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娘から母になる時  秋桜


『うす紅の秋桜が秋の日の
何げないひだまりに揺れている
このごろ涙もろくなった母が
庭先でひとつ咳をする
縁側でアルバムを開いては
わたしの幼い日の思い出を
何度も同じ話くりかえす
独言みたいに小さな声で・・・』
      ―さだまさし 秋桜―


手を伸ばせば

届くところにいて

話しかければ

聞こえるところにいて

こゝろ細い夜は

宵居してくれた



母に思われて育ち

母に思われて

娘は母になった

子を授かった日から

娘は

母と同じ位置に立った

母として

子を思う娘がいる

娘を思った母のように



*****



昨日も今日も
晴れの日も雨の日も
日が暮れても夜が明けても
遠い夢であっても
母は秋桜のように美しい。
わたしだけは
そう言います。


秋桜のうた・・・
あとひとつ、うたいます。



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