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ご質問にお答えします!『上京してスクールに通おうと思うのですが』

脚本家志望の方から、こちらのご質問をいただきました。

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ご質問ありがとうございます。

まずは以下二つの投稿をお読みください。

お読みいただいた通り、一般的な脚本家志望の方(=まだ”脚本家予備軍”とは言えない状態のみなさん)から「脚本の勉強のために上京したい。または、会社を辞めたい」というご相談があった場合、私は一貫して「それはお勧めしない」とお答えしています。

月刊シナリオに習作が掲載されたとのこと。
『誌上講座』のコーナーに取り上げられたということなのだと思います。
原稿が本に載るのは、特別な経験ですよね。
掲載作品として選ばれたことは、脚本家を目指す質問者さんにとって大きな励みになると思います。
ただ、これを「脚本家になるための糸口をつかんだ」とまで言えるかというと、私の考えとしては、弱いのではないかなと思います。
現実問題として、「コンクールに入賞している」「自主制作作品が人気や評価を得ている」といった、より強いカードを持っている人もいるわけですが、その人たちですら、脚本家予備軍からプロの脚本家にステップアップするために、日々苦心しています。
参考になると思うので、是非こちらの投稿も読んでみてください。


これらを考えると、やはり私からのお返事は「今、見切り発車的に上京することは、質問者さんのためにも、猫さんのためにもならないと思います」ということになります。

因みに、コロナ禍前であれば「脚本家予備軍になったら、プロデューサーからの急な呼び出しにも即、対応できるように上京した方が良い」と言って差し支えなかったと思うのですが、2020年12月現在、脚本家とプロデューサーや監督との打ち合わせは、オンラインで行うのが一般的になっています。
対面での打合せより日時調整がしやすく、移動の負担もないので、コロナ収束後も、オンライン打合せが当たり前になるかもしれません。
そうなれば、脚本家を目指すにあたって、「東京在住ではないこと」がハンディでなくなることもあり得ます。

いただいたメッセージからはご事情がよく把握できない部分もありますが、質問者さんは、上京することが「前に進むこと」であって、ご実家にいることが「後ろに下がること」だと捉えられているようです。
ですが居場所がどこであれ、書き続け、筆力を上げようとしている限り、それは前進です。
上京を考えるのは、何らかの「プロになる糸口」をつかんでからが適切だと思います。

これからもお互いがんばりましょう!

ご質問のある方はこちらからどうぞ。
※シナリオコンクールの規定、審査基準に関してはお答えできませんので、その点はご了承ください。


脚本、小説の有料オンラインコンサルも行っていますので、よろしければ。


これまでに脚本家志望のみなさんからいただいたご質問への回答は、こちらのマガジンにまとめてあります。

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#脚本 #シナリオ #エンタメ #質問 #マシュマロ
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