天使たちとの共同戦線(九章、天界と下界をつなぐ場所)
ブッピラ「戻ったぞビランチ。」
ビランチ「お帰りなさい二人とも。どうでした?」
ノーヴェ「一応ミィディアは納得してくれたぜ。」
ビランチ「それは良かったです。」
ブッピラ「要は済んだ。これから俺たちは休ませてもらう。」
ビランチ「分かりました。お疲れ様です。ブッピラ、ノーヴェ。」
フォール「暫く用がないなら俺も休ませてもらうぞ?」
ビランチ「はい構いません。ミィディアの件でずっと動いていたので是非休んでください。」
フォール「悪いな。」
?「ビランチー?ミィディアの件聞いてきたわよー?」
ビランチ「あら、ありがとうございます。」
?「今からさー、下界降りるからよろしくねー♪」
フォルテ「頼むね。」
?「はいはーい。」
〜〜〜〜〜
今まで天使や天界、神の存在について知ってきたけれど同時に新たな疑問も出てきた。
天使のひとりであるスパツが言っていた人間界を独立した状態に保つこと。
これが天使の使命なら当然天界と人間界はそれぞれ完結した世界のはずだ。
それなら天使たちはどうやって天界からこの人間界に来ているのだろう?
そんなことを考えているとまた新たな天使が俺の前に現れた・・・。
?「はーいミィディア。調子はどう?」
ミィディア「あんたはだれ?」
ドラーク「・・・次私にあんたって言ったらしめるからね?私はドラーク。あんたがどんなもんかを見にきたの。」
ミィディア「は、はい(俺にはあんたって言うんだ・・・)で、ドラークさんから見て私はどうでしょうか・・・?」
ドラーク「さん付けはいいわよドラークで。あと敬語もいらないわ。んー印象としては、私たちと話せる以外は特に目立ったところは無いわ。ま、あんまり調子には乗らないことね。」
ミィディア「分かった・・・それでさ、ドラークに聞きたいことがあるんだけど・・・いい?」
ドラーク「何が聞きたいの?」
ミィディア「ドラークたちってどうやって人間界に降りてくるの?」
ドラーク「あんたたちが想像する通りだと思うけど?天界から降りてくるのよ。ふわーっとね。」
ミィディア「いやそれだと抽象的じゃん。前にスパツって天使に聞いたことがあるんだけど、人間界と天界って独立した状態に保たれてるんでしょ?だったらどうやって降りてくるのかなって。」
ドラーク「それは人間界と天界を繋ぐ場所があるからそこから降りてくるのよ。」
ミィディア「それってどこにあるの?」
ドラーク「どこにある・・・って割とどこにでもあるわよ。」
ミィディア「んーそうじゃなくて・・・なんていうのかなー・・・それを人間界の言葉でなんて呼ぶの?」
ドラーク「あー・・・どこからってそういうことね笑。人間界だと教会とか神社とかお寺とか言うわね。」
ミィディア「え?そっから来てるの⁉」
ドラーク「そうよ笑。よく人間があそこでお願いしてるけどそのたびに“ただの通り道なんだけどなー”って思って見てるわ。」
ミィディア「まぁそれは信仰心というかね・・・。」
ドラーク「まあでも、使う頻度が多い場所はパワースポットなんて呼ばれたりしてるから多分私たちでも気付かないうちに力が宿ってるのかもね。」
ミィディア「その場所に?」
ドラーク「そう。ほら人の家ってその人の生活臭とかするでしょ?それと同じ要領で天使たちの力が土地についてるのかもよ?」
ミィディア「そんな適当な・・・。」
ドラーク「まぁいいじゃない笑。それより、あんた親に力使ったんだって?」
ミィディア「そうだけど・・・なんで今それを聞くの?」
ドラーク「いや、なんとなく。一応確認しておきたくてね。ってかその件で様子を確認するために降りてきたのもあるし。まぁやっちゃったこと自体、今となってはどーでもいいんだけどね。」
ミィディア「そうなの?天界では結構騒ぎらしいけど・・・。」
ドラーク「騒ぎは騒ぎだけど正確には人間の体を借りて人間に力を使ったセイが問題なの。セイは前々から問題だったからそこまで大ごとじゃなかったんだけど、天使と話せるあんたが絡み始めて問題が複雑化したから大ごとになったのよ。」
ミィディア「成程な・・・。」
ドラーク「でもその様子なら大丈夫そうね。落ち着いてるみたいだし。」
ミィディア「・・・天使のおかげだよ。」
ドラーク「まあねぇー笑。あ、私はそろそろお開きしちゃうけど一つ面白いこと教えたげる♡」
ミィディア「な、なに?いきなり怖いんだけど・・・汗。」
ドラーク「あんたに“戦い方を教える”って息巻いてる天使がいんのよー。そいつ、天界でも力を持った強い天使だからめちゃくちゃ強くなれるかもね笑。」
ミィディア「マジで⁉・・・ってか、教わっていいの?そんな門外不出的な力。」
ドラーク「いいんじゃない?直接天使の力を使うとかじゃないし。天使の戦い方を模倣するだけだから。それに、天使の力を使える人間なんて面白い予感しかしないわ♪・・・まぁ実際のところは半分自己満で半分あんたの為だと思うけどね。」
ミィディア「それって・・・どういうこと?」
ドラーク「ほら、あんたはいずれ、私たちの声が聞こえなくなるじゃない?完全に私たち天使が離れた後なにも強みがないんじゃ生きていけないでしょ?そうならないようにって側面があると思うってこと。」
ミィディア「あぁそういう・・・感謝しかないな・・・。」
ドラーク「まぁ感謝こそあれ申し訳ないなんて思わなくていいわよ。多分あいつの教えを聞いてくれる殊勝なやつが今までいなかったから嬉しいんだろうし。」
ミィディア「・・・そのアイツって誰なの?」
ドラーク「ヴェッキよ。名前くらい聞いたことない?神話で。」
ミィディア「あの三大戦神の一人のヴェッキ⁉中学の歴史の教科書で出てくるくらい有名じゃないか‼」
ドラーク「へーそうなんだ。下界の歴史はよく知らんけどねー。まぁそういうことだから頑張りなさいね。一応言っとくけどあいつ少しお堅い性格だから。じゃ、よろしくー。」
そういうとドラークは消えていった。
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