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【仕事編】「粒と星座」の視座から

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「粒星座」の視座に立って、【仕事】【働くがつづかない】をみてみる試みです。有機的自律運動は「働く現場」において、どのように作用しているのか?それはわたしという個体の中にどのように…
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2022年9月の記事一覧

【仕事編・本屋さん② 本屋さんで働く人】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・本屋さん② 本屋さんで働く人】 0ポイントと出会う旅

前回は本屋さんに行く、ビデオ屋さんに行く、ことを書いた。

本屋さんで働くのは2カ所経験がある。
一つ目は阿佐ヶ谷の本屋さん。
そこは深夜まで営業していて、わたしは早番をやっていた。

哲学とか純文学とか心理学とか好きだったからその本屋のセレクトは好きだった。
あ、こんな本もある。ワクワク。
それほど広くないのに、興味を惹かれる本が天井高く並んでいる。
本の並びや、コーナーの作り方が好きだった。

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【仕事編・本屋さん 行き場のなさを受け止めてくれる】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・本屋さん 行き場のなさを受け止めてくれる】 0ポイントと出会う旅

今朝もスッキリ晴れている。
わたしは初夏が好きだと自覚していたけど、初秋も好きなのだと、知った。
体調は季節の変わり目に左右されすぎるけど、気分は、初夏と初秋にきらめく。

転職の順番がもう思い出せないから思いつくままに記述していこう。
再び上京した頃、今から30年くらい前、阿佐ヶ谷に住んでいた。
そこでパチンコ屋、本屋、レンタルビデオ屋、イタリアンレストラン、で働いた。
電車通勤をしないで済んだ

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【仕事編・パチンコ屋さん③ 言葉じゃなくて嬉しい感じ】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・パチンコ屋さん③ 言葉じゃなくて嬉しい感じ】 0ポイントと出会う旅

前回は、パチンコ屋さんでの記憶を手繰り寄せると、人の短い動きの思い出しが起きることを書いた。

もう少しエピソード的なことを思い出せるかな。
と、試みてみるが、やっぱり、人のことが思い出される。
それはきっと、いろんな人がそこに集まっていたからだろう。
毎日朝から並んでいる常連さんがいる。
素性は知らない。聞くこともない。
それでいいのだ。十分なのだ。

アルバイトのわたしの作業自体はごく簡単な作

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【仕事編・パチンコ屋さん② 記憶は好みで残るわけじゃない】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・パチンコ屋さん② 記憶は好みで残るわけじゃない】 0ポイントと出会う旅

台風が去って今日は光がキレイに射している。
台風の前にわたしは体調が崩れるのだが、今回は長かった。
起きれられない、得体が知れないどーんとした体、という状態が続いた。
昨日くらいから、ハイになって、ああ、台風が去ったのかな、って感じた。
重い漬物石が急に外れて、中の空気がふわーっとなったみたいな、そんなハイ。
この状態で「なんでもできる気がする」のは勘違いで、どうせ落ち着いてくるのである。平常運転

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【仕事編・パチンコ屋さん】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・パチンコ屋さん】 0ポイントと出会う旅

前回までに楽器屋さんのことを書いた。
楽器屋さんでは求める人の希望に沿って楽器の説明ができたし、わからないことは先輩スタッフに聞くことができていた。
困ることはほとんどなかった。
わたしにも働ける場所はあった。
コピーライターの時もそうだった。
わたしはわたしのペースのまま、ある程度の余白がある場で、自分の感覚を殺さずに居られるところでなら「働く」ができたと思う。
唯一で絶対な集団の輪っかに強制さ

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【仕事編・身体からの言葉】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・身体からの言葉】 0ポイントと出会う旅

前回は

と書いた。

朝、歩いていると、道の端に草や木が生えていて、季節や天候によってその様子が変化していくのを見る。
これらは、移動ができない。
移動ができないから、天候や季節に応答できている0ポイントの範囲で存在している。
有機的自律運動のはたらきのままに、応答できる範囲でしか命が持続できない。
そのことは消極的なように見えて、実は、すごい希望なんじゃないだろうか。
有機的自律運動のはたらき

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【仕事編・楽器屋さん②  立ち行かなくなること=0ポイントのまま生きられる道標】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・楽器屋さん② 立ち行かなくなること=0ポイントのまま生きられる道標】 0ポイントと出会う旅

この人はこの人のまま、この人の人生をやっているんだなあ、って、感動した。

と前回、あるシーンを記述した。
そういう、ことだ、って改めて思う。

なにかになろうとしている時、
集団の輪っかに沿っていこうと指向している時、
自分をダメだと感じている時、
方法が見つからない時、
振り返ればわたしは助けられてきたのかもしれない。

自分の身体に。
つまり、この世界の摂理に。

楽器屋さんでバイトする前は

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【仕事編・楽器屋さん バラバラなまま共に働ける】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・楽器屋さん バラバラなまま共に働ける】 0ポイントと出会う旅

近くに台風だろうか。
朝起きられない&頭がパラパラする。
まとまらないことはなはだしい。
だけどケーキがおいしい。
コーヒーもおいしい。

楽器屋さんでバイト。
わたしは楽器ができるのか。
できない。
でも音楽が、インディーズの音楽が好きだった。
当時はちょうどニルバーナが流行してきた頃だ。
わたしが好きだったのはイギリスのレコードレーベル「4AD」。
The Breedersが特に好きだった。

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【仕事編・立ち行かなくなる】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・立ち行かなくなる】 0ポイントと出会う旅

同じ時間帯を歩いても、8月と今とでは影の出来方が違う。
ビルの間をぬって歩くと日陰が多くなった。
地球は回りながら太陽の周りをまわっているんだなあと思う。

魚屋さんをバックれた。
人の親切を苦しいと思うことに自己嫌悪が湧き、
出演した演劇の場では人との関係にうまくいかなさを感じ、
自分でも演劇を1本プロデュースし参加者と関係がとれず、
アパートの支払いが立ち行かなくなり友達の家に居候し居づらくな

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【仕事編・魚屋さん② 人の親切が苦しい】 0ポイントと出会う旅

【仕事編・魚屋さん② 人の親切が苦しい】 0ポイントと出会う旅

魚屋さん。
古いスーパーマーケットの中の魚屋さん。
隣は花屋さん。
向こうは服屋さん。
他に何があったか忘れてしまったが、長年共に場を共有してきた、ご近所さんのような関係性があった。

隣の花屋さんの旦那さんはいつもタバコをくわえていた。
大きな束の花を抱えて運んでいた。花、燃えないのかな、と思った。
おかみさんは大衆演劇が好きでお気に入り(今でいう‘推し’かな)がいて、おせっかいで、いつも笑って

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