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【大河ドラマ】光る君へ 第四話 ―説明できない想いもすべて、人だからー 

ようやく巡り合えたまひろと道長(三郎)は、それぞれの正体を明かそうとする。しかし、まひろが藤原為時の娘であることを話したところで藤原宣孝に声をかけられ、結局道長の正体は分からないままとなる。そして、もう一度散楽を見に来ることを告げてその場を離れるまひろだった。
一方、道長の姉で帝に嫁いだ詮子は、帝に毒を盛ったことを疑われ、ひどい仕打ちを受ける。身に覚えのない疑いに、本当にやったのは、自分の父や兄たちだと分かり、半ば発狂気味に怒り罵る。道長も一族が抱えた闇を目の当たりにする。
約束の日に三郎に会えないまま、まひろは五節の舞を披露することとなる。その場所で、まひろは道長と憎き道兼の姿を目撃する。ついに、その関係がまひろの耳にも届き……。

人だから

平安の世は、雅でありながら権力争いや女たちの争いなど、決して穏やかとは言えない印象がある。しかし、その中でも生きているのは人間たちばかり。だから、理屈では説明できない感情を抱くこともある。
間者にはなりたくないと思いながら、倫子の開くサロンに通い続けるまひろ。
愛されず、ひどい言葉をかけられたのに、帝の命を案ずる詮子。
ちやはを愛していながら、事件を公にできない為時。
そんな父を憎んでいるはずなのに、嫌いになれないまひろ。
説明できないその複雑な思いのすべては、「人だから」だと、藤原宣孝は語る。
道長が政の闇に巻き込まれていく中、まひろはさまざまな「人」としての想いに触れ、また自分自身の気持ちとも闘いながら、少しずつ大人になっていくことを思わせる描写だった。

翻弄されて、進む

まひろの中の淡い思いが恋心としてようやく形を定めようとしていた矢先、明らかになる残酷すぎる真実。まひろはその中でも理屈ではない心に翻弄される。次回以降も、まひろと道長が理由のない思いを抱えながら苦しみ、それでも進んでいく。説明できない思いは、自分でも理解できない。それなのに、抑えられない。そんな葛藤の中、まひろの道は続いていくのだろう。

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