見出し画像

2023明治安田生命J2リーグ第7節ファジアーノ岡山VSいわきFCの個人的な見どころを紹介

J2は第7節を今週末迎えます。今週はルヴァンカップの影響で水曜日に清水VS群馬、磐田VS栃木という対戦もありました
変則的な日程も一部ありますがGWまでの約1か月でチームの土台づくりと成果の両方を成し遂げたいところ

J2リーグは今季も混戦。好調の町田や東京V、大分。良いスタートを切ったチームもあれば複雑な心境を抱いているサポーターの方もいるかもしれません
一戦一戦が未来に繋がります。岡山は今季からJ2リーグで戦ういわきをホームに迎えます
前節岡山はアウェイで千葉に1-1の引き分け。目指すのはホームで3試合ぶりの勝利
一方のいわきは前節ホームで町田と対戦。粘り強く戦うも1-0の敗戦。しかし、仙台、徳島に勝利し連勝を飾るなどJ2での戦いにも徐々に慣れてきているはず

共によく走り、気持ちを持って戦うチーム。怪我無くタフな90分間を楽しみにしたいと思います

(J1リーグ 解説:佐藤慶明さん リポーター:加戸英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/4/1時点)

ファジアーノ岡山:2勝3分1敗 勝ち点9  10得点 7失点(+3)

岡山は前節アウェイで千葉と対戦し1-1の引き分け
ただ前半は千葉が主導権を握り、プレスをいなされ、守る時間が長くなりました。それでもカウンター、セットプレーでチャンスをつくりゴールに迫る
前半は0-0で折り返すも、後半も千葉はボールを握りながらチャンスを伺う

千葉は中央から精度の高いスルーパスで裏に抜けて決定機をモノにして1点を先制。岡山は追いかける展開の中でメンバーを入れ替え、システムを3バックに変更

左サイドから田部井、木村とボールを繋ぎ、最後はCBの鈴木が前線に上がりニアを抜く豪快なシュートを見せて同点
その後少しお互いにチャンスシーンをつくるも得点は奪えず1-1の引き分けで試合終了。岡山はシュートの数で千葉に2倍上回られ、得意のセットプレーの点ではCKは2本のみ。それでもシステム変更から同点に追いつけた部分を収穫にして、次節ホームでいわきを迎える。自分たちのサッカーの根幹を守りつつ、勝利に繋げられるか注目したい

2023明治安田生命J2リーグ第6節千葉VS岡山の試合結果(Jリーグ公式HPより)

いわきFC: 2勝1分3敗 勝ち点7 6得点 7失点 (-1)

いわきは仙台に勝利して今季初勝利。そこから徳島にも勝利し連勝。好調町田をホームで迎えた一戦は冷たい雨も降るタフなコンディションでの一戦だった
町田が早いボール回しで、チャンスを伺うも、いわきも豊富な運動量と良い出足で相手にリズムをつくらせない
また、いわきもサイドからチャンスをつくりゴールに迫るシーンも見せた

前半は0-0で折り返し、後半もお互いにタフに戦うも膠着した状態に。前半同様サイドからチャンスをつくり有田が決定機をつくるもゴールは奪えず。
鋭い寄せからショートカウンターでチャンスメイクをするも1点が遠かったいわき。逆に終盤、DFからのロングフィードをテンポよく前線に送られ、途中交代の黒川にゴールを奪われ1-0の悔しい敗戦に

敗れはしたが、「90分間止まらない、倒れない サッカー」は上位町田相手にも通用する部分を多く見せた。また、いわきはJFLやJ3時代を見ても試合を重ねる事に成長して良くなり、結果に結びつけてきた
仙台、徳島、町田、岡山とJ1経験や昨季もJ2で上位争いをしていたチームとの連戦だが4月最初の試合をどのように飾るか楽しみな一戦になりそうだ

2023明治安田生命J2リーグ第6節いわきVS町田の試合結果(Jリーグ公式HPより)

岡山といわきは今季初対戦。岡山はシステム変更をして同点に追いついた前節ですが、今節はスタートから3バックか4バックか?どちらのシステムを採用して戦うか楽しみにしたい
いわきは前節同様屈強なCBと相対する。とはいえ、タイプは異なるチーム相手に最後の質の部分で上回ることができるか?
両チームとも勝利して上位へ弾みをつけたい大事な一戦。球際の攻防も見ごたえのある一戦になりそうだ

過去の対戦戦績(初対戦)リーグ戦のみ

ファジアーノ岡山は2008年にJFLを戦い、昇格
2009年からJリーグで戦っている(当時はJ3リーグがなかったため、ここまで降格もなくJ2リーグでプレー)
2016年には年間順位6位でJ1昇格POに進むもあと一歩で涙を飲んだ
昨季は過去最高順位の3位を記録も自動昇格まであと一歩届かず、プレーオフで敗退となった
悲願のJ1昇格へ、伸びしろのある若手を加え戦う

いわきFCは2015年~2019年の地域リーグを無敗で戦い、ステージを上げてきた。そして、2020年にJFLに昇格。2021年はJFLでわずか3敗で優勝。そして昨季は初のJリーグを23勝7分4敗と強さを見せつけ昇格を勝ち取った

魂の息吹くフットボールを掲げ、90分間止まらない、倒れないサッカーをJ2に舞台を移しても示している

これまで歩んできた道のりは違えど、共に高みを目指す両チーム。初対戦にどんなドラマが生まれるか楽しみにしたい

★古巣対戦
ファジアーノ岡山
・川谷凪(2022年いわきで6試合プレー。清水に所属し育成型期限付き移籍で今季加入)

いわきFC
・宮崎幾笑(2021-2022年岡山でプレー。今季は期限付きで加入。契約上対岡山戦は出場ができない)

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)


ファジアーノ岡山:2勝3分1敗 勝ち点9  10得点 7失点(+3)
先制試合:3試合 2勝1分0敗(先制すれば負けなし)
先制された試合:2試合 0勝1分1敗(前節千葉戦は先制を許すも追いつく)
スコアレスドロー:1試合(2節の清水戦)

ホーム: 1勝1分1敗 勝ち点4  5得点  3失点 得失点+2
アウェイ: 1勝2分0敗 勝ち点5 5得点  4失点 得失点+1

リーグ戦では9名が得点(櫻川ソロモン2得点、ステファンムーク、鈴木、佐野、バイス、木村、坂本、柳、高木が得点を記録)アシストはソロモン、ムーク、柳が2アシストを記録

複数得点:3試合 
複数失点:2試合
無失点:2試合 
無得点:1試合

<得点>前半に6得点 後半に4得点 
<失点>前半は3失点 後半は4失点

今季は10得点中セットプレーでの得点は3点の(30%)昨季は44.3%。河野のFKやCKから得点に繋げている。(FKから2点、CKから1点)セットプレーは柳が得点かアシストに絡んでいる
一方7失点中セットプレーからの失点は4で割合は57.1%(FKから1CKから2失点等)
今季はここまで2試合続けて先制を許している。またセットプレーからの失点は気を付けたい。磐田戦、甲府戦でCKから。水戸戦ではスローインを起点にと、流れを相手に渡さないためにも集中してプレーしていきたい

いわきFC:2勝1分3敗 勝ち点7 6得点 7失点 (-1)
先制試合:2試合 2勝 (仙台、徳島戦共に山下のCKが起点に得点)
先制された試合:4試合 0勝1分3敗(藤枝戦は3点差から1点差まで、水戸戦は追いついて引き分け)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 1勝0分3敗 勝ち点3  3得点  5失点 得失点-2
アウェイ: 1勝1分0敗 勝ち点4 3得点  2失点 得失点+1
リーグ戦では4名が得点(谷村3得点、有田、嵯峨、江川が得点を記録)アシストは永井が2アシスト、谷村、嵯峨、有田、遠藤もアシストを記録。山下はアシストなしもセットプレーでチャンスメイク

複数得点:2試合(開幕節と2節以降はなし)
複数失点:2試合(開幕節と2節以降はなし)
無失点:2試合(勝利した試合は無失点を記録)
無得点:2試合

<得点>前半に1得点 後半に5得点 
<失点>前半は3失点 後半は4失点
開幕戦は前半に3失点も直近の5試合は前半全て無失点(藤枝戦のみ前半で3失点。後半に2得点も敗戦)

今季は6得点中セットプレーでの得点は4点の66.7%。山下のFKとCKが起点(特にCKから3得点生まれる)7失点中セットプレーからの失点は1で割合は14.3%(FKから1失点:山口戦)

昨季岡山はセットプレーから得点を量産。昨季は61得点中、27得点をセットプレーから奪った。もちろん今季もセットプレーは大きな武器になっている
いわきも今季ここまでセットプレーから得点に繋げている
山下のFK、CKを起点に4得点。6得点はリーグ全体で12位タイだが、前線には昨季J3の得点王に輝いた有田をはじめ得点感覚に優れた選手も多くいる

いわきは開幕で前半3失点した経験をしっかりとその後に活かし、開幕戦以来前半での失点はなし。粘り強くタフなプレスと守備を岡山がどのようにかいくぐって戦うか楽しみにしたい

個人的な見どころ

岡山はスタートから4バックか3バックかという入りのシステムも注目だ
4バックからであれば大きくメンバー交代はないが、3バックスタートであればメンバーの変更も可能性として起こる
前節は途中から3バックに代えて臨んだが比較的スムーズに機能し、結果としてもそこから同点弾が生まれた

岡山は昨季もベースは4バックで戦うも、リーグ終盤(32節以降)は3バックも採用。32節の横浜FC戦は0-1の敗戦も33-36節と4連勝かつ失点はわずかに1失点で勝利を重ねた
3バックであれば本山や今季加入している高木、田部井の出番もスタートから出てくるかもしれない。強度の高いプレスを敢行してショートカウンターも狙ういわきに対してどのような布陣で臨むか注目したい

いわきは前節江川の負傷が気がかりだ。リリースは出ていないが、今節までの状況によってはメンバー交代の可能性もある。タフに戦うチームであり、長丁場なシーズンになるJ2ではコンディション調整に加え、誰が出ても自分たちのやりたいサッカーの質を落とさずに追求できるか?
江川だけでなく、前節村主監督は交代のタイミングについても言及していた
システム変更などは可能性として薄いが、起用されたメンバーと、交代のタイミングで上手く流れを引き寄せたい

またセットプレーも見どころの1つ。どちらもセットプレーから得点を取れるチームである一方で、それを守備時にどのように跳ね返す事ができるか?
岡山はバイス、柳といった屈強なCBが
いわきは家泉、遠藤とこちらもフィジカルがあり、コンビネーションも優れている2人が構える
空中戦、球際の攻防で流れをお互いに変えていきたい

ゴールまでの道筋は違えど、お互いにハードワークし、最後まで走り切るというコンセプトは近い部分がある
シーズン序盤ではあるものの、勝利への想い、ボールや相手への寄せを1ミリでも強くはっきりとプレーで見せる事ができれば、魅力的な一戦になるはずだ

明日は14時からシティライトスタジアム。またはJリーグ公式映像DAZNで是非熱戦をお楽しみください。少しでも楽しんでいただけるよう準備して臨みます

サポートいただいた内容は今後の記事や取材等に充てさせていただきます。少しでも良い内容をお届けできるようにしていきます。