同性婚について、持論。

今改めて同性婚について話題になっているが、今回は持論をつらつらと。(持論、と言いつつ文章に葛藤が見えると思う。)

結論から言うと、私は同性婚制度導入には賛成である。

まず、およそ20%の国で同性婚制度は導入されている。G7の中で、同性カップルに関する国の法律がないのは日本だけ。
全国の自治体によってパートナーシップ制度の導入が進んではいるが、夫婦の権利全てを得られるわけではない。
法律上で夫婦と認められない以上、法律的には「他人」なのだ。結婚によって得られる権利を「同性だから」という理由で得ることができない。

私は、もし同性婚制度が導入された時のメリットは?と言われれば、「自殺率の低下」と「福利厚生の変革」を挙げるだろう。
同性でも結婚が出来るという制度があれば、「自分も誰かと共に生きる事ができる」「パートナーと結婚できる」ということであって、同性を好きになることがある人にとって「大きな心の支え」になる。そして、「同性婚」という法律があることで、同性を好きになるということが国家からも社会からも認められているという実感に繋がって、同性婚のない現在よりも暮らしやすい社会が作られることが予想される。また、同性パートナーがいる社員に向けた福利厚生が既に充実している企業もあるが、同性婚が認められれば企業によらず充分なサポートを受けることができるようになる。そうすると、就職・転職の際にセクシャリティを理由に選択肢が狭まることはほとんどなくなるだろう。これは、企業としても利益が増加するためのメリットではないか。

同性婚への反対意見として挙げられるのは、「少子化に繋がる」「従来の家族の在り方に影響が出る」など様々(他にも沢山あるが)。
「少子化に繋がる」は、「結婚制度の目的は子供を作り、育てる事にある」という考えを持っている人。
「従来の家族の在り方に影響が出る」は、「結婚は1人の男性と1人の女性でやるものと決まっている」という考えを持っている人。

必ずしも反対派が差別ではないということもありどちらの考えも分からなくはないが、異論は承知で言う。
私個人としては『人を枠にはめたい人』の発言にしか思えてならないのだ。
様々な伝統があり、その考えだってあってもいいとは思う。「反対するなんておかしい」と強制するのはそれもまた差別だ。反対意見だって多様性の1つである。だが、それにとらわれてしまって、自分の人生、個性や色を自ら制限するのはとても悲しい事ではないだろうか。
なんてつまらない日々。。。

ここまで何だかんだ色々言ってきたが、同性婚について、憲法の解釈や人権問題といった観点を中心に意見が交わされている事を知っている人は多いと思う。だが、正直当事者でなければ(また、身近に当事者がいなければ)、イメージしづらい問題であるとも思う。
前述の通り、同性婚制度がないことは憲法や人権に留まらず、将来を左右する問題でもある。
同性婚制度がない「異性愛主義」の日本では、「自分は同性が好きだ」と気づいた時から「自分は『普通ではない』」と考えてしまう同性愛者が多くいるのだ。そりゃあ自殺したくもなる(私も)。

考えてみてほしい。恋人が入院した時に「あなたは家族ではないから」という理由でお見舞いに行けず詳しい症状は知らされない。火葬に出席することも出来ず、相手の家族との関係性によっては葬儀にすら呼ばれないかもしれない。これらは、全て同棲パートナーがいる人が実際に経験した事である。
「愛する人が辛い時に支えてあげたい」「サポートを受ける権利が欲しい」と思う気持ちは「皆」同じ。それなのに、「同性である」という理由だけで生涯にわたって支え合う権利がないという現状は変えていく必要があるだろう。

「法律で決まっているから」「自分には関係ないから」と結論づけるのではなく、誰もが一緒になって深く考える事が重要になってくるのである。


(…ね?葛藤と迷走があったでしょう?)

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