天使たちとの共同戦線(十八章、奇跡と道示し)
フェア「グラント、プロイビー、ドラーク戻りましたよ〜。」
ドラーク「お帰り〜。シェンスが遊びに来てるわよ〜。」
シェンス「お邪魔してるわよ〜。あとオルゴから伝言。聞く?」
フェア「はい是非。」
シェンス「〝今、ラーナの所にいる。だがお前は奇跡部門で少し休みがてら待っていろ。打ち合わせは俺の方から出向く。〟だってさ。」
フェア「伝言。確かに承りました。」
シェンス「はいよ〜♪」
フェア「そういえばグラントはどうしたんですか?」
プロイビー「タッソたちといるわよー。」
フェア「あー・・・いつもの愚痴大会ですか。」
プロイビー「まぁたまにはいいじゃない。」
〜〜〜〜〜
オルゴ「・・・ということだ。ラーナ。伝言頼む。」
ラーナ「分かりましたー。じゃ、行ってきまーす。」
ドゥエ「・・・オルゴ。相変わらずアンタは働き者だな。」
オルゴ「当然だ。セイとイプノは侮れねぇ。特にセイの相手はアイツしか務まらねぇ。」
ドゥエ「セイが天使の時代に唯一幻を教えた天使ラーナか・・・。」
オルゴ「熾天使の相手を出来るのは同じ熾天使だけ。だがその熾天使でも全員がアイツと互角に戦えるわけじゃねぇ。」
ドゥエ「・・・難儀な話だな。」
オルゴ「・・・まぁなんとかやるさ。それより今はミィディアの罪の償いの終わりについての説明と今後についての説明だ。」
ラーナ「戻りましたー。ビランチ、ヴェッキ、グラント、プッピラに伝えてきましたー。」
オルゴ「よし。なら俺はこれからフェアに会ってくる。すぐに戻ってくるが警戒は怠るな。」
ラーナ「了解ですー。」
〜〜〜〜〜
オルゴ「フェアはいるか?」
ドラーク「フェアならあそこで休んでるわ。」
オルゴ「おう。おいフェア。きたぞ。これからミィディアに罪について話しに行くが準備はいいか?」
フェア「大丈夫ですよ。行きましょうか。」
オルゴ「立て続けに悪いな。」
フェア「いえいえ。」
〜〜〜〜〜
フェア「ミィディアー。来ましたよー。」
ミィディア「フェア・・・ついに罪償いの説明か。」
オルゴ「・・・そうだ。」
ミィディア「アンタはオルゴか?」
オルゴ「初見だな。最初で最後だがよろしくな。」
ミィディア「よろしく。」
オルゴ「唐突で悪いがそろそろお前の罪の償いが終わろうとしている。」
ミィディア「うん。」
オルゴ「そこで今回はお前の罪償いの終わりとその後について話をさせてもらう。まず終わりについてだが最初の兆候としては天使の力が徐々に使えなくなってくる。つまり普通の人間になって行くということだな。」
ミィディア「‼・・・ってことは憑依と俯瞰は・・・。」
フェア「最終的には使えなくなりますね。」
オルゴ「そういうことだ。そして次に天使が見えなくなり声が聞こえなくなる。そして記憶から消えていく。」
ミィディア「・・・そんな‼」
フェア「そうすればあなたと天使の繋がりは完全に途絶えます。ですが天使は見えなくともあなたが罪を重ねなければ天使が力を与えてくれます。」
オルゴ「与えるという程、量はないがな。」
ミィディア「・・・そして、そこから先が本当の意味での自分の人生を歩むスタートになると?」
オルゴ「その通りだ。何か聞きたいことはあるか?」
ミィディア「・・・聞いても、別れは変わらないんだろ?」
フェア「まぁそうなんですが・・・。」
オルゴ「確かに今は辛かろう。ミィディア。だがな、お前に出来るのは止まるか進むかどちらかしかない。止まればお前が経験した過去以上に辛い結末が待っている。少し休んでもいい。進める時に進めばいい。しかし永遠に止まることだけは絶対にするな。お前には天使に教わった経験と技術もある。」
フェア「私たちと別れたからといってその全てが消えるわけではありませんからね♪それに見えなくしたからといって永遠に見えなくなるとは限りませんから。」
ミィディア「え?そうなのか?」
オルゴ「まぁそれこそ奇跡が起きればな。」
ミィディア「それこそ奇跡って・・・?」
フェア「私は奇跡の天使でもあるんですよ。」
オルゴ「正確には奇跡部門だな。俺は道示しだ。」
ミィディア「なんか組織みたいだな。」
オルゴ「まあな。で、気持ちの方は落ち着いたか?」
ミィディア「・・・大体はね。」
オルゴ「そしたら俺たちはそろそろ戻る。」
フェア「次はまた新しい天使が降りてあなたに最後の天使の力を与えてくれるでしょう。」
そう言うとフェアとオルゴは消えていった。