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あとがき(天使たちの天界戦線)


まず初めにこの天界戦線をお読み頂き誠に感謝申し上げます。


この天界戦線。

天使の戦線シリーズの二作目となります。


一作目と違いこの作品は私の“想像の”友人たちが主人公として活躍します。


最初は皆同じ志のもとに動き信じていた。


しかしふとしたきっかけで袂を分かち止まらなくなっていく。


そんな誰も悪いとも良いとも言えない曖昧な世界を私の抱いた疑問とともに描いています。


何故人の描く神の姿は人間と酷似しているのか。


何故人は知恵を有しているのか。


何故人は最初から知恵を現代のように行使できていなかったのか?


何故過去の伝承がこれ程までに共通した意識をもっているのに存在が確認できないのか?


そういった多くの私自身が抱く疑問を私の友人たちに背負ってもらい表現しています。


出来るだけ“○○っぽい。”と感じるような嘘を想像で作り、物語に乗せています。


しかしここで一つお詫びしなければならないことがあります。


それは共戦神話の真相に出てくる“天使の策略”。

ここだけはどう捉えても整合性の取れないパラレルワールドが出来てしまいました。


ですのでこの点についてだけは“流石に無理だったんだな”とでも思って頂けると幸いです。

そのリスパリオですがこの天界戦線では大逆の天界参謀を務めます。

その中でおそらく皆さんが一つ疑問に思ったことがあると思います。

“何故中天使&天使に直前まで伝えないように指示をしたのか?”

その理由を彼は天使という役割への忠誠を試すといったもっともらしい理由を挙げましたが本当の目的はそこではなかったのです。

本当の目的はイプノの行動を制限することです。

イプノは上神域にいる天使以外の天使を先導する為ビランチたちがどう出るのかを直前まで知ろうとしていました。

しかしリスパリオはイプノがそういった行動に出ること。

また知ることが出来ない場合どういう行動に出るのか完全に予想しました。

正確には誘導したのです。

相手に出方を悟らせず総攻撃をするように仕向けそれを迎え撃つ為の布陣を考えました。


結果彼らは正面から攻め込み徐々に戦力を削がれるという行動を取らざる負えなくなったのです。

まさかその行動が自分以外の意志で誘導されているとは思わずに。



さて最後にここでは少しある天使について取り上げたいと思います。


それはグラントです。


彼女は熾天使という最高位の天使でありながら数々の失敗を犯しています。


最初は大逆の際に味方天使ラーナのまやかしをいつものメンバーがいることで純粋に暴いてしまいました。


大逆直後にも彼女はドラーク達の忠告も聞かずに地上で力を使いビランチにこっぴどく叱られます。


ハッキリ言ってラーナの件は普通に戦犯です。


まさかいきなり現れてまやかしを暴くなんて誰も思わなかったでしょう。


グラントは感情のままに動く天使なのでどんなに親しい天使でも彼女の行動は予想できません。


ですがこうした“先が読めない”ことこそが彼女の魅力でもあるのです。


私はこうした天使それぞれの持つ魅力を皆様に感じていってほしいと思います。


最後にこの作品は前作の共同戦線と違い何か明確な目標のような執筆目的があるわけではないので気軽に読んで頂けると幸いです。


それでは次回作を執筆するかしないかは私の気分次第ということで失礼いたします。


この作品が少しでも皆様に良い影響を与えることを願って。






著者Midi

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