映画:Hidden Figures(ドリーム)
数年前に見てすぐにDVDを買いました。すばらしい映画でした。
主な登場人物は数学が抜群に出来る黒人女性達。
白人男性ばかりのNASAで、白人女性も差別されている時代に、
さらにその下に見られていた彼女達がその立場を実力で華麗に覆す、
そんな映画でした。しかも実話!
もうかっこよすぎて惚れます。
特に、優れた計算能力を発揮するキャサリンが
少しずつ少しずつ壁を破って、
白人女性も入れない会議に入っちゃったり、
宇宙飛行士に計算能力を認められたり、
見ていて爽快なんです。
彼女達が置かれた立場は本当にひどくて、でも腐らず、
一歩ずつ環境改善されていく様子がリアルでした。
出発前の宇宙飛行士が、
キャサリンが計算して大丈夫と言ってくれるなら行くよ!
と彼女に最後の確認計算を求めるシーン、超感動しました。
このエピソードも実話!
宇宙飛行士は白人男性ですが、宇宙に行こうなんて人は、
当時の当たり前だった男尊女卑や黒人差別のような固定観念に
縛られないんだろうな、と思ったり。
日本で暮らせば、働けば、当たり前のように女性差別があり、
簡単には状況は変わらないけれど、
そんな状況でもできることをできるだけやる、
ということがいかに大切か、ということを思いました。
映画の最後に、モデルとなった数学者たちの本人映像があり、
あんなにストレスフルな中で生きてきた彼女達がステキに歳を取り、
長生きしていることにほっとしたり。
天才数学者キャサリンの超かっこいいシーンがyoutubeにありました。
女性が入れなかった会議に入って大活躍しちゃったエピソードです。
感心した表情の若いおしゃれスーツの白人男性が宇宙飛行士ですね。
彼はこの会議でのキャサリンを覚えていて、
出発前に確認計算が必要になったとき、
不安なら打ち上げを延期するか・・・という判断にあたって、
キャサリンを指名してきたわけです(名前は知らなかったけど)。
他にも名台詞がたくさんあって、
黒人として初めての・・・に挑戦する3人の理知的な戦いがすばらしく、
勇気をもらえる映画です。
いくつかのステキな映像がyoutubeにあったので、順次ご紹介。
こちらは計算係ドロシーを演じた女優のインタビュー。
キャサリンは特別な数学の才能を持った人で、
白人男性たちの計算部屋へ引き抜かれていきます。
残された地下の計算部屋の黒人女性たちのリーダー的存在だったドロシー。
ある日、誰も使えないIBMのコンピューターが納入されているのを見て、
計算部屋全員でプログラミングの勉強を始めます。
そしてしっかり使えるようになっておいて、
チャンスがきたときにさっとそのポジションに全員を連れて行くわけです。
いやー。
ま、そもそもこの時代にNASAで計算係として働ける黒人女性という設定が、
全米から抜群に優秀な人たちを集めていることは明らかなのですが、
こんな華麗に・・・という感じです。
そして、もうひとり。
技術者になりたいけれど、黒人女性だからなれずにいたメアリー。
白人の高校を出ていないとなれないNASAの技術者。
高校入学の許可を取るための審判で判事を説得するシーンがすばらしいのでした。
ここでご紹介したのはほんの一部で、
全体を通して登場人物が魅力的で爽快な映画でした。
何度でも見たい映画です。
とても励みになります。