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今日も一条寺はそばにいる【フードエッセイ】

静かで穏やかな空間で
ちょっとしたおつまみとワインを片手に
大好きにあふれた空間で過ごす幸せよ。

たったの30分だけの時間だけど
まぶたがパチパチひらくように
その一瞬もいつかの思い出として
パチッと切られるシャッターです。

そんなcoimoさんは
ぎゅっと溢れる愛しさが詰まっています。

出町柳のお寿司屋さんでたらふく食べた帰り道
時計を見るとまだ20時で、お家に帰るのは早い
だって今日は土曜日なのだから

どこにしようか〜って
つなぐ食堂、そば鶴、星の球
選択肢がいっぱいある一条寺は嬉しい。

でもやっぱりここはcoimoさんかなって
LUUPですぐそばまで走らせた。

静かな住宅街にポツンと現れる明かり。
扉を開けると今日はお店の人だけで
ワインボトルがずらりと並ぶ
木目調のカウンターに静かに座っていた。
そして私たちに気が付いて
ゆっくり微笑んでいらっしゃいませと迎えてくれる
私たちはL字型のカウンターの端っこに座り
手書きが素敵なメニューに目を通した。

”ちょっとしたおつまみ”の文字。
前に頼んで、その概念を覆される
ちょっとじゃない、ちょっとしたおつまみの優しさよ。
その文字を見れば
思わずごくりと頼まずにはいられないので
またちょっとしたおつまみを注文した

そして、寿司の後に嗜むワインを
赤、白、ロゼの3つの時点から迷うという
優柔不断さだったけど、
隣の子は白を注文したので
ここはさっぱりと行きますかって
私も白を頼む。

coimoさんの出すワインは
なんていうんだろうか、
どこよりも丁寧な口当たりと
したたかさがあって、
しんみりと心の奥底に届くんだ。
変わらないワインの味ですら
coimoさんで飲むことで
優しさの女神が降臨する感じ。

ゆったりした心地と薄灯りに
1杯飲むだけでほわ~ってなるからもう満足。
ちょっとしたおつまみと
ワインと店員さんと大好きな人。

たったの30分なんだけど
ちょっとした贅沢っていうのは
こういうことなのです。

今日も一条寺はすぐそばに。
穏やかに、そっと静かにいてくれます。

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