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異種よ……異種よ――(詩)

異種よ……
竜巻さえ凍る日に歌い

異種よ――
高潔さえ飛び得ぬ空は爛れて落ちた

異種よ……
あの月の笑みを見ぬままに

異種よ――
その掌を通る蟻は現に生きる

異種よ……
異種よ――
異種よ、とこしえの籠絡を拒み
異種よ、ただ一欠片の春のために

異種よ
異種よ
わが異種よ

誤謬の仕草で今
異種なる大世界の
恐るべき源流へ

異種は咲く
異種に咲く


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