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kikka-木花-シリーズについて

kikka-木花-は、木で作られた花のブランドですが、始めた理由は2つありました。

その1                   
子供の頃観た「レオン」という映画で、主演のジャンレノが、幼き日のナタリーポートマンを連れ、鉢植えを1つ抱えて住む場所を変えていました。映画の中での解釈や意味は別として、生活が変わる時にこれだけは持っていきたいと思えるものっていいなーと思ったんです。しかも使えて便利なものではなく、植物っていう飾るものなのが素敵だな〜と。その印象があって、生活を彩る“飾るもの”で、“時間を共に過ごすもの”、そんな誰かにとっての大切なものを作れればなーと大人になっても漠然と思っていました。これは私が大事なものや好きなものがなくて、自分の大事なものを見つけたいと感じていたからだと思います。

その2                   
大学生の頃普通のバイトはしたくないなーと思って花屋のバイトをしてました。(花屋のバイトが普通じゃないのか?普通のバイトって何よ?というのは置いといて…)その時に花束を作ったりアレンジメントを作ったりして、花を通して誰かに想いを届けたりする体験がとても印象に残り、大人になってから良い体験になってたなぁーと感じるようになったのです。
そんなこともあり、“花に関わるもの”を何か将来やりたいなーと、これも大人になって漠然と思っていました。

そんな想いを心のどこかにぼんやりと抱えながら、木を使ったものづくりをするようになって、木で花の置物を作ったらいいんじゃないか?というとてもシンプルな結論に行きつきました。そうしたら・・
“飾るもの”
“時間を共に過ごすもの”
“花に関わるもの”
この3つが繋がる!そう発見したタイミングがあったのです。
木の花の置物なら、“飾るもの“であり“花に関わるもの“はOK。“時間を共に過ごすもの“というのも、木には経年変化があるので、長い時間を一緒に過ごす楽しみがある。それに、花が枯れてなくなってしまうのとは反対に、時間が経つことで魅力が増していく木の花なら、通常の時間軸とは違った花を考えられるなーというのもとても面白いと思いました。(花は枯れるところに大切なことがあったり、枯れた花にも別の魅力はあると思いますが)

実際に作りはじめて

そんなこんなで木の花の置物を作ろう!となりまして、じゃあそんなものは世の中にあるのかな?とも思いました。で、調べてみるとaarikka(アアリッカ)というブランドに木でできた花があったのです!あーあるのかーと思う反面、これはとても素敵で可愛い!でも、私が思うものとはちょっと違う。違うならば、自分なりに追求していけばちゃんとオリジナリティのあるものが作れるはず!と思い、参考にしながら製作に取り掛かりました。結果、最初に作ったチューリップの花は、アアリッカの花を自分の考えるものに“作りかえる”というところから始めたので、面影が残っています。

その後私は、木そのものの色を活かした作り方や、チューリップの花の形や葉っぱの形を独自にアレンジすることで、オリジナリティのあるものが作れたんじゃないか?そう思って販売することを決めました。そこからガーベラやバラ、その他の花も作るようになっていきました。

そんな中で、名前はどうしようかなーと考えると・・木の花→木花→kikka わかりやすくてシンプル!となったわけです。さらっと言っていますが、もちろんブランド名を考えることは楽しくもあり、難しいことなので、ああでもないこうでもないと悩みました。でも最後にはとてもわかりやすくて伝わりやすい、そして素直な名前な感じがしたので、kikkaが良いなという結論になったんです。
そして、もう一つの要素としてaarikka(アアリッカ)に似ていることも良いなと思いました。西洋のアートにはパロディ(転用・模倣)に対してオマージュ(尊敬・敬意)というものがあります。ものづくりをする上で何かに影響されずにものを作ることはとても難しい。だからこそ、何かに影響を受けてしまうなら、影響を受けた作品に対しての尊敬を忘れずにものづくりをすることが大切だと思うのです。
kikkaという名前にaarikkaの雰囲気を感じること。それは名前を通して、kikkaシリーズがaarikkaに対してのオマージュ作品<尊敬・敬意>であるという想いも込められるような気がしたのです。

そうして出来上がったkikkaの花達が、誰かの生活を彩り、生活の一部となって、沢山の思い出と共に魅力的な花になることを祈って、日々製作しています。


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