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ご質問にお答えします!『複数の脚本家がクレジットされている場合について』

脚本家志望の方からこちらのご質問をいただきました。

ご質問ありがとうございます。
「恥ずかしい質問」なんてことは全くないので、どうぞお気になさらず。

一つ目のご質問は、例えば「連ドラの放送開始前に脚本家として名前が挙がっていた人はAさんだけだったが、いざ放送が始まると、Bさん、Cさんがクレジットされている回もある」といったケースのことですよね。
「どういった基準で選ばれるのでしょうか?」というのは、「当初は名前が挙がっていなかったBさん、Cさんのような人は、どのようにして起用されるのか?」という意味だと理解して、お答えします。

まず言えることは、このような場合、必ずしも「BさんやCさんの起用が後から決まった」とは限りません。
当初から脚本家が三人いる体制で企画が進んでいても、例えば全10話のうち8話をメインライターであるAさんが書くならば、「情報公開の時点ではAさんの名前しか出ない」という場合もあると思います。

また、「脚本家Aさんのほかに、プロットライターBさんもいる」という体制で企画が進み、当初は「各話の脚本はすべてAさんが書く(Bさんはプロットしか書かない)」という想定であったけれど、執筆スケジュールが想定通りに行かなかった場合などに、「Bさんが1話だけ脚本も書くことで調整する」ということもあると思います。

パッと思いつく例を書いてみましたが、これ以外にもいろんなパターンがあるはずで、ケースバイケースです。


二つ目のご質問にある「シナリオ協力」というクレジットについては、プロットライターを指しているとお考えになって良いと思います。
私の印象では、「脚本協力」というクレジットのほうがよく見るように思いますが、意味は同じです。

ちなみに、私の名前が初めて映像作品にクレジットされたときも「脚本」ではなく、「脚本協力」でした。
「協力」が付いていても、初めてのクレジットはとても嬉しかったですが、「脚本協力」のクレジットばかりが何度も続くと、「一体いつになったら、協力が取れて、脚本家としてクレジットされるようになるんだろう?」と悩み始めるのが、”プロットライターあるある”です。
脚本家予備軍の人たちは、「協力」が取れる日を目指して奮闘するわけです。

これからもお互いがんばりましょう!

ご質問のある方はこちらからどうぞ。
※シナリオコンクールの規定、審査基準に関してはお答えできませんので、その点はご了承ください。


脚本、小説の有料オンラインコンサルも行っていますので、よろしければ。


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#脚本 #シナリオ #エンタメ #質問 #マシュマロ
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