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07 スカイ・ロード

 オリアーナはついに敵のリーサルコーンを捉えた。
「ビーフシチュー!」
 指令誘導ミサイルを発射する。オレンジ色の炎を拭いて、ミサイルは敵の背後へと迫り行く。通常の攻撃機ならば、画像赤外線誘導ミサイルを使えば、発射した後はミサイルが自動追尾してくれるが、敵の機体はステルスであるため、そもそもミサイルが追尾できない。そのため、常に射程を捉えたまま飛ぶことで、ミサイルがこちらの狙い通りの軌道を進むミサイルを選択した。
 イヤホン越しに、カイザーの小さな笑い声が聞こえた。今の掛け声を聞いていたのだろう。これでビーフシチューを存分にアピールできた。
「団長、絶対ビーフシチュー、ですよ!」
『だからパエリアだっつーの!』
 無線に割り込んで、ドードーが叫ぶ。オリアーナは見えないことをいいことに、べーっと舌を出した。
「絶対ビーフシチュー、だもん!」
『その前に、反省文だ』
「えー!」
 ビーフシチューまでの道のりは遠い。勝った分隊のリクエストに答えてくれるが、一機でも多く撃ち落したパイロットが、その権利を獲得できる。
 むうぅっと、子供のように頬を膨らませながら、ドードーより先にもっと撃墜してやらねばと、オリアーナは思った。

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