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桜に感謝の想いを込めて。

やっと暖かい日が増えて春らしさを感じられるようになってきました。

今、世の中は多くの問題で春を楽しむ空気ではないかもしれません。世界的に見ても、今は耐える時期だと思います。

僕自身も気を遣う事が多く、もっとシンプルに春を楽しめたらいいのになと思います。もちろん今はそれどころではないのですが。


そんな中、Mr. CHEESECAKEは来たる4月5日に2周年を迎えます。

あっという間の2年間ですが、今までで一番長い2年間でした。少しだけこの2年間の振り返りにお付き合いいただけたら嬉しいです。





小さな頃からすぐそばにいたチーズケーキ



僕は小さい頃から誕生日ケーキがチーズケーキでした。母の作ったものや不二家のチーズケーキなど、いつも幸せのタイミングにはチーズケーキがありました。

おやつも手作りする母の元に生まれたのでスイーツが大好きで、最初はお菓子屋さんになろうとも思っていたくらい甘いものが大好きです。専門学生時代には10kg近くある大理石(生地つくりに使う)を2時間かけて家に持って帰ったりするくらいには好きでした。

最終的にはお菓子も勉強できるようにとフランス料理の道に入りました。それでも最初に配属されたのがパティシエで、お菓子の事を学ぶ時間は長かった事は、僕の料理人人生に大きな影響を与えたと思います。

まさか自分がお菓子一本で起業するとは思っていませんでしたが、この頃から何か巡り合わせがあったのか?とは思います。





母の『美味しい』が聞きたくて。



僕は父に自分の料理を食べてもらう事が出来ませんでした。フランスでの修行中に急死してしまったからです。葬儀のために帰国して一週間、僕は何も出来ませんでした。でもフランスへ行く事を応援してくれた父のためにももう一度フランスへ行き、修行を終わらせて再び帰国してシェフになれたのです。

ただシェフとして料理を作り、評価をいただいても、その料理自体では母を笑顔にできませんでした。きっと作り込まれすぎていて、母には美味しさが伝わらなかったのだと思います。

その時の僕は『母には難しいよね』と強がっていましたが、やはり心の中に引っかかるものがありました。父には料理を食べてもらえず、母に美味しいと言ってもらえない料理でいいのか?(もちろん中には美味しいと言ってもらえたものもありますが)

もっとシンプルで美味しいものを作るべきなのではないか?と思ったのがチーズケーキを作るきっかけとなりました。

料理人になろうと思ったきっかけの親友の誕生日ケーキのような、そんな誰かの幸せに寄り添える美味しさを作れる人になりたいなと。



ただの保冷バックから始まった。



2018年4月5日にインスタグラムのストーリーズに載せたことから始まりました。売れると思っていたわけではなく、単純に美味しいものができた事をシェアしただけ。なのでMr. CHEESECAKEは箱もデザインもありませんでした。

保冷bagミスチ

(手書き、Mr. CHEESECAKEすら書かれていないw)

売れた時の想定はしておらず、急遽アマゾンで保冷バックを購入。油性ペンでメッセージを書いただけ。こんな形で良いのか?と思いつつもこれしかやる余裕がありませんでした。この時から応援してくださるお客様が未だに応援してくれているのは本当に励みになります。

当時はWebサイトもなく、DMでのやり取りでしたが知り合いにBASEを紹介してもらい簡単なWebサイトを作りました。そこに写真を載せてるだけでしたがその写真を取ってくれたのは今でも仲良しな市川渚さん。

たまたまツイッター上で知り合い、撮ってもらった写真をBASEに載せました。本当に手作り感しかない、ブランドとは程遠いスタートでしたね。早くこの写真のような洗練されたブランドになりたいと思ってましたw


この後チーズケーキでの独立を決め、デザインの相談をさせてもらい初期のMr. CHEESECAKEの形ができました。この時はクロノシンゴさんにお願いし、僕のイメージを形にしてもらいました。出来上がった時の感動は今でも忘れません。

こう考えると僕は本当にインターネットに助けられています。




自分の目指す世界の為に



独立は本当に大変でした。色々な人の力を借りながらやっていましたが、自分の目指す世界の為には、1人では無理だと感じました。料理しか作ってきていない僕にはわからない世界が多すぎました。自分の力不足でMr. CHEESECAKEの可能性を消してしまうのではないか。そんな矢先に僕はパートナーと出会いました。中川綾太郎さんです。

お互いの価値観が似ていて、想いもある。好きなブランドが似ていたり、美容師さんまで一緒でした。(これは後ほど知った)

ツイッターで僕の事を知ってくれて、僕のツイートの料理やミスチも食べてくれ、とにかく美味しかったからと連絡をくれ、なんども打ち合わせを重ねた末に一緒にやる事を決めました。この時の出会いがあったからこそ、今のミスチに繋がっています。

昨年の夏にWebサイトを改善したのもこの出会いがあったからこそ。

そしてMr. CHEESECAKE第二章がスタートしました。




3年目、そしてこれからの目標。



Mr. CHEESECAKEを掲げた時、決めたことがあります。

トーキョーチーズケーキというカテゴリーを作る

ニューヨークチーズケーキやバスクチーズケーキの様にMr. CHEESECAKEを世界に知られるブランドにしたい。きっと世界で食べてもらえればトーキョーチーズケーキと呼ばれる様になると。

パッケージを作った時からその想いを込めています。

自分自身が海外で働いていたこともあり、日本だけで戦うイメージではありません。もちろん最初は日本からですが、きっとMr. CHEESECAKEは世界へもいけるはずです。僕が一番信じています。

今回2周年を迎えるにあたり、桜というフレーバーに挑戦しました。桜という概念は日本独自のものだと思います。そのイメージも大切にしつつ、Mr. CHEESECAKEらしい表現にできた気がします。

いちごとトンカ豆でチーズケーキのベースを香り付けし、中にはリュバーブと桜の花の塩漬けでコンフィチュールを作りました。

春を感じるいちごの優しい味わいに、リュバーブと桜のコンフィチュールが香りを添えてくれる。暖かい日差しの中でゆっくりと味わって欲しい、そんな味わいです。

合わせるドリンクは煎茶です。そこにレモングラスやローズマリーを合わせてより香り高い味わいに。お茶には元々柑橘や花の香りの要素があるのでハーブとの相性が良く、潜在的な香りの要素を引き出してあげました。ハーブティーで煎茶を入れるといったやり方です。

レモングラスとローズマリーでハーブティーを入れ、その少し温度の下がったハーブティーで煎茶を入れる事で、煎茶の良い部分を引き出します。

是非春の幸せなひと時を過ごしてもらえたら嬉しいです。


心からの感謝と更なる挑戦


長くなりましたが、この様に2周年を迎えられたのは多くのお客様からの応援と『美味しいの声』が僕達に届いているからです。その声が僕達の力となります。

そしてその声援を受けて一生懸命ケーキを作ってくれているスタッフがおり、それを皆様に届ける努力をしているスタッフがいる事で2周年を迎えられました。1人では到底出来なかった事が多くのスタッフのおかげで出来る様になりました。

今世の中は新型の感染症で危機に立たされています。実店舗のある飲食店は特に大きなダメージを受けており、僕たちも例外なく影響を受けています。

感染を防ぐことも経済を守ることもどちらも重要です。どちらかではなく、どちらも守っていく選択肢を探さなければいけません。

この未曾有の事態を皆様と乗り越え、明るい未来を迎えられるよう、僕たちも僕たちにしかできないことを努力して参ります。

不安な日々に少しでも幸せをお届けできるように。

3年目も皆様と歩んでいけるよう頑張ります!!!


Mr. CHEESECAKE 代表取締役 田村浩二









皆様の優しさに救われてます泣