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26 スカイ・ロード

 オラーシオに案内されたロッカールームで着替えていると、オラーシオが突然席を外した。すぐに戻って来たと思ったら、突然オラーシオ自身も着替えだした。
「俺にも飛べってさ。ドッグファイトしようぜ! 他のやつと飛ぶの久しぶり。楽しみだなぁ」
 着ている作業用のつなぎを脱いでいくと、自分が使用しているロッカーに放り込む。
 この場所は開発設計局ということもあり、テストパイロット以外のパイロットは存在しない。
 少佐という階級からして、そこそこ長い飛行歴がある。どうしたらテストパイロットになれるのかはわからないが、ふといつからここにいるのだろうかと思った。
「いつからここに?」
「俺? 二年前かな。うん、二年と少し。面白いよ、ここ。FCOSもそうだけどさ、現場に配置される前の機体に乗れるわけじゃん? 中には試験で終わっちゃう機体もあるからさぁ、貴重な機体にも乗れちゃうよ。まぁ、どんな機体かまでは言えないけど」
 笑いながらオラーシオはフライトスーツに着替え終わった。
「お? ということは俺久しぶりにエルセン中佐とやるのか。うは! 勝てるかなぁ?」
「え?」
 楽しげなオラーシオの顔を見ると、ニヤニヤと笑って指を差してきた。

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