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40 スカイ・ロード

 三杯目のビールを飲み干したジルは、ジョッキをカウンターに叩きつけるようにしておいた。
「もう一杯!」
「はいよ」
 カウンターにいるマスターが苦笑いを浮かべつつ、ジョッキを下げて新しいジョッキにビールを注ぐ。
 ジルは新しいビールが来るまでに小皿のナッツを口に放り込んで噛み砕いた。
 確かにカイザーはすごいパイロットだったと思うし、今現在も努力をしている。その姿は確かに称賛に値するものだろうし、自分でもすごいと思った。
 見習って努力したいと思ったから煙草だってやめた。
 確かにカイザーの助言あっての勝利だったかもしれないが、操縦していたのはジルだ。言われたからはいそうですかと簡単に対応できるものじゃない。別に褒めて欲しいとは言わないが、いちいち揚げ足をとって嫌味を言わなくてもいいだろう? と思ったら、どんどん腹が立ってくる。

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