ご質問にお答えします!『映画を観て分析する時間が足りません』

脚本家志望の方からこちらのご質問をいただきました。

こんにちは。_...

ご質問ありがとうございます!

名作といわれる映画は古今東西に数多くありますし、新作も次々に公開されます。
さらにドラマや書籍の中にも吸収したい作品はたくさんあるわけで、
「自分が納得の行く分量のインプットをするには、時間が足りない!」
という問題には、私も日々直面しています。

質問者さんはインプットとアウトプットの時間配分を工夫することで解決できないかとお考えになっているわけですが、「インプット時間が足りない問題」に関して私は、
「優先的に観る作品を決めるためのルールを設ける」
という対処をしています。

具体的には、
「今、執筆中の作品と何らかの共通点がある映画を優先する」
というルールに従っています。
「共通点のある作品しか観ない」というわけではありません。
なるべく共通点のあるものを優先する、ということです。
「共通点」とは、例えばジャンルが同じであったり、扱っている題材が同じ(例:ダンスを題材にした作品を書いているので、同様の映画を優先する)、主人公のプロフィールが似ている(例:「引っ込み思案の男子高校生」が主人公の作品を書いているので、似たタイプの主人公の映画を優先する)といったことです。
これにどのような効果があるかと言うと、執筆中の作品と共通点があることで「自作との対比」という視点が生まれ、自作の問題点や足りない要素に気づく確率が上がります。

もうひとつ心がけているのは、質問者さんも書かれている通り、「観た後に分析をする」ということです。
分析の結果、気づいたことは極力書き留めるようにもしています。
この「分析と記録」にも時間が必要です。
省略してひたすら観続けた方が観た本数は稼げますが、書き留めておいた方がずっと、学んだことが頭に定着すると感じるので、「急がば回れ」だと割り切っています。

もちろん数をこなすことにも一定の意味はあると思いますが、誰しも持ち時間は1日に24時間に限られているわけで、時間術的な工夫には限界があります。
ですので、視聴本数だけにこだわりすぎず、
「より多くを吸収できそうな作品を優先し、吸収したことはより深く自分の頭に定着させる」
ということを心がけています。

「本当はアレもコレも観たいんだけど、原稿の締め切りがあるしなぁ。あっ、〇〇さんが××監督の作品も観たほうがいいって言ってたからソレも観たいのに……」
といったモヤモヤは完全には解消されませんが、手あたり次第に観るよりは効率が良いと感じています。

これからもお互いがんばりましょう!

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