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P012 『インプラントは突然に』 2021/05/10

ある日の夕食。
突然バキッと歯では砕けないほど固いものを噛んだ。
何の料理かは覚えていないが鶏肉が使われていた事だけは鮮明に覚えており、そんな固い食材は入れていない。

スーパーの鶏肉に異物混入では無いかと恐る恐るその物体を取り出した。
するとそれは、小学校の時に歯に入れた銀色の詰め物だった。
歯では無く詰め物が歯から取れたのだ。

小さい頃は歯の手入れを全くしていなかった。
歯磨きをほとんどせずに間食を繰り返した結果、見事に大きな虫歯が出来たのだ。
その時に歯に入れた詰め物が15年ほどの時を経て、遂に奥歯から離陸した。
(離陸ではなく、強制送還な感じは否めないが…)

さすがに歯に大きな穴が開いたままには出来ないので、
急いで歯医者の予約をして、診察してもらった。

自分としては詰め物を再度詰めるのかなと思っていたが、開口一番
「この歯はもう使えませんね」
だった。
それもそのはず、歯の中央に穴が開いているならまだしも、歯の7割くらいを詰め物が補っていたのだ。
(詰め物ではなくつけ物だ)

その後、歯に対してどう対応していくかの説明を受けた。
大きく3つの治療方法がある。

①インプラント
人口の歯の根っこを埋めて、その上に人口の歯を取り付ける。
見た目は自然の歯と変わらないが、手術が必要で、手術費も30~40万円ほどかかる。
②ブリッジ
失った歯の両隣の歯を削り、両隣には被せる形で人口の歯を、失った部分には人口の歯を、その計3本がくっついた人口の歯を被せる。
ただ、健康な両隣の歯も削ってしまう事がリスクとなる。
③入れ歯
想像している入れ歯で、取り外して日々お手入れをする必要がある。
ただ3つの中では一番安価。

どれもメリット・デメリットが良いバランスである為、本当に思案した。
その結果、①インプラントにする事と決めた。

治療費は、今の給料の2ヶ月分が飛ぶことになるが、背に腹は代えられぬ。
それもこれも、小学生の自分が歯磨きをしなかったせい。
15年の時を経て、歯からの逆襲にあった気分だ。

インプラントの治療自体はまだ終わっていない。
CTスキャンをして、画面上でシミュレーションを念入りに行うそうだ。
治療完了は今秋で、しっかり長期戦になる。

20代の内に歯を1本失った事の悲しみは大きいが、これから60~70年後まで健康に食事が出来るよう、今から対策しておく事は重要になる。
どうか再来週から始まる治療は痛くありませんように(>人<)

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