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2024明治安田J3リーグ第16節奈良クラブ対SC相模原の個人的な見どころを紹介

今季は勝ち点差が詰まっており、見ごたえのあるJ3リーグ。両チーム、明日戦う週末の試合から天皇杯も含めて連戦が続きます

ホームの奈良は上位に向けて、ホームで勝ち点3を積み上げたい1戦。前節はアウェイのFC大阪戦で0-0のスコアレスドロー。攻め込む時間もありましたが、得点は奪えず、ただ無失点で試合を終えて勝ち点1を得ました
ここから上位を伺うために、しっかりと勝ち点3を得たいところです

相模原は前節を終えて3位と上位に位置します
いわて戦では先制を許すも終盤に2点立て続けに奪い、逆転勝利
戸田体制2年目はしっかりと勝ち点を積み上げて上位を伺っています
5月は天皇杯での勝利を含めて公式戦4試合無失点で負けなし
現状リーグ戦は6試合負けなしと好調中。この流れを継続させて、上位に君臨し続けたいところです

お互いに水曜日は天皇杯も控える中、まさに総力戦。好ゲームに期待しましょう

(J3リーグ 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2024/6/5時点)(リーグ戦のみ)

奈良クラブ:3勝7分5敗で勝ち点16(18得点21失点)-3で現在17位

前節はFC大阪との生駒山ダービー。お互いにアグレッシブさを見せるも得点は生まれずに0-0のスコアレスドローで決着

奈良は前節からメンバーは1人変更のみ。生駒が累積警告出場停止から戻ってきて右のSBでプレー。神垣に代えて、岐阜戦は右のSBでプレーしていた堀内がアンカーポジションでプレーをした

立ち上がりはお互いに探るような試合の入り方にはなったが、徐々にペースアップ。FC大阪が攻め込む部分もあったが、GKの岡田慎司の好セーブもあり得点を許さない

奈良クラブはCKから嫁阪の技ありバックヘッドで先制かと思われたが、ファウルの判定もありゴールは割れず。0-0で前半を折り返した

後半圧力を高めてきたFC大阪相手に、守備の時間も長くなったが、粘り強い守備を見せて無失点で切り抜ける

奈良クラブも途中からグスタフソンや田村、桑島とメンバーを交代しながら前へのアクションを試みる。結果は得点奪えずも、5節八戸戦以来となる無失点を記録
奈良らしい粘り強さを持って、次節上位の相模原戦へと挑む

2024明治J3リーグFC大阪VS奈良クラブの試合結果(Jリーグ公式HPより引用)


SC相模原:6勝7分2敗で勝ち点25(15得点9失点)+6で現在3位

強かな戦いで勝ち点をしっかりと得る。今季の相模原を見ていて感じる個人的な印象だ

ここまで連敗はなし。6勝の内5勝が1点差の試合と、接戦をしっかりと制しており、失点が少ない
戸田監督の緻密なサッカーが今季はスタートから花ひらいている印象だ

前節は下位に沈むいわてとの一戦。天皇杯もあり、2週間空いた一戦ということもあり、先発メンバーは前節と同じ11人が立った

いわては立ち上がりからアグレッシブに攻め込み、相模原は8節の岐阜戦以来となる先制点を許す形になった

前半は0-1といわてにリードを許す展開に。ただ、後半に入り伊藤の仕掛けから、いわてはレッドカードを受けて退場

数的有利な状況で後半30分近くを戦う形になった
それでも引いて守りいわての守りをなかなか崩せにいたが、前田のアーリークロスがゴールに吸い込まれ同点

更に、2TOPの一角藤沼が今季初ゴールを決めて逆転に成功。終盤約3分間の逆転劇に相模原ギオンスタジアムは歓声に包まれた

相模原は今季初の逆転勝利を飾り、リーグ戦は6戦負けなし。2度目の連勝を飾り、次節今季初の3連勝を目指す

2024明治J3リーグSC相模原VSいわてグルージャ盛岡の試合結果(Jリーグ公式HPより引用)

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績は奈良の1勝、相模原の1勝と共に1勝ずつ

昨季からJリーグ昇格を決めて戦っている奈良は7/15の相模原でのホーム戦では2-3の敗戦(得点者:西山 拓実 藤沼 拓夢 橋本 陸(相模原)浅川 隼人 嫁阪 翔太(奈良))

11/18に行われた奈良のホームでは2-1で勝利(得点者:酒井 達磨 西田 恵(奈良)水口 湧斗(相模原))

昨季はお互いにホームで勝利を飾った一戦でした

★所属選手が過去の試合で得点を決めた記録

奈良クラブ:嫁阪、西田、酒井が得点を記録
SC相模原:藤沼、水口、西山、橋本陸が得点を記録

★古巣対戦
・奈良クラブ
└中島 賢星:2022年に在籍し1シーズンで23試合プレー
└小谷 祐喜:2015年に在籍し1シーズンで22試合1ゴールを記録

SC相模原には古巣対戦はないが、徳永と奈良の岡田優希は宮崎で共にプレー。特に2022年はお互いに非常に活躍を見せたシーズンだった(徳永は13アシストでアシスト王、岡田優希も14ゴールを記録した

また、奈良の百田は関西大学、相模原の福井は京産大学で戦い上位争いを見せた
得点王に輝いた百田は20得点を記録。福井は10得点でチーム最多。昨年は京産大が関西学生リーグ1部で優勝を飾った(関大は2位)

プロに舞台を移して、二人がチームを勝たせるための活躍ができるかも注目したい

今季ホームではここまで好調の奈良クラブ。3勝は全てホームで記録。上位相手に得意のホームで勝ち点3を目指したい

一方相模原は今季の2敗はいずれもアウェイ戦となっている

ただ、直近のアウェイ3戦は1勝2分と負けなし。特に鳥取戦では3得点での勝利で今季最多の得点を記録している

勢いに乗って「負けなし」を継続するのはどちらのチームになるだろうか

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

奈良クラブ:3勝7分5敗で勝ち点16(18得点21失点)-3で現在17位

先制試合:8試合 2勝5分1敗(8節の宮崎戦で逆転負け)
先制された試合:6試合 1勝1分4敗(14節の岐阜戦で逆転勝利)
スコアレスドロー:1試合(15節FC大阪戦)

ホーム: 3勝3分1敗 勝ち点12  12得点  10失点 得失点+2
アウェイ:0勝4分4敗 勝ち点4 6得点  11失点 得失点-5

リーグ戦では8名が得点(百田・嫁阪が5得点、岡田優希が3得点、西田、グスタフソン、國武、生駒、田村が得点を記録)下川はリーグ2位タイの5アシストをマーク
★昨季、浅川はリーグ2位の16得点でチームトップ。現在負傷離脱中の酒井は9得点を記録。

複数得点:4試合(金沢戦で3得点記録)  
複数失点:7試合(昨季は7試合)
無失点:2試合(昨季15試合) 
無得点:2試合(昨季は10試合)

<得点>前半に6得点 後半に12得点  
<失点>前半は7失点 後半は14失点
※特に後半のアディショナルタイムで3失点をここまで記録
※セットプレーでの得点は今季ここまで2得点のみ(18得点中2得点、一方21失点中10失点がセットプレーから)

ホームでは開幕の琉球戦以来負けなし。18得点中、セットプレーでの得点は2得点で少ないが、ここからよりチャンスを生かしていきたい

SC相模原:6勝7分2敗で勝ち点25(15得点9失点)+6で現在3位

先制試合:7試合 5勝1分1敗(9節の沼津戦で逆転負け)
先制された試合:5試合 1勝3分1敗(15節のいわて戦で逆転勝利)
スコアレスドロー:3試合(4節FC琉球、12節FC大阪、13節YSCC横浜戦)

ホーム: 4勝4分0敗 勝ち点16  8得点  4失点 得失点+4
アウェイ:2勝3分2敗 勝ち点9 7得点  5失点 得失点+2

リーグ戦では13名が得点(加藤、前田が2得点、綿引・徳永・金城ジャスティン・藤沼・伊藤・福井・牧山・田中・瀬沼・岩上・ブルーノサントスが得点を記録)高野がチームトップの3アシスト

複数得点:3試合(現在2試合続けて複数得点記録)  
複数失点:1試合(9節の沼津戦のみ)昨季は13試合
無失点:7試合(失点数9はリーグ1位タイ)昨季は9試合
無得点:4試合(得点数はリーグ11位タイ)

<得点>前半に6得点 後半に9得点  
<失点>前半は4失点 後半は5失点(後半5失点はリーグ最小)

15得点中6得点がセットプレーからの得点。9失点中4失点がセットプレーと数自体は少ないが割合は多くなっている

昨季より失点数も少なく、安定して勝ち点を積み重ねている相模原。絶対的エースがいて、勝利ではなく全員で勝ち切っている印象だ

個人的な見どころ

現状はホームの奈良が17位、アウェイの相模原が3位と今季のここまでで見れば相模原は素晴らしい結果を残している

ただ、昨季の結果をみれば2023年シーズンは終了時点で奈良が5位、相模原は18位というシーズンでもあった

お互いに指揮官は継続。もちろんメンバーは入れ替わる中で、この中盤からより高みを目指していきたい

Jリーグからもプレビューが出ている

個人的な注目点は以下の3つ
①連戦に備えるか?天皇杯を睨んだメンバー編成
②両サイドがお互いのストロング。サイドの攻防と前線の決定力
③セットプレーで打開なるか?高さの利を生かすか?それとも?

①連戦に備えるか?天皇杯を睨んだメンバー編成

土曜日の試合から中3日で水曜日にはアウェイで試合が控えている両チーム。前節からは約1週間の準備期間はあったが、今節メンバーを入れ替えて臨むのかは1つポイントになりそうだ

奈良はここまで全試合先発している選手は1人もいないものの、途中出場を含めれば8名の選手が全試合プレーをしている(百田、堀内、下川、鈴木、岡田、中島、國武、嫁阪)

一方の相模原は三浦と山下がここまで全試合フルタイム出場を記録
出場試合数で言えば、田中・橋本が14試合、前田、西山、瀬沼が13試合と続く
ただ、多くの選手にもチャンスを与えている印象も受ける中で、この連戦にどんなマネジメントを見せるか楽しみにしたい

奈良は4月のカップ戦(VS広島)ではメンバーを入れ替えて臨んでいた
4月のリーグ戦での連戦も大幅なメンバー変更というよりは、各ポジションで数名という程度の印象だった
6月でしっかりと勝ち点を積み上げたい中で、相模原相手にどんな布陣で挑むか注目していきたい

相模原は公式戦天皇杯の予選決勝も含めれば4連勝中と勢いに乗る
攻守にバランスが取れており、総合力の底上げもできている印象だ

5月の天皇杯1回戦の布陣は大きくメンバー変更はなかったが、リーグ戦4月の連戦ではメンバーもある程度変更を見せていた

ただ、前節は今季初の逆転勝利を飾った試合でもあり、出ていた選手たちの状況も非常に良いはず。その点も踏まえての選手選考に注目したい

②両サイドがお互いのストロング。サイドの攻防と前線の決定力

奈良クラブの左サイドは岡田優希がここまで3ゴール。クロスの数もチームで2番目に多い37本を記録
SBの下川陽太も、ここまで5アシストと精度の高いキックでゴールを導いている

右サイドの嫁阪はドリブルからの仕掛けもあり、ここまで5得点とチーム最多タイの数字を記録しており、両サイドでチャンスメイクやフィニッシュを見せている

相模原も高野がここまでチームTOPの3アシストを記録
田中陸も2アシストに1ゴールと小柄だが豊富な運動量で攻守に貢献を見せている
右サイドはこちらも豊富な運動量とクロスが武器の橋本が存在感を出す

昨季右のWBでもプレーしていた加藤はここまで2ゴールを見せ、インターセプトはリーグ3位タイの5本を記録と両サイドの選手たちの活躍が光る

奈良は前線の百田がクロスからの得点も多く、ここまで5得点を記録とターゲットは明確になっている

相模原は前線の2人もだが、シャドーでプレーする前田や福井も点が取れるプレーヤーであり、西山がこぼれ球を拾い落ち着いて試合をコントロールする

両サイドからの攻防に加えて、クロスのセカンドボール処理や、サイド攻撃における中盤のサポートにも注目したい

③セットプレーで打開なるか?高さの利を生かすか?それとも?
今季のここまでのセットプレーは前述したが以下の通りとなっている

奈良クラブ:18得点中2得点(11.1%)21失点中10失点(47.6%)

SC相模原:15得点中6得点(40%) 9失点中4失点(44.4%)

奈良クラブは昨季もセットプレーで苦しんだ。昨季は45得点中セットプレーでの得点は8得点、一方の失点は32失点とリーグ最小の数値もセットプレー18失点だった

ただ、高さの部分では鈴木や澤田、生駒と高さのあるプレイヤーも多い
今季は百田、嫁阪共に5得点中3得点はヘディングシュートで決めている

前節は中島のCKから惜しい場面もあった。少しづつタイミングや流れができつつあるセットプレーで今季堅守の相模原の守備をこじ開けたい

一方の相模原は今季ここまでセットプレーで6得点を記録
加藤や牧山などがゴールを記録。ロングスローもあり、FKやCK以外でもチャンス構築が可能となる
高さの部分では奈良クラブが上回るが、狙いを持ったセットプレーからの得点で自分たちに流れを引き寄せたい

天皇杯は奈良が鹿島、相模原が山形といずれもアウェイで自分たちよりも上のカテゴリーの相手と対戦する
ただ、ここを勝ち抜けばクラブにとっても自信や新たな歴史を紡ぐことにも繋がっていく

土曜日ナイトゲーム、そして水曜日のゲーム、また更にリーグ戦の試合が週末控えておりタフな連戦になるが、まさに総力戦

お互いに怪我なく、戦い切って欲しい。今季初の顔合わせ、昨季は1勝1敗だったが今季はどんな展開になるのか楽しみにしたい

6/8にロートフィールド奈良で18時よりKO!Jリーグ公式映像DAZNから是非お楽しみください!

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