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2022明治安田生命J2リーグ第7節レノファ山口FC対徳島ヴォルティスの個人的な見どころを紹介

連戦が続くJリーグ。3月最後の試合は水曜日のナイトゲームです。今回レノファ山口FC対徳島ヴォルティスの一戦をJリーグ公式映像DAZNにて実況担当します

山口は4節の琉球戦で悔しい逆転負け後にアウェイ2連戦。大分と岩手と対戦し引き分け。負けることなくホームに戻ってきました。大分戦では今季初となる相手に先制された試合でしたが、追いついて勝ち点1を得ました

前節の岩手戦では連続得点は止まりましたが、2節の秋田戦以来の無失点。1人少ない岩手相手に勝ち切りたい一戦ではありましたが、勝つためのメンタリティーを持って徳島戦に臨みます

一方の徳島は今季はルヴァンカップと並行して戦うタフなスケジュールの中リーグ戦は1勝5分と無敗。大宮戦で複数得点かつ無失点の勝利で勢いを持って臨んだ前節は、厳しいピッチコンディションの中で最後までゴールを狙うも0-0のスコアレスドロー

それでも2試合連続の無失点とボールを握りながら、今季は特にサイドからの攻撃も光る徳島。上位進出に向けて勝ち点3を得たい一戦

山口と徳島が対戦するのは2020年以来2年ぶり。後ろから繋ぐスタイルでもある両チームのサッカーは明日勝つためにどのようなプレーを見せてくれるか楽しみです

(J2リーグ 解説:中島浩司さん リポーター:トクダトモヨさん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2022年3月29日時点)※リーグ戦のみ

レノファ山口FC:1勝4分1敗で勝ち点7の13位  (7得点6失点)

前節はアウェイで岩手と対戦し0-0のスコアレスドローで終了。山口は池上から神垣にメンバーを代えて臨んだ

ボールを握りながら今季の強みであるサイドを中心に縦への仕掛けやクロスでチャンスをつくりゴールに迫った

後半からは雨も降り難しいピッチコンディションとなった。岩手はチャンヒョンスが2枚目のイエローカードで退場。1人多い状況の山口は攻勢を強めゴールを目指すもあと一歩及ばず今季初の無得点ゲームとなった

相手のカウンターやセットプレーからシュートを打たれる場面もあったが、山口が主導権を握って試合を運んだ一戦となった

山口にとっては秋田戦以来の勝利をホームで掴みたい1戦。勝ち点1ではなく、勝ち点3を狙うために勇気を持ってチャレンジしていきたい

徳島ヴォルティス 1勝5分0敗で勝ち点8の7位(6得点4失点)

徳島は今季は前述したようにルヴァンカップと並行してリーグ戦を戦っている。ご存じの通り元々タフな日程のJ2リーグに加えて、カップ戦もあるため選手編成やコンディション調整が非常に重要となるシーズンだ

その中でカップ戦は1分2敗と負けが先行しているが、リーグ戦においてはここまで1勝5分けと無敗(横浜FCと東京Vと徳島の3チームのみ無敗)

ボールを握りながら今季は特にサイドからの仕掛けでわくわくするサッカーを見せてくれている徳島

前節は秋田とホームで対戦。こちらも雨が降り、厳しい寒さで秋田のハードワークに攻めあぐねる時間帯がありつつも後半は何度も決定機をつくった

左サイドの西谷の仕掛けや、渡井が受けて攻撃の幅を広げるプレーも見えた。FWのムシャガバケンガへはタフな守備がついていたが、白井のミドルシュートなどでこじ開けにかかるも結果は0-0のスコアレスドローで終わった

徳島も1年でのJ1復帰に向けて勝ち点3を積んで上位進出を狙いたい。まだまだハードな日程は続くが相性の良い山口相手にアウェイで勝利を見せたい1戦になりそうだ

過去の対戦戦績(山口の2勝・徳島の5勝・3度の引き分け)

昨季J1で戦った徳島は山口との対戦は2020年以来2年ぶりとなる

2020年シーズンの試合は以下の通り徳島が2勝

山口のホームでは0-3で徳島が勝利(OG・垣田・西谷)
徳島のホームでは4-0で徳島が勝利(垣田②・河田・岩尾)


山口が最後に徳島相手に勝利したのは2018年のアウェイ徳島戦(2-1:丸岡にオナイウの得点)現在徳島が対山口戦4連勝中です

指揮官やメンバーも変化している中、今季はどのような戦いを見せてくれるか?特に山口は2020年戦ったときと比較しても変化もあり、共にボールを大事にしつつサイドに強みを持っています。その中で自分たちのチームの優位性をどの部分で出すか?

連戦が続きますが、メンバー編成に加えて試合途中から流れを変えるメンバー交代にも注目したい一戦です

今シーズンの成績(リーグのみ)

★レノファ山口FC 1勝4分1敗で勝ち点7(7得点6失点)13位

先制試合:4試合 1勝2分1敗(4節の琉球戦で逆転負け) 
先制された試合:1試合(5節の大分戦)1分
スコアレスドロー:1試合(6節の岩手戦)

ホーム:   1勝1分1敗 勝ち点4    5得点  4失点 得失点+1
アウェイ: 0勝3分0敗 勝ち点3     2得点  2失点 得失点0

昨季は10勝の内ホームで6勝。昨季はホーム戦で連勝はなし

複数得点:2試合  
複数失点:1試合 
無失点:2試合(秋田戦が2-0の勝利) 
無得点:1試合(前節初の今季無得点)

<得点>前半に2得点 後半に5得点 
<失点>前半は1失点 後半は5失点

今季は7得点中セットプレーでの得点は2点の28.6%。
昨季は37得点中実に16得点(43.2%)がセットプレーでの得点だった。この部分の精度をより上げていきたい

また、昨季は51失点中前半の失点が23失点と約4割
特に試合の立ち上がりが課題だったが今季は前半の失点が少なく集中力高く試合に臨めている

後半の5失点は今後の課題にもなるが、その点をどのように修正するか楽しみでもある

★徳島ヴォルティス 1勝5分0敗で勝ち点8(6得点4失点)7位

先制試合:3試合 1勝2分0敗(熊本戦は一時逆転されるも追いつく) 
先制された試合:1試合(2節の岡山戦のみ)1分
スコアレスドロー:2試合(開幕節の金沢戦、6節の秋田戦)

ホーム:   0勝4分0敗 勝ち点4    3得点  3失点 得失点0
アウェイ: 1勝1分0敗 勝ち点4     3得点  1失点 得失点2

複数得点:2試合  
複数失点:1試合 
無失点:3試合(1節、5節、6節) 
無得点:2試合(1節と6節)

<得点>前半に5得点 後半に1得点  
<失点>前半に3失点 後半に1失点

セットプレーからの得点は2/6で33.3%(3節の藤田CK→内田、5節のバケンガのPK)
4失点中セットプレーからの失点は1点のみ。後半に1失点のみと集中力も高い

★失点数4はリーグ1位タイ(町田・群馬と並んで最も少ない)
★無敗は横浜FC、東京V徳島の3チームのみ

個人的な見どころ

パスの供給源をどのように遮断するか?

どちらも後方から丁寧にビルドアップしながら立ち位置を変えてチャンスをつくる。そのパスの供給源をハードワークで無効化できるかは1つポイントになりそうだ

山口は渡部博文や佐藤謙介、徳島は渡井理己や白井永地が攻守において重要なプレイヤーになっている

サイドからの単発の仕掛けではなく、中央を経由したり、早い攻守の切り替えや局面を変えるパスなどで相手より優位性を持ちたい

その良さをチーム全体でどのように出せるか?または相手チームがどのようにその部分を封じてくるのか?プレッシャーを強くかけていく部分に注目をしていきたい

また、両チームの左サイドも1つの見どころだ

山口は橋本に沼田のコンビネーション。徳島は西谷を中心として渡井やSBの選手との連携にも期待したい

沼田は大卒ルーキーながらスタメンを勝ち取り今季J初ゴールもマークし、すでに2得点を記録。サイドからチャンスをつくり、1試合平均のクロスの数は3.8回。クロスだけではなくドリブルでもチャンスをつくることができる。特に橋本との連携は非常に良く、左サイドを中心にどれだけ奪ってから早くチャンスをつくれるかは楽しみだ

徳島は左サイドでプレーする西谷が今季も存在感を放っている。今季はここまで1ゴールも、クロスの数は1試合平均5.8回。ドリブルで仕掛けてからのクロスや、自ら裏へ抜け出してのチャンスメイクもできる

西谷の近くに数的有利をつくりながらサイドでの攻撃で質の優位性を担保できれば徳島にも多くチャンスは訪れそうだ

ボールを大事にする両チームだけに、相手への寄せも非常に重要になる。単発のプレスではなく、連動したプレスで奪いショートカウンターでもチャンスをつくりたい

個人的な注目選手

かなり迷うのですが、個人的には山口は大槻周平選手に注目したい

琉球戦では2得点と複数得点をマークし、山形時代も得点を量産していましたが今季はその可能性を大いに感じるスタートになっています

守備でもハードワークできる選手でもあり、徳島がボールを保持する中で前線からプレッシャーをかける役割も重要になりそうです

サイドからチャンスをつくっているだけに、その仕上げの部分を担うCFとして大槻選手にかかる期待も大きい。自らの得点でチームに勝利をもたらすことができるか楽しみにしたいです

そして徳島は白井永地選手に注目。水戸、岡山でもチームの中心としてプレー。圧巻のスタミナにボールの精度も高く、徳島にとっても重要な選手の1人

セカンドボールの回収も上手く、攻守の切り替えの部分や相手の攻撃の芽を摘むなど重要な役割を担っている

攻撃面で更に活性化を狙いたい徳島だが、白井を起点にフィニッシュまで繋げられるか非常に楽しみでもある

さて、ここまで読んでいただきありがとうございました。両チームにとってタフな日程で選手編成は読みづらいですが、どの選手が出ても今季のチームが目指すスタイルをしっかりと出して勝利に向かって欲しいと思います

明日は19時より維新みらいふスタジアムまたはJリーグ公式映像DAZNにて熱い試合を期待しましょう!私も楽しみです!

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