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Bリーグ2021-22シーズン第17節京都ハンナリーズVS千葉ジェッツふなばしの個人的な試合展望

リーグ終盤戦。今季は様々な要因もありタフな日程が続きます。週末の試合から中2日の水曜日は京都ハンナリーズVS千葉ジェッツふなばしの一戦をお届けしていきます

本来1月下旬に組まれていた試合ですが、代替試合として1試合は消滅し今季はこの対戦カードが1試合のみとなります

前節ホームに琉球を迎えた京都は琉球相手に連敗を喫してしまいました。GAME1での前半や、GAME2での1Qや3Qなどカムバックをして粘り強く戦う姿勢を見せてくれました

残りシーズンも終わりに近づく中で、善戦ではなく勝利を届けるために1試合通じて全員で強度を保つ事ができるか注目です

一方の千葉は現在リーグ4連勝中で東地区の首位に立ちます。前節は得意のホームで北海道と対戦しGAME1,GAME2共に100点近い得点を奪って連勝を伸ばしました

千葉にとってはこの水曜日の京都戦、週末の新潟戦とアウェイ連戦が続きます。CSに向けて首位をキープするため、未来に繋がる勝利を狙いたい一戦です(週末の新潟戦は中止・消滅となりました)

この日は全国で代替試合が行われます。今年も変則的かつ厳しい社会情勢の中で行われいますが、今節も無事開催されることと、大きな怪我無く、ただ熱いゲームが見れることを祈るばかりです

解説:根間洋一氏 実況:能政夕介

※加執・修正の可能性もあります

今季の両チームについて(4/11時点)

京都ハンナリーズ【平均72.8得点(リーグ21位)平均82.1失点(リーグ14位)】13勝35敗で西地区9位

前節琉球戦はGAME1が69-87で、GAME2は67-79で敗戦。3連敗かつ、同一カードでの連敗は1か月ぶりとなった

GAME1では深い位置でのピック&ロールやサイモンにボールを集めて、粘り強く戦った。特に前半はリバウンド数でも大きな差はなかったが、後半に琉球が強度を高めてリバウンド数やインサイドからの加点で突き放した

GAME2では試合の立ち上がりから修正を施し、1Qに琉球の得点を13点に抑えた。ただ、TO空けから徐々に差を縮められ結果的に前半は9点リードを許す展開になった

京都は後半ハーパーを欠く中でティルマンの3Pなどで第3Qに30得点を奪い、逆転に成功。しかし、4Q流れを渡さずに決めきるところを決めきった琉球相手に悔しい連敗となった

両日共にリバウントへの意識は見えたが終わってみれば2試合の平均は32本と今季の平均数(32.3回:リーグ21位)と変わらない数値になった

京都が勝利、善戦している際にはこのリバウンドの数値と3Pの数値は平均以上を記録している。前節はアウトサイドからのシュートもプレッシャーが強くなかなか難しかった。対する千葉も東地区と強敵だが、2日間の準備と1試合通じての戦い方に注目をしていきたい

千葉ジェッツ【平均90.3得点(リーグ1位)平均77.3失点(リーグ6位)】29勝7敗で東地区首位(勝率80.6%)

今季は試合中止が相次ぎ消化試合が36試合とリーグ最小の数値となっている。コンディション調整なども含めて難しさもある中で今季ここまで連敗なし。特にホームでは現在11連勝中と圧倒的な強さを誇っている

前節はホームで北海道と対戦しGAME1は97-74、GAME2は98-77と100点ゲームに近い得点数をたたき出しリーグ戦4連勝を飾った

特にスミスは2日間で53得点とオフェンスをけん引。富樫もGAME1では23得点と活躍を見せた

GAME2は立ち上がりから強度を上げてきた北海道の守備に苦しむ部分もあったが、経験豊富な西村を含めチームでプレータイムをシェアしながら戦い終わってみればGAME1同様に20点差以上をつけての勝利となった

昨季も平均得点数は89と、驚異的なオフェンスの数値を出していたが今季はそれを上回る90.3得点を記録(100点ゲームをすでに6回記録)

3Pの成功率も高く(37.2%でリーグ2位)TOも少ない(平均11.0でリーグ4番目の少なさ)今季リバウンドは平均38回(リーグ5位)だが、先週末の2試合とも40回を超えるなどリバウンドでも優位性を保ち、守備の強度も高い

今季アウェイ戦の戦績が8勝5敗とこの部分は気になるポイントだが、コンディションを整えて連勝、そしてCSに向けてシーズンを走り切りたい

両チームのメンバー編成


■京都ハンナリーズ(HC:小川伸也)
會田圭佑
★小西聖也 ※特別指定(関学より加入)
★ジェローム・ティルマン(今季途中から加入)
久保田義章
★内田旦人
満田丈太郎
★秋山皓太
★鈴木達也
細川一輝
★加藤寿一
ジャスティン・ハーパー
内海慎吾
永吉佑也
デイヴィッド・サイモン
★小室昂大 ※特別指定(白鷗大より加入)

(★は今季から加入)

前節ハーパーが試合中のスリップの影響もあり後半はベンチから姿を消した。状況については現時点ではリリースが出ていないため判断は難しいが中2日ということもあり帯同は難しいかもしれない

京都は今季ケガ人に悩まされているシーズンとなっているが、そのたびに既存の選手が成長をして乗り越えてきた。今節も試合に出る1人1人の奮起に期待をしたいところです

■千葉ジェッツふなばし(HC:大野篤史)
ジョシュ・ダンカン
富樫勇樹
赤穂雷太
大宮宏正
二上耀 ※特別指定
西村文男
★大倉颯太(2019,20シーズンは特別指定選手としてプレー)
佐藤卓磨
藤永佳昭
ギャビン・エドワーズ
ラシードファラーズ
原修太
★ジョン・ムーニー
★クリストファー・スミス

(★は今季から加入)

新加入のムーニー、スミス共に今季はここまで平均15得点以上を記録。特に3Pは試投数に差はあるがどちらも40%を超えている

ムーニーはリバウンド能力も高く、守備意識も高いところからチームにとっても大きな補強になっている

シュート技術の高いスミスはFTの成功率も高く、チームの得点源になっている

過去の対戦成績(京都3勝 千葉9勝)

2016-17シーズン(京都1勝 千葉1勝)

京都83-89千葉 2017.03.18
京都79-68千葉 2017.03.19

2017-18シーズン(京都1勝 千葉3勝)

千葉76-63京都 2017.10.07
千葉68-77京都 2017.10.08
京都60-82千葉 2017.11.18
京都74-90千葉 2017.11.19

2018-19シーズン(京都0勝 千葉2勝)

千葉98-46京都 2018.12.29
千葉87-84京都 2018.12.30

2019-20シーズン(京都1勝 千葉1勝)

千葉81-82京都 2019.11.02
千葉88-61京都 2019.11.03

2020-21シーズン(京都0勝 千葉2勝)

京都87-96千葉 2020.12.12
京都75-86千葉 2020.12.13

2021-22シーズン(初対戦)

Bリーグ発足後の対戦成績は京都の3勝、千葉の9勝となっている。京都が最後に千葉に勝利したのは2019年の11月が最後。

昨年は京都のホームで千葉が2勝。富樫が各Qの終了間際に得点沈めた事を覚えているブースターの方もいらっしゃるかもしれない

昨季はサイモンが各試合で奮闘。今節もサイモンの活躍は必須だが、日本人選手の活躍も3年ぶりの対千葉戦での勝利を狙う京都にとっては必須となる

水曜日の平日どんな展開になるか楽しみにしたい

個人的な見どころ

京都はハーパーの出場の有無によって影響度が変わってくる。11日時点では怪我のリリースは出ていないが、サイモンとティルマンの2人の外国籍選手のみとなると厳しい戦いが強いられる

日本人ビックマンの永吉への負担もさることながら、スタートから今季サイモンとティルマンの組み合わせはなく連携面でも不安は残る

その中でカギとなるのは久保田と鈴木の両PGだ。深い位置でのピック&ロールの仕掛けや自らドライブして打開することもできる

千葉の守備も強度が高いので決して簡単ではないが、インサイドではサイモン。そしてアウトサイドではティルマンの良さを活かす事ができるか注目したい

また、京都は満田・加藤といった3番ポジションの日本人選手の活躍も必須となる。満田は前節4試合ぶりの得点を決めたが、加藤は4試合得点なし。ポテンシャルはあるだけに自信を持って積極的にシュートを狙いたい

千葉は直近の5試合を見てもプレータイムをシェアできており、また総合力も高い。3Pの試投数は1試合平均26.9回でリーグ4位、かつ1試合平均10回は3Pを決めるので成功率は37.2%とリーグ2位の数値を誇っている

千葉はボールをシェアしながら、気持ちよく打てる環境をつくることができるか。そのためにはリバウンドが1つポイントになりそうだ

千葉が敗戦を喫した3/23の横浜戦ではリバウンド35回(横浜は53回)この試合千葉のTO数が4と少ないのは流石の一言だが、3Pの成功率は8/37で21.6%だった

その前の敗戦は年末の渋谷戦まで遡るが、その試合はリバウンドでは一定の数値を残しつつも3Pは7/20で35%と平均値をやや下回る程度だが、TOが14回と試投数が平均よりも下回った

京都は強度の高い守備で相手のTOやシュートの選択肢及び成功確率を減らすか、リバウンドをチームで粘り強く取り自分たちのリズムでバスケをする時間をどれだけ取れるかがポイントになりそうだ

とはいえ外国籍選手のハーパーが欠けるとなると京都からすると厳しい戦いになりそうだ。千葉はその中でいつも通り、チーム全員で早い攻守の切り替えと精度の高いオフェンスで得点を積み重ねることができるか

両チームにとってタフな連戦にはなりますが、平日のナイトゲーム、熱戦を楽しみにしています

追記)4/11発表された試合中止を受けて、千葉は水曜日勝利すればCS進出が決まります



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