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2023-24WEリーグ第21節セレッソ大阪ヤンマーレディース対マイナビ仙台レディースの個人的な見どころ

今季のWEリーグもいよいよ終盤。残すところ今節含めて残り2試合となりました

今季は三菱重工浦和レッズレディースがリーグ戦のタイトルを獲得

代表に目を向ければ、パリ五輪出場を決め、U17のリトルなでしこはワールドカップ出場を決めた

代表選手の活躍は、ここまでなでしこリーグ、WEリーグと徐々に進化をし続けた体制や環境の影響もあるだろう

ここから更に女子サッカーを盛り上げていくために、こうしたリーグ戦1試合、1試合で来場する、中継で見るサポーターに熱を届けていきたい

ホームのセレッソ大阪ヤンマーレディースは今季初の連勝をリーグ戦でマーク。勢いを持ってホーム最終戦を戦う

今季は現状9位と決して臨んだ順位状況ではないかもしれないが、未来へと繋がる戦いをホームのサポーターの前で見せていきたい

一方勝ち点差「3」で追うマイナビ仙台レディースも、次節のホーム最終戦に向けて勝利を飾り勢いをつけたい一戦となる

今季の集大成ともいえるリーグ終盤戦。怪我無く、タフな試合に期待したいと思います

(WEリーグ 解説:川上直子さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2024/5/17時点)(リーグ戦のみ)

セレッソ大阪ヤンマーレディース:6勝3分11敗 勝ち点21の9位  18得点 28失点(-10)

前節はアウェイでAC長野パルセイロレディースと対戦。今季はホームで対戦し0-1と悔しい敗戦を喫した相手でもある

セレッソは大宮戦と同様に3-5-2を継続。ハイプレスの長野に対して、裏を取りに行くプレーを序盤から継続して見せた
前半に決定機を迎えたのはセレッソ。百濃が左サイドから早いクロスを上げて、高和がヘディングシュートを放つもクロスバーに

長野にミドルシュートを浴びる場面はあるものの、強度を保ちながら戦う中で先制点が生まれます
高和の裏へのボールにエースの矢形が抜け出し冷静にGKとの駆け引きを制してゴールを奪い1-0で前半を折り返す

後半は長野も立ち上がりからギアを上げてきて、セレッソのゴールに迫る場面を増やす。それでもGKの山下中心に粘り強い守備を見せた

ただ、長野もゴール前の混戦で、最後までゴールへの気持ちを諦めなかった鈴木が得点を決めて1-1の同点に
しかしセレッソは失点直後に、左サイドでボールを上手くコントロールした田中が中にクロスを送り、矢形がワンタッチで上手く合わせて2点目をマーク

この試合が決勝点となり、セレッソ大阪ヤンマーレディースは今季初の連勝を達成。ホーム最終戦に向けて弾みのつく勝利をアウェイの地で勝ち取った

2023-24WEリーグ第20節長野対C大阪の試合結果(公式HPより引用)

マイナビ仙台レディース:4勝6分10敗 勝ち点18の10位  19得点 36失点(-17)

マイナビ仙台レディースはホームに相模原を迎えての一戦
リーグ戦は2戦負けなしも、12節のちふれASエルフェン埼玉戦以来7試合勝利なし。勝ち点3をホームで狙った一戦だった

立ち上がりからアグレッシブに攻め込んだ相模原は、ロングボールの競り合いでファウルを受けてPKを獲得。このPKを冷静に決めて早い時間帯で先制に成功する
1点を追いかける仙台は、後半の立ち上がりこそサイドを起点に決定機をつくられるも、そこを凌ぎ徐々に自分たちのペースでプレーする時間を増やします

後半の終盤、相模原の運動量が少し落ちたところで、後半の頭から入った石坂が得意のドリブルで仕掛けを見せてPK獲得
そのPKを落ち着いて決めて1-1の同点に

後半のアディショナルタイム含めて何度も決定をつくりましたが、勝ち越しのゴールは奪えず、結果は1-1の引き分け
これで3試合負けなしも、いずれも引き分けと少し悔しい結果に
今節は8試合ぶりの勝利を目指してアウェイの地で躍動を見せていきたい

2023-24WEリーグ第20節仙台対N相模原の試合結果(公式HPより引用)

今季の対戦戦績(リーグ戦のみ)

今季はリーグ戦では3月に仙台のホームで対戦し2-1で仙台が勝利

高和はリーグ戦初ゴールで先制を記録するも、その後仙台が廣澤・遠藤の得点逆転。再開初戦の一戦は仙台が勝利を飾った

ただ、カップ戦では3-1でセレッソが勝利(2023年9月16日)
得点者:セレッソ大阪(矢形2得点・筒井)仙台(中島)
セレッソ大阪にとっては、WEリーグ参入後ホーム初勝利を飾ったのがマイナビ仙台でもあった

セレッソ側から見れば矢形が古巣対戦となる。仙台には田畑が在籍しており、こちらも古巣対戦。攻守の部分で、お互いにどんなプレーを見せてくれるか楽しみにしたい

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

セレッソ大阪ヤンマーレディース:6勝3分11敗 勝ち点21の9位  18得点 28失点(-10)

先制試合:10試合 6勝2敗2分(INAC,仙台戦で逆転負け)
先制された試合:10試合 1分9敗(逆転勝利なし。16節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦のみ追いつく)
スコアレスドロー:なし

ホーム: 3勝2分5敗 勝ち点11 9得点  15失点 得失点-6
アウェイ: 3勝1分6敗 勝ち点10  9得点  13失点 得失点-4

リーグ戦では9名が得点(矢形6得点、脇阪と小山が3得点、田中が2得点、白垣・浅山・高和・荻久保が得点を記録)

複数得点:4試合(現在2試合続けて複数得点記録中)  
複数失点:8試合 
無失点:4試合(現在5試合連続失点中) 
無得点:7試合

<得点>前半に10得点 後半に8得点   
<失点>前半は6失点 後半は22失点

セレッソは後半の失点が今季22失点と多くなっている。直近の2試合の連勝と同じく、最後まで粘り強く集中して戦えるか注目したいところだ

マイナビ仙台レディース:4勝6分10敗 勝ち点18の10位  19得点 36失点(-17)

先制試合:6試合 3勝1敗2分(5節大宮戦で逆転負け)
先制された試合:12試合 1勝2分9敗(8節のC大阪ヤンマーレディース戦で逆転勝利)
スコアレスドロー:18節の大宮戦、19節の千葉レディース戦で記録

ホーム: 2勝3分5敗 勝ち点9 8得点  19失点 得失点-11
アウェイ: 2勝3分5敗 勝ち点9  11得点  17失点 得失点-6

リーグ戦では10名が得点(廣澤7得点、中島、遠藤、石坂が2得点、佐々木美和、國武、高平、佐々木里緒、太田、カーラ バウティスタが得点を記録)

複数得点:6試合(直近5試合は複数得点なし)  
複数失点:11試合(直近3試合は複数失点なし) 
無失点:3試合 
無得点:8試合

<得点>前半に8得点 後半に11得点   
<失点>前半は11失点 後半は25失点

セレッソと同様に仙台も後半の失点が今季多くなっている
ただ直近の3試合で見ると失点はわずかに「1」と集中力を見せている

一方で得点面も直近の3試合で1得点のみ(PK)となっている
攻守の部分で粘り強く戦い、9試合ぶりの勝ち点3を持ち帰りたい

個人的な見どころ

▼前回対戦時のハイライト▼

■前回対戦時のセレッソ側のコメント

■前回対戦時の仙台側のコメント

ホームのセレッソ大阪ヤンマーレディースにとってはホーム最終戦
今季初の連勝を飾り、勢いを持ってホームでの一戦を迎える
加えて、先日チーム一筋でプレーしていた古澤選手が引退を発表

2010年に発足したセレッソ大阪の女子チーム「セレッソ大阪レディースU-15」に初年度から加入し、約14年間セレッソ大阪に所属したセレッソ一筋のプレーヤーだ
なでしこリーグでは通算108試合をプレー。今季はここまで6試合控えメンバーに名を連ねるも出場はなし
現役残り2試合だが、ホーム最終戦で出場なるかも注目したい

試合については個人的には3点注目に挙げたい
①立ち上がりの強度と先制点の行方
②サイドの攻防、どちらが強度の高いプレーで流れをつくるか
③集中力の継続で後半終盤の守備をより固く

①立ち上がりの強度と先制点の行方
セレッソは5/3の18節浦和戦からシステムを3バックに変更し、3-5-2で臨んでいる
浦和戦こそ0-2で敗戦も、あの試合も立ち上がりからチャンスをつくる場面を見せていた

サイドのプレーヤーの運動量がより求められる中で、百濃は得意のドリブルで存在感を出し、トップ下でプレーする高和もいきいきとプレーを見せている
直近の試合では入りも良く、2試合続けて先制ゴールも記録し複数得点もマーク
矢形だけではなく、大宮戦では脇坂や大久保も得点を記録している。今季は前半戦で3点リードを追いつかれる試合や、6節のINAC戦、そして前回対戦の仙台戦では悔しい逆転負けを喫した部分もある
セレッソは直近の試合できている良い入りを継続し、3試合連続の先制点を狙いたい

一方の仙台は前節3試合ぶりの得点を記録。相手に先制を許すも、後半は自分たちの持ち前でもあるサイドを起点にしながらの攻撃も見せてゴールに迫る場面を見せた
粘り強い守備は直近の3試合継続できている中で、9試合ぶりの先制ゴールを狙いたい
脅威となるのはチームトップの7得点を記録している廣澤だ。前回対戦時でも得点を決めて、勝利に貢献している
12節の勝利も彼女の先制点から勝利に繋がった。チームを勝たせるプレーに期待がかかる

②サイドの攻防、どちらが強度の高いプレーで流れをつくるか
前節でリーグ通算100試合を達成した(WEリーグでは20試合プレー)百濃はチーム屈指のドリブラーでもあり、ここから仕掛けの中でチャンスをつくっている。前節はアシストこそならずとも決定機の演出や、ゴールに繋がる起点となるプレーを見せた

仙台は石坂が前節途中交代から何度も仕掛けを見せて、PK獲得
そのPKをしっかりと決めて同点に追いついた

恐らくセレッソは3バックで入る可能性が高く、直近の3試合全て4バックの相手と戦った仙台は、その点をケアしながら攻守で意識してプレーを試みたい
サイドの強度に加えて、空いたスペースを中盤を経由しながらも素早くついていく事ができるかどうか。その点も注目しながら強度の高いプレーに期待したい

③集中力の継続で後半終盤の守備をより固く
前述した通り、どちらのチームも今季ここまで後半の失点が多くなっている

セレッソ:後半に22失点
仙台:後半に25失点

もちろん疲労度や選手交代、様々な要因もあり後半に得点が生まれやすくなっている一方で、自分たちのリードを守る粘りを見せて終盤での失点は阻止したい

セレッソは前節失点後にすぐ取り返すというメンタリティーの強さを見せた
一方の仙台も、立ち上がりの失点から切り替えて同点に追いつく強さを見せている

セレッソも今季は後半アディショナルタイムの失点で悔しい想いをした試合がいくつかある
仙台は最後に勝ち点3を挙げた12節のゲームはまさに後半アディショナルタイムで勝ち越しゴールを奪い、勝利を飾った

リーグ終盤。お互いに今季リーグ戦で戦い、成長した部分を、ホイッスルが鳴る最後まで堂々とプレーして見せていきたい

5/19(日)14時に行われるセレッソ大阪ヤンマーレディースVSマイナビ仙台レディースの一戦。是非現地、またはDAZNにてお楽しみください!

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