具体的な話をしない理由

タイトルとして短くまとめたかったのでこう書きましたが、実際は「具体的な話を好まない理由」くらいが適当なものかなと思います。

この理由を説明する前に、1度僕の理想とするラグビーを知ってもらいたいと思います。

①相手にボールを持たせない
②敵陣ラインアウトからのリスタートに繋がらないキックは使わない
③ダブルタックルをされない
④セットプレーからは毎回ペナルティーを獲得
⑤(DFはない前提ですが)DFは全てアンブレラ

はい。無理ですよね。
これだけのことを全て成し遂げられるならゲームが成立しません。というより、ここまでチームを仕上げるのは不可能です。

では、どのように折り合いをつけるのか?
妥協です。例えば、今あげたそれぞれの項目をこのように変えます。

①ポゼッションX%以上
②自陣22mはキックで脱出
③ダブルタックルされてもサポートでBDキープ
④マイボール、相手ボールセットプレー獲得それぞれX%以上
⑤基本的にシャローDF、余られたらドリフト

どうでしょうか?割と一般的な形になったのでは無いかと思います。
ここで質問ですが、こうした項目は何を基準に定めますか?

自分のチームの能力でしょうか?
相手チームの能力でしょうか?

僕はこうした物はゲームモデルという哲学に基づいて決定されるべきだと考えています。

攻撃的なラグビーをしたい、だからこういう戦略で行くんだ

というほどシンプルではありませんが、何かしらのラグビー哲学がそこには理由としてあるはずです。

逆に言うなれば、哲学なしに適当な戦術をチームに導入したところで機能しません。
自チームも相手チームも常に能力は変化し続けます。相性の問題だってあります。

自チームの強みだと思っていたものも、対戦相手次第では強みではなくなります。
逆もまた然りです。
勝負である限り、試合をしてみなければ何が起こるか分からないのです
ただ、試合もまた結果に過ぎません。

どんな哲学に基づいて練習してきたか」
これが問われるだけです。

この考えで僕は動いています。
だからこそ、小手先の具体的なことはチームの哲学が分からなければ何も言えないし、言うべきではないと感じているのです。

質問を頂きましたが、戦略、戦術が失敗する時というのは哲学と戦略がマッチしていない時です。
僕なりにこの問題に対してよく考えてみました。
戦略、戦術が失敗するのはどんな時か?
そもそも失敗なんてあるのか?

結果として、負けるチームは戦略戦術が失敗しているのではなく、選択すべき戦略戦術を間違っているだけだということに気づきました。

選択の基準となるのは先にも書いた通り、哲学です。
ラグビーの構造を理解して、それを哲学に落とし込む。そしてそれが戦略戦術を決定する。と言った感じです。

ラグビーの構造というのは、突き詰めると具体的に表現できますが、キリがないですし分かりづらくなります。だからこそ、基本的には抽象的に表現する方がいいかなと考えています。

もちろん個別の細かい事象に対しては具体的な考えを持ち合わせているので、具体的な質問に対しては具体的に回答したいと思います。
質問箱でお待ちしています

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