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ご質問にお答えします!『習作脚本のSNS投稿には意味がある?』

昨日の投稿に引き続き、脚本家志望の方からのご質問にお答えします!

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……というご質問です。
内容を区切りながらお答えしていきますね。

実力を磨くのがいちばんの方法だし、まだ出来の悪い物を外に出しても意味がないとも思います。

「まだ出来が悪い」といったことは、まったく気にする必要がないと思います!
少し前に、こちらのマンガが盛大にバズりましたが、お読みになっていますか? もしまだでしたら、ぜひとも読んでください。
私は、このウサギの意見に大賛成です。
ご自身がアップしてみたいというお気持ちがあるなら、すぐに試してみてはどうでしょうか?

ただ、もしかしたらチャンスのきっかけになるかもしれないし、また一人でも脚本の感想をいってくださる方がいるなら勉強になるのでは……などと揺れ動いています。

「自作の感想を聞いてみたい」という人にとって、SNSへのアップは今、最もポピュラーな手段だと思いますし、客観的な意見をもらうことは、質問者さんが書いていらっしゃる通り、勉強になると思います!

もう一点の「もしかしたらチャンスのきっかになるかもしれないし」についてですが、これも期待してアップするならば、「毎週学校で書いている習作」は、あまり適さないかもしれません。

「毎週書く」ということは、短編を授業毎に提出されているということだと思うので、おそらく青山方面の大手校に通っていらっしゃるんですよね?(違っていたら、すみません。)
そうなると、「ペラ20枚の習作」をアップすることになりますが、ペラ20枚の超短編で質問者さんの実力をアピールし、プロデューサー等に「声掛けをしよう」とまで思わせるのは、実現性が低いんじゃないかな……というのが私の率直な意見です。

もしアップするなら、30分程度の尺の作品が適切ではないかと。
二時間モノでは長すぎて、読もうとしてもらえない気がしますし、30分モノできちんと完結している作品なら、手軽に読んでもらえて、実力も伝わりやすいと思います。

私自身も脚本家予備軍だったころ、30分モノのシナリオを2本、自分のHPにアップしていました。
いずれもコンクールに応募した作品で、入賞はしませんでしたが、最終選考と、その少し手前まで残ったものでした。
自己アピールを目的とするなら、「ダメ元」ではなく、ある程度、客観的に評価された(例えば、教室の仲間や先生が誉めてくれた等でも良いと思います)自信作を選ぶことをお勧めします。

因みに、1年半~2年ぐらいの間アップしておきましたが、その間に作品を読んで声をかけてくださったのは、「アニメ作品の制作準備中」という方、お一人だけでした。
また、残念ながら、その準備中企画が頓挫したこともあり、結局仕事には繋がりませんでした。
こういうことを書くのは期待を裏切るようで申し訳ないのですが、現実的なところもお伝えしておいた方が良いと思うので……。

率直に言って、今現在、ドラマや映画のプロデューサーで「ネット上で新人脚本家を探そう」と考えている人は、ごくまれだと思います。
(※あくまで、私の”体感”をもとに書いています。私がそういう人に会ったことがないだけで、「絶対いない」とは言い切れません。)

とは言え、質問者さんが「何としても脚本家に!」というお気持ちならば、ほんの少しでも可能性のあることは、すべて試してみるぐらいの気概も必要だと思います。
長々と書いてしまいましたが、まとめると、
「やってみたい気持ちが少しでもあるなら、どんどんアップした方がいいと思います! ただし、プロの世界への糸口にしたいという気持ちもあるなら、アップする作品は選ぶことをお勧めします」
というのが私からのお返事です。

これからもお互いがんばりましょう!

ご質問のある方はこちらからどうぞ。
※シナリオコンクールの規定、審査基準に関してはお答えできませんので、その点はご了承ください。


脚本、小説の有料オンラインコンサルも行っていますので、よろしければ。


これまでに脚本家志望のみなさんからいただいたご質問への回答は、こちらのマガジンにまとめてあります。

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#脚本 #シナリオ #エンタメ #質問 #マシュマロ
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