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ご質問にお答えします!『会社を辞め脚本の勉強に集中しようと思うのですが』

脚本家志望の方から、こちらのご質問をいただきました。

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ご質問ありがとうございます。

脚本家志望のみなさんからのご質問にお答えする際、私は”脚本家予備軍”という言葉を使うことがあります。
「コンクール入賞等、何らかのきっかけでプロデューサーと繋がりができ、商業作品のプロットライターをしている」という感じの人を指しています。
いただいたメッセージから類推するに、質問者さんはまだ”予備軍”ではなく、一般的な脚本家”志望者”の段階なのだろうと思います。
(間違っていたらすみません。)

”予備軍”ではなく”志望者”の人の場合、会社を辞めてフリーターになり、脚本の勉強に集中するメリットは「特にない」というのが私の考えです。
「フリーターになれば時間の自由が利くようになり、勉強時間が延びるじゃないか」と思われるでしょうし、おそらく質問者さんが退職を考えられているのも執筆時間の確保のためなのだろうと思います。
ですが、それでもあえて「私の考えでは、メリットは特に思い当たらない」とお伝えしたいです。

会社勤めをしながら脚本を学んでいる人の多くが「いっそ退職して、脚本の勉強に集中した方が良いのでは?」と考えます。
ですが私の経験上、それを実行してうまくいった例を見たことはありません。
逆に「執筆時間の確保のために退職したはずなのに、一向に筆が進まず、そうするうちに金銭的に立ち行かなくなって、結局は会社勤めに戻る」という例ならば、何度も見たことがあります。
そのため私は、脚本家”志望者”の人から「会社を辞めようと思うんですが」と相談された時は必ず「辞めない方がいい」と答えます。

脚本家は心身ともにタフでなければ務まらない仕事です。
「フルタイムで働きながらでも作品を書き続けられるかどうか」ということは、脚本家に向いているかどうかのバロメーターのひとつになる、とも思います。

会社を辞めることが意味を持ち始めるのは、”予備軍”になってから、というのが私の考えです。
予備軍の場合、「平日の日中であっても打ち合わせに対応できること」がプラスに働くからです。
「会社勤めをしているので、夜間と週末しか対応できません」という人に比べてプロットライターとして起用される確率が上がりますし、それに伴って脚本家への道が開ける確率も上がります。

こちらの投稿も役立つかもしれませんので、よろしければお読みください。

これからもお互いがんばりましょう!

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