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振り向けば極楽

たとえば。

夜明け前であろうと
早朝であろうと、
コンビニや24時間スーパーは開いていて、
そこに人がいてくれて、
結構何でも
欲しいもの必要なもの揃っていて。

こういうのって、
「手ごろなサイズの極楽」
だと思う。

――近所の池には
蓮の花も咲いているし。(笑)


「元から」すぎて、
当たり前になり過ぎて、
あらためてはもう
何もありがたみを感じなくなっている
そんな物事にこそ、
だいたい、
大きな幸せがあったりする。


反面、
この世の中は
意地悪だったり理不尽だったりもする。

だが、
それも考えてみると同じように
「元から」そういうものではないか。

なのにそれらについては
「当たり前」とは感じない。

――いや、むしろ
それでいいのだ。

「元から」であろうと
当たり前なんてものは
良い事も悪い事も、
実はこの世にない気がする。


たとえば。

「生まれもって
食肉となるだけの運命の生涯」
とは、
少なくとも、
スーパーで自分が食肉を買っている以上、
自分のいるこの現世の中に、
間違いなく実在するものなのだ。

――選択肢としてはあり得たはずの
そちらに生れ落ちなかった運命が
当然なんて。

「食肉にはならなかった
自分のこの運命が当然のもの」
だなんて、
どうして言えるだろう?