の仕事を引き受けると返答してから三か月、ひたすらリハビリに費やした。痩せ衰えていく足を見て、悲しいと思いつつ、車椅子を操り、腕だけで動き回れるようになるために、毎日リハビリを繰り返した。
 下半身の自由がないくせに、リハビリで足を強制的に動かすと痛みだけは返ってくる。筋肉が完全に固まってしまわないようにと、毎日動かさねばならない。もう自分の足として動きもしないのに……そう思うと苛立ちも強く、八つ当たりをしたいとすら思えた。
 腕だけで動き回るのは全く楽じゃなかった。車椅子に座っているのだから、楽なのではないか考えた自分の甘さに腹が立つ。腕の力だけではない、胸・肩・背筋・腹筋、上半身すべての力を必要としている。
 ちっとも楽ではない。
 ちょっとした段差が乗り越えられない、誰かの助けがなければドアすら開けられない。些細な棚が遠い。ベッドに戻るのが重労働になる……五体満足だったころには感じたことのない事ばかりだった。

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