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「キモい」と言われた息子

小学校の宿泊行事で帰ってきた日のお風呂。
もうすぐ高学年にもなるし、そろそろ別でお風呂も入らないとなぁなんて思っていた矢先、
息子が突然湯舟の中で怒りとも悲しみとも言えない感情を爆発させた。
「いいよ!お母さんどうせ僕の話なんて無視するんでしょ!」
そんなつもりはなかったがどうやら無視していたらしい。
最初は私との会話のやりとりがこじれたからふてくされてるのかと思ったけれど、泣きじゃくりながら溜まってた気持ちを吐き出してくれた。

「みんな僕の意見を否定ばかり」
「僕がやったら文句言うのに他の人がやったら何も言わない」
「食事の時なんかキモイって言われて・・・」
大泣きして、怒って、湯舟の中で息止めて、息苦しくなって吐き出して。

何の告白かと思ったら、宿泊行事での出来事だった。
「行かなければ良かった」と。
息子の告白に最初は事実確認を一生懸命していたけれど。

今そこじゃないと気付いた。

いまこそ息子を強く抱きしめて、安全安心な場所は家にあること。
しっかりと息子に伝えることに全力に向き合おうと思った。

私は息子に「辛かった気持ち吐き出してくれてありがとう」と伝えた。
そして「辛かったね、しんどかったね、よく頑張ったね」と言った。

息子は、ふてくされるような、疲れたような、悲しい顔だった。
「学校に行きたくない」枯れる声で呟いた。

この出来事の真実は分からない。
息子から見ただけが事実じゃないし、きっと伏線もあったと思う。
きっと人が不快に思うような言動を息子がしたかも知れない。

だとしても、今、目の前にいる息子が悲しくて苦しんでいることは事実だ。

ただその事実を抱えて今晩眠るってすごく悲しい。
少しでも息子がリラックスして、眠りにつけるよう親として関わりたい。
私の全知識をフル稼働。息子にできるメンタルサポートを考えた。

それは、「嫌な気持ちを吐き出す」こと。
紙に嫌だった出来事を一枚一枚書き出す作業を一緒にしようと思った。
殴り書きでも、乱文でも、一言でもいい。
紙に書き出す(アウトプット)
そして、破り捨てる(燃やしてもいい)

そう提案した。

息子は一言。「僕のためにそんな時間使いたくないでしょ、いいって無理しなくて」
息子は疑心暗鬼なのだ。母に対しても。自分は優先順位低い。
「自分の時間減っちゃうよ」
そんな言葉を息子に言わせてしまったと、私の自分勝手な行動で寂しい思いをさせていたのだ。今までのことは反論しようとしたところで取り返しがつかない。

そして論点はそこじゃない。
今、目の前の息子と向き合うことが大事なのだ。

「お母さんは自分の時間よりも何よりもあなたが一番なんだよ!
日常はつい自分の仕事や趣味を優先しちゃうお母さんだけど。
あなたが、悲しい思いや、辛い気持ち、しんどい時は、
何よりも誰よりも心配だし、一緒に居たいし、一緒に考えたい。」
ギューと抱きしめた。
スッポンポンな母ちゃんが。。。
普通に考えてみれば、中学年の息子にはしちゃいけなかったな。
まぁそんな事は二の次、三の次。

この母ちゃんのスッポンポンながらも、目をしっかり見て、力説している姿にやっと心を溶かしたようだった。

抱きついてうわーんと泣いた。
それでいい。それがいい。
私の提案を息子に選択させることにした。
どんな方法であって、効果があろうと、息子がやりたくなかったらダメ。
息子が自己選択することで、自分を肯定できるから。

息子から「やる」と回答。
お風呂も上がり、さぁやるぞとなった時、
息子が「お母さん、気持ちだいぶ楽になった。今日は書かないでも寝れそうだから、今日は書かないね。」と。

うん、息子が選択したことを大事にしよう。

そして筋肉痛だった息子の身体をアロマタッチをしてみた。
普段なら、手だけでいいなんていうのに、、、
今日は下半身と背中を施術。

ゆっくりと肌に触れアロマタッチを施した。
15分後・・・
いびきをかいて爆睡。

うん、今日はそれでいい。息子も私も。






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