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一期一会~私の開業日誌~ その2

初めて他人様に販売する

かれこれもう1カ月近く前のことになりますが、記録として残させてください。初めてお金を頂いて販売した日のことを…。

ずっと働き詰めのシングルマザーだった私。夕食は母親が準備してくれたものを娘に食べさせる生活を続けていたので、せめて週末くらいはパンやお菓子を手作りして食べさせたい。そんな思いが高じていろいろ作っているうちに、気が付けば教室や学校に通うまでのめり込んだのが製菓の世界でした。

いつかお菓子で起業したいな…と思いながら、そうした機会に恵まれない日々繰り返す中、ようやくチャンスが巡て来た2022年。11月には国立市谷保のダイヤ商店街の中にある「小鳥書房」さんで開かれる「良夜(あたらよ)」というイベントで初めてローチョコレート販売しました。

カウンターに並べた我が子たち

急に声を掛けてもらったので、慌てて作ったロゴマークのシールを貼っただけの簡易包装。チョコレートがちょうど2つ入る小さなケースを見つけたので、リバティ柄のシートをカットし、中敷きにして梱包しました。値札は娘に手書きしてもらい、とにかく出店。果たして売れるのか…期待と不安が入り混じります。

「ローチョコレートって何ですか?」

見た目は普通のチョコレート。でも「ローが付くと何が違うの?」とみんなに聞かれ、そのたびに説明し、気が付けば聞かれる前に話し出していました。百聞は一見にしかず。まずは食べてもらうのが一番。

その場で豆を挽いて淹れてくれる温かいコーヒーとの相性も抜群、もちろんウイスキーなどのお酒とも。「後味がさっぱりしていて食べやすい」「後を引かない甘さがいい」など評判は上々。

この写真に惹かれてわざわざ足を運んでくれました

小鳥書房さんのTwitterを見たかわいらしい女性3人組は、私が載せたチョコレートの写真をみて、「これが食べたくて来ました」というコメントをいただき感激!ああ、なんてうれしいんだろう。見ず知らずの人が、このためにわざわざ来てくれるなんて…。

でも、この時は、まだモールド(型)の数が少なく、ルバーブのジャムもデーツの塩キャラメルも同じモールドを使っていたので、どっちがどっちの味なのか作った本人でもわからなくなるという失態(一応、金箔入りがキャラメルのはずだったのだが…)に遭遇。その数日後に新しいモールドを入手してから、すっかり“モールドの沼”にはまってしまい、ネットで購入したモールドが次から次へと届いたのでありました…。

いくつになっても、初めてのことには学びが多いなとしみじみ感じたプレデビュー戦。心地よい疲労感と共に課題は山積み…。でも気分もいい。

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