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なにもかもうまくゆかない

具体的なことを何も書けないのがもどかしいが、noteではチラチラと触れているので察して欲しい。要は海外向けの漫画製作を進めているのだが、常に暗礁に乗り上げ続けている。

言うまでもなくコロナ禍のせいである。

日本ではすっかり下火の…とはいえ微妙な状況が続いている…どころか第2波が見え隠れしつつあるコロナ禍だが(7/6現在)、世界ではますます猛威を奮っている。世界で感染者数累計1000万人を突破、アメリカでは1日の新規感染者数が5万人、メキシコでは6千人、ブラジルも4万人をそれぞれ突破して、いずれも現在進行系の右肩上がりで未だに収束する気配もない。

………よりによって、今回の海外進出のターゲットはそのアメリカ、メキシコ、ブラジルの3カ国なのだ。とても呑気にMANGAを届けますよー、と発表できる空気ではない。

本来のスケジュールであれば3月にプレスリリース、8月の東京オリンピック(ああ、この言葉も既に遠くなりつつある)で全世界の注目が日本に集まったところで世界同時発売!という青写真だったのだが、すっかりセピア色に変わってしまった。誰が悪いのでもない、新型コロナウィルスのせいだ。

漫画業界もコミケが中止となり、多くの書店が自粛で店を閉めた。新刊の発行部数が減らされ、書棚に並ぶことなく返本された、そんな話も聞こえてくる。発行スケジュールが遅延し、企画が立ち消えとなり、スポンサーが居なくなる。

影響はそこら中に出ている。身近な飲食業はもちろん、住宅や自動車だって売れなくなり、観光・旅行業界は大ダメージだ。エンターテイメント業界も多大な影響を受け、ライブを伴う音楽、演劇、映画、お笑いも活躍の場を失った。

すべてがカオス、出口の光が見えない中でやるべきことは何なのか。withコロナ、afterコロナ、New Normal....次々と新しい言葉と定義が生まれ、言葉だけが独り歩きし、それにいっちょ噛みしようと人が群がる一方で、大多数の人間は粛々と自分たちの生活を守るのに精一杯だ。

オフラインがオンラインに変わり、ツールやソフトが一新しても、本質的には何も変わらない……筈だが、人間の心はそう簡単に切り替われるものではない。常に逡巡し、葛藤し、持って行き場のない怒り・悩み・やるせなさを抱える。

失われた時間は戻らないし、ここから先景気はますます悪くなるだろう。


泣き言を吐くのはここまでだ。時間と金を失い、進むべき道が見えなくなっても、一つ一つを立て直し、右往左往せず、状況を見極めながら臨機応変に対応する。安易な作品作りはしない。

こういう時にやるべきことは決まっている。一番厳しい時に、一番厳しい決断をする。自分が直視したくない困難の中に答えはある。







ここでいただいたサポートは、海外向けの漫画を作る制作費に充てさせていただきます。早くみなさんにご報告できるようにがんばります!