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個人的ゲーム製作者向けMisskeyの使い方メモ


1.はじめに

 みなさんMisskeyは使っているでしょうか?今回は個人的に一年Misskeyを使ってみて感じたことやゲーム製作者としての使い方を自分用メモ的な感じでまとめてみました。SNSの使い方なんて人それぞれだと思うので参考になるか分かりませんが、誰かの助けになれば幸いです。
 Misskeyそのものについてや分散型SNSについては、今回はざっくりとしか話さない予定です。実際に使って感じてみましょう。

2.そもそもMisskeyとは?

Misskey概要

 Misskeyとはしゅいろ氏によって開発されているオープンソースのソフトウェアです。各サーバーにある一癖も二癖もあるリアクション機能(いいねの拡張版のような感じ)が有名です。

しゅいろ氏のMisskey.ioアカウント

公式サイト


 多くの人が勘違いしていることですが、MisskeyはSNSを開発、運営するための土台となるソフトウェアの名称でMisskeyという名前のSNSは存在しません。世間一般で言われている「Misskey」とは主に「Misskey.io」のことを指しており、Misskey.ioはMisskeyを利用して作られたSNSの一つであり、Misskeyそのものではないです。(運営・管理している人もそれぞれ別)
このあたりがMisskeyの大きな特徴の一つである分散型SNSの部分に関わってくるのですが、今回はざっくりとしか説明しません。(今言葉で説明されるより実際に使っていくなかで実感する方が分かりやすいので)
 便宜上、このあとの説明では「Misskeyも用いて作られたSNSサービスの総称」として「Misskey」という言葉を使います。

Misskeyにおける分散型SNSとは?

 前述のとおり、Misskeyは分散型SNSの一種として有名です。Misskeyを土台に様々なSNS、サーバーが作られており、それぞれに異なる管理者・利用規約・独自機能があります。(イメージとしてはDiscordのサーバーに近いです)そして、それらのサーバーどうしが連合されていた場合、互いのサーバーの投稿の閲覧・リアクションの送信・ユーザーのフォーローを行えます!つまりMisskeyを土台にしているSNSどうし(正確には同じAPプロトコルを採用しているSNSなら)ならば、お互い違うサーバー、管理者の下に所属していたとしても互いの投稿を見ることができるのです。mastodon系SNSもAPプロトコルを採用しているため、土台の違うMisskey系とmastodon系のSNSですら互いの投稿を閲覧、フォローすることができるのです。(たまにサーバー管理者の意向でブラックリスト・ホワイトリストがあったりしますが)
 これが分散型SNS、特にAPプロトコルを採用しているSNSの最大の特徴です。このあたりについては実際に使いながら色んなサーバーの投稿が流れる様子を見るのが一番早いと思います。

3.とりあえず始めてみよう

1.登録するサーバーを選ぶ。

 前述のとおり、一口にMisskeyといっても様々なサーバーがあります。基本的にはどのサーバーに所属しても他サーバーの投稿を閲覧できるので問題はありませんが、とりあえず本記事では私が利用しているサーバーについて紹介します。
 また、各サーバーごとに利用規約が異なりますので、必ず登録前に一度目を通してください


①Misskey系SNS最大規模のサーバー「Misskey.io」

 「Misskeyといえばこれ」というほどには規模の大きなサーバーです。約51万のユーザーがおり、投稿されている話題も非常に幅広いです。機能面・安定感も非常によく、とりあえずここにアカウントを一つ持っておけばOKというくらいには良いサーバーです。(私のメインアカウントもここにあります)ユーザーも様々で、ゲーム製作者の仲間も、ゲームのプレイヤーも見つけることができるでしょう。まずはこのサーバーからMisskeyや分散型SNSについて知り、その後慣れてきたら他の気になるサーバーにサブアカウントを作ってみるというのが一番良いと思います。
 また、skebとのアカウント連携機能もあり、絵師・創作者にとっても大変住みやすいサーバーです。

②一次創作者よ集まれ 「Misskey.design」


 一次創作に関する投稿をメインに取り扱っているサーバーです。(もちろんそれ以外についての投稿も可)ユーザーは約34万。こちらもMisskey系の中では有名なサーバーです。一次創作者向けサーバーということもあってイラストの投稿が多いです。またコミケ等の即売会イベントが近づくと一段と活気が出てきます。(締め切りに苦しむ人の姿も増えます)創作者仲間もすぐに見つかることでしょう。

③二次元を楽しむ人々へ 「にじみす.moe」

 約32万人のユーザーが在籍しているサーバーで、これまたMisskey系SNSの中では有名どころです。二次元コンテンツをメインに取り扱っていることもあり、二次創作イラストが多めです。また、イラストだけでなく好きなゲームのスクショやアニメ、推し活の様子なども上がっています。ゲーム製作者もそこそこ見かけます。コンテンツを生産するのも消費するのも好きという人は、ここにアカウントを作るのも良いと思います。

④独自機能が光る 「9ineverse.com」

約3000人が所属しているサーバーです。上記3つのサーバーと比べると規模感は小さめではありますが、このサーバーには他のサーバーにはない大きな特徴があります。それはおすすめタイムラインがあるという点です。
 通常、Misskey系SNSでは各タイムラインには全ての投稿が流れるという仕組みになっています。しかし、9ineverseでは自分がフォローしているアカウントの情報をもとに、自分の好みに合った投稿を選別して表示してくれるタイムラインが通常タイムラインとは別にあります。この機能が9ineverse最大の特徴です。
 逆にサーバー内での投稿はSNSというよりチャットルームのような感じのものが多いです。他のMisskeyサーバーとは、少し雰囲気が違うように感じるかもしれません。


他にも様々なサーバーがあります。

 こちらのサーバー一覧から好みのサーバーを探してみるのも良いでしょう。各サーバーのユーザー登録ページではタイムラインの覗き見をすることもできるので、そこで各サーバーの雰囲気を確認してみるのもよいでしょう。
 前述のとおり、サーバーごとに機能に差があったりします。この後の説明は「Misskey.io」の機能を基準に話していきます。

2.ユーザー登録をする

 メールアドレス等を入力してユーザー登録を済ませましょう。サーバーによっては招待コードを求められる場合があります。新規ユーザーが殺到した際に、サーバーの負荷を抑えるため、一時的に招待制をとられることもあります。招待コードの入手の仕方はサーバーによって異なりますが、もし入手するのが難しい場合は、招待制が解除されるのを待つか、残念ながら縁がなかったとあきらめることになります。

3.プロフィールを設定する

 後述しますが、サーバーでの初投稿は注目されやすく、その際プロフィールも注目されます。それに備えて、先にプロフィールを整えておきましょう。

4.自己紹介してみよう

 準備ができたら自己紹介してみましょう。Misskeyの多くのサーバーでは登録初日のユーザーを熱烈歓迎する文化が根付いています。必然的に初めの投稿は注目されることになるので、このタイミングに「自分はこういう活動をしている者です」と紹介するのが良いでしょう。

と言いつつ、私の初投稿は自己紹介でもなんでもなかった

すると恐らく、関わったこともないユーザーから大量の謎のリアクションを押されるでしょう。意味不明なものもあり、パニックになるかと思いますが、一度落ち着いてください。これは彼らの歓迎の意を表すものです。とりあえず、通知欄からリアクションを押してくれた人のプロフィールを見て、少しでも興味を持ったら思い切ってフォローしてみましょう。このSNSのフォローはかなり気軽なものですから。
 また、自己紹介の後も色々投稿してみることをお勧めします。タイムラインを覗いてみると、「それ投稿する必要あるか?」という内容まで流れています。Misskeyの投稿はかなり緩く、自我全開の創作者も多いです。むしろそういったユーザーの方が好まれる傾向があります。絵師が絵以外を、創作者が進捗以外を投稿しても良いのです。

ただの挨拶でも、そこそこの人がリアクションをくれる

 継続して投稿するのもオススメです。進捗がない日でも、とりあえず「進捗ないなった」と投稿しておけばOKです。挨拶もオススメです。起床後に「おはよー!」寝る前に「おやすみすきー!」と投稿しておけば100点

注意点
投稿の際は各サーバーの利用規約、特にNSFWコンテンツ(職場には適さない、公共の場で見るのに適さないコンテンツ)についての欄を十分に確認してください。
多くのサーバーでは「R-18コンテンツ、水着などの露出度の高い衣装のイラスト、リョナ要素のある画像などは投稿の際にNSFWフラグ(閲覧注意フラグ)をつけなさい」という規約があります。サーバーごとにライン引きの差はありますので、必ず各サーバーの利用規約を確認してください。迷ったら取り敢えずつけておきましょう。安心してください、皆んな見てくれます。
misskey.ioでの例をリンク先に挙げておきます。必ず各自所属のサーバーの規約を確認してください

逆に言えば、適切なNSFWフラグをつけておけば、そういったコンテンツの投稿は許可されているサーバーが多いので、そのあたりは投稿の自由度が高いと言えるかもしれません。

4.リアクションシューティング

 次はMisskeyの目玉機能、「リアクション」をしてみましょう!リアクションは他のSNSにおける「いいね」にあたる機能です。投稿したの+を押すと、リアクションの一覧がでてきます。デフォルト絵文字たちの下のリストに格納されているのは「カスタム絵文字」です。この部分は各サーバーごとに様々な絵文字が登録されています。はじめはどの絵文字を押せばいいのか、そもそもどんな絵文字があるのか分からないと思います。そんな時は、既に投稿に押されている絵文字をクリックしてみましょう。もしそれが自分のいるサーバーにある絵文字なら、同じものを押してくれます。 

多種多様なリアクションたち

 先ほどの熱烈歓迎でも感じたと思いますが、リアクションもかなり気軽に押してよいものです。タイムラインに流れてくる投稿にひたすらリアクションを付けていくことを生きがいとしているユーザーも一定数います。(通称リアクションシューター)とりあえずは、LTL(自分の所属しているサーバーの投稿が流れるタイムライン)を開き、気になる投稿にどんどんリアクションを送ってみましょう。
 また、「設定>絵文字ピッカー」からリアクションデッキを構築することができます。初めのうちは他のユーザーが押したリアクションをクリック、慣れてきたらよく使うリアクションでデッキを組んで、快適なリアクションライフを!


 後は投稿とリアクションを繰り返せばOKです。

4.Misskeyのタイムラインの特徴

  Misskeyには通常、4つのタイムラインがあります。
 自分のフォローした人の投稿が流れるホームタイムライン(HTL)、自分のアカウントがあるサーバーの投稿が見れるローカルタイムライン(LTL)、フォローしたユーザーと自分の所属サーバーの投稿(つまりはHTLとLTLに流れる投稿)が見れるソーシャルタイムライン(STL)、自分の所属しているサーバーと連合している全てのサーバーの投稿が見れるグローバルタイムライン(GTL)があります。サーバーによっては特定のTLがない場合もありますが、たいていこの4つがあります。
 そして、これらのTLは対応する全ての投稿が時系列順に並ぶ仕様になっています。他のSNSで見かけるような、ユーザーごとに運営からオススメ投稿が流れてくるTLはないです。各タイムラインは爆速で流れることも多いため、自分の投稿が埋もれてしまうことも多いです。投稿しただけの受け身の状態では、なかなか自分の投稿、作品に興味を持ってくれるであろう人に見つけてもらいにくいのです。積極的にリアクションを他のユーザーの投稿に送り、自分の存在をアピールしましょう。個人的にはLTLかGTLに行き、どんどんリアクションを送るのがオススメです。
 また、セルフリノート(自分自身の投稿をリノートすること)も効果的です。
Misskeyには、一度見た投稿を省略してくれる機能がついているため、リノートをしてTLに複数回同じ投稿を流しても、「この投稿何度も何度も流れてきて邪魔だな」ということにはなりにくいです。時間帯ごとにTLを見ているユーザーも異なるので、積極的にセルフリノートして、自身の投稿を再びTLに流しましょう。
 また、LTLから目当ての投稿を探し出すのは大変なので、少しでも興味を持ったユーザーは積極的にフォローして、自身のHTLに表示されるようにしましょう。

5.Misskeyの便利機能たち

 Misskeyには多種多様な機能が搭載されています。ぜひ活用して、便利なMisskeyライフを楽しみましょう。


1.チャンネル

 Misskeyには特定の話題について語るための専用タイムラインを作ることができるチャンネルという機能があります。もちろん創作者、ゲーム製作者向けのチャンネルも存在します。こちらに投稿すれば、より効果的に自創作の情報を伝えられるでしょう。また、チャンネルをフォローすることで、チャンネルにされた投稿をHTLに流すこともできます。
 ただし、注意点として、チャンネルは各サーバー固有のものであり、チャンネルに投稿したものは自動的に「連合なし(自サーバーの人以外には見えない投稿)」になります。そのため、チャンネルへの投稿と連合ありの通常TLへの投稿の2回を行うのがオススメです。プラグインを導入することで通常TLに投稿したものをチャンネルにリノートすることができるので、それもオススメです。(個人的にはデフォルトの機能にしてほしい)

↓チャンネルにリノートできるようになるプラグイン

以下、ゲーム製作者向けのチャンネル例(Misskey.ioの場合)

各ゲームエンジン、ゲームのジャンルの名前でチャンネルを検索してみるのも良いでしょう。(なければ自分で設立するのも良し)

2.クリップ

 自分や他の人の投稿をリストにまとめることができる機能です。
こんな感じ↓

こんな感じ

 描いたイラストやゲーム制作の進捗をまとめておけば、後から見返しやすいです。また、クリップ新規作成時に「パブリック」をONにしていれば、そのクリップは他のユーザーからも見れます。自己紹介代わりに「こういう活動をしています。クリップ見てね」といえば、相手にも自分の活動内容が伝わりやすいです。
 また、進捗以外のことを投稿しすぎて、進捗が遡れないという問題もこの機能で解決です。

3.ドライブ

 自分の投稿に添付されているファイル(画像、動画、音声)は全て、各ユーザーのドライブに保存されます。このドライブからファイルが削除されれば、それが添付されていた投稿からもそのファイルが消えるので注意です。一度投稿したファイルを再掲したい際もドライブから選ぶことができるので、再アップロードする必要がなく過去作品の再掲も楽チンです。
 ドライブの容量は各サーバーで定められていますが、どのサーバーも、よっぽど大きなファイルをアップロードしない限り、上限は気にならないと思います。
 理論上ゲームをZipファイルに固めて配布することも可能かと思います。(さすがにドライブ容量を食い散らかしますが)


 他にも、CSSのように自分の投稿の文字を装飾したり、カスタム絵文字を取り入れたりできる「MFM」、設定したキーワードが含まれてい投稿を自動的に集める「アンテナ」や、ブログのような記事を書ける「ページ」、Misskey独自のプログラミング言語を用いて作ったミニゲームを投稿できる「Play」など、Misskeyの魅力的な機能はたくさんあります。ぜひ、有効活用していきましょう。(サーバーによっては機能の差や有無が違う場合があります。)


6.おわりに

 今回紹介したのはMisskeyの使い方、魅力の一部分にすぎません。私もMisskeyを使い始めて2年目なので、説明の至らない点もあるかと思います。個人的にSNSのアカウントはもしものために複数のサイトに持っておくべきだと思っています。他のSNSから移行とまではいかなくても、とりあえずアカウントの確保だけでもやってみるのはいかがでしょうか?SNSは結構習うより慣れろな部分もありますからね。

Misskeyにアカウントを作ったら、もしよかったら私のMisskeyアカウントもぜひフォローしてください。あなたのゲーム制作ライフを全力で応援します。

Misskey.ioアカウント↓

Misskey.designアカウント↓

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