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78234(後編)【ショートショート】

◆前編をまだ読んでない!という方はこちらから◆

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「ねぇなんでアルカンを指名したの?」
「なんでこの最後の最後でアルカン?」

ドレスを着込んだ可愛い魔女達が、
選んだ男の子をそっちのけで話し合う。

カンテラ魔法学校で催されている祭りはいよいよ佳境、
生徒の最後の一人がダンスの相手を決め次第、
踊り始める段取りとなっている。

しかしその土壇場で不可解な展開が起きた。
よもや箱の持ち手として超大穴のアルカン先生が指名され、
それを指名したのは魔法学校一の才女であろうメグ。
そもそもメグが最後にクジを引く事からが不可解なのだが、
全てを真意を見抜いたとばかりに一人の生徒が口を開いた。

「メグはこの祭りでアルカンと決着をつけるつもりよ。
 だってメグとアルカンの因縁は深いもの。
 メグが優秀だからって、
 いつもアルカンは他の皆より容赦なく相手をするでしょ?
 他の生徒の時にはしなかった事を幾つもしてたじゃない。
 合成魔法の時は出力を上げてバランスを取りにくくしたり、
 水流形成の時は誰よりも多くの水量を扱えと言ったり、
 一回しかやらなかったけど、
 飛行訓練では追走速度が尋常じゃなかったり。」

そうよねそうよね、言われてみればそうよね。
生徒達の間でさわさわと囁きが漏れ始めたので、
声の主は調子に乗って追撃をかける。

「だからメグだってアルカンを少なからず憎く思ってる筈よ。
 いつか鼻を明かしてやろうと思っていたに違いないわ。
 その舞台として今日の今を選んだのよ、きっと!」

そうかそうか、なるほどなるほど、
要するにこれは教師と生徒による対決の様なものね?
いいわねいいわね祭り染みてきたわ。
ある生徒は男子の手を握りながら、
ある生徒は男子なんてもう気にも留めず、
メグの動向を注視し始めた。

そのメグの前にヌウ、と一つの人影がやっていた。

「まぁ、指名されたからにはやろうじゃないか。
 それに、この機会を逃せばもうこの先、
 一生指名される気がしないからな。」

そう言いながらやってきたのはアルカンである。
まるで玉座に向かう魔王の様な風格を醸し出してるあたり、
本人もノリノリなんだろうなと遠巻きに見ている教員達は思った。
何人かはその素振りを見て吹き出しそうになったが笑ってはいけない。
折角祭が盛り上がっているのだ、
水を差す様な真似をすればそれこそ生徒達に恨まれる。

赤い箱を受け取ったアルカンはそれを両手に抱え、
メグの前までやってきた。
体格の差はおよそ頭二個分。
メグも決して身長が低い方ではないが、
アルカンの体格は同じ成人男性と比べても立派なものであった。

がんばれメグー!
そう外野から檄が飛ぶ。
両者視線を合わせる中アルカンが尋ねた。

「メグ、一つ聞きたい。」
「はい、先生。」
「なぜクジを引く順番を最後にした?」
「集中したかったからです」
「ほう?」
「それに少しでも魔力を使いたくありませんでした。
 紐に魔力を注ぐでしょう?
 そうしたら全力で出来ません。」
「全力ってお前、」

このクジ引きは最後が一番易しく設定されてるのに。
思わずアルカンがそう口走りそうになった時、
メグが叫んだ。

「先生!お願いします!全力で相手をして下さい!」

そう言われてアルカンの目がパッチリ開いた。
全力でやれと言われても、
祭の規定上、最後の番で全力を出すなんて事は出来ない。

しかし成る程、
お前はどうあっても全力の俺と一丁やり合いたい訳か。
これまでの授業で俺はこの娘から相当の恨みを買ったと見える。
見ろ、瞳がギラギラと燃えて今にも俺を焼き尽くしそうだぞ。
出来ればこういう女を嫁に欲しいものだが、
俺には少し若すぎる。

しかしどうしたものか、
折角準備万端で来た生徒だ、
教師としては応えてやりたいところ。
真っ直ぐな眼差しを向けてくるメグから視線を離し、
校長先生にチラとアルカンが視線を送る。
校長、どうでしょうかね、
メグが全力でやって下さいって言ってるんですが。

すると校長の首が動く。
縦だ、縦に一回コクンと頷いた。

『全力でやってよし。』

これにはアルカンも驚いた。
まさか校長からの許可が出るとは。
メグはこの学校自慢の優等生だ、
学園最後の祭りだから気持ちよく過ごして欲しい、
ゆえに加減しろ、との指示ではなく、
生徒と教師が形骸的な魔力比べをするこの場で全力を出せと?

「……メグ」
「はい」
「判った、全力で相手をしてやる、かかってこい」
「ありがとうございます!」

学校の最高責任者である校長が言うのなら仕方ない。
このアルカン・キレヴディグ、
本日はちょっと腹の調子が思わしくないが、
今出す事の出来る全力を持ってお前の相手をしてやろう。

「お前の望む番号が引けなくても恨むなよ」
「大丈夫です、絶対に引きます!
 でも先生、この勝負どうなっても文句無しですよ!」
「言うじゃないか、もう勝ったつもりか?面白い!」

いいぞーメグ!アルカンなんて倒しちゃえー!
負けるなメグ、がんばれー!やっつけろー!
いけメグー!アルカンぶっ飛ばせー!

ただ箱から石を一つ引くだけだと言うのに、
生徒から飛ぶ応援が物騒極まりない。
大盛り上がりの生徒達の視線を一身に集め、
メグがその右手を赤い箱の前にゆらりと差し出した。

「いきます!」
「おう」

アルカンはかなり異例の人事でこの学校にやってきた。
そもそも魔法の教育を受けられるのはこの世で女だけであり、
男がその技術を身に付ける為には独学で知るしかなかった。
男はそもそも魔法の素質が女性の千分の一と言われている為、
男性用の魔法鍛錬が構築されてないのである。

即ち、男性が魔法を使えるようになる事はそれだけで奇跡に等しい。
奇跡に等しいし、使えるようになるまで血の滲むような鍛錬と、
気が遠くなる程の長い時間を潜り抜けたという事と同義である。
そういう事もあってか、
男で魔法を扱う者は歴史を紐解いても皆一流の使い手だ。
男が魔法を使えるようになる事は一流になる事と同じなのだ。

アルカンはまだ二十九歳。
彼の才能は当然平凡では無かった。
それを校長が目を付けてカンテラ学校に引っ張った。
男が魔法を使う事は魔法界で差別を受けるが、
校長はその点に関して理解があり、
アルカンを受け入れるように学校全体に働きかけた。
何より彼自身の実力が間違いのない物だったのである。

そのアルカンの実力は教師陣の誰もが知る所、
それに本気で相手をしろとは、これは大丈夫だろうか。
周りで二人の様子を見る教師たちは内心ヒヤヒヤしていた。

そんな中、メグの指先が箱の入り口に差し掛かった。
アルカンは気を張った。
メグの指先に漂う魔力が尋常では無かったからだ。

メグは「集中していた」と言ったが、
いやあこれはなかなか見事なものだ、
アルカンとて気を抜いていては魔力の嵩(かさ)を崩されかねん。

アルカンも石の番号が変化しないように全力で魔力を箱に注ぎ込む。
メグの魔力、アルカンの魔力、
二人の膨大な魔力を注ぎ込まれて箱から軋む音がした。
だがそんな事は当の二人には関係ない。
メグは集中して他の事に気が取られてないし、
アルカンも箱を手にする両手に集中してそれどころではない。

メグとアルカンは教師と生徒である。
その力の差は歴然かと思われたが現実の展開はそうではなかった。

この祭りの日にメグは黒色で裾の長いドレスを用意してきた。
その布地は体に吸い付いているように見える程余分が無く、
腕は手首まで、足は足首までをすっぽりと隠していた。

メグは身体に魔紋を塗っていたのである。

魔紋とは魔力出力の時間割合をかえる媒体である。
車で言えばエンジンの乗せ換えと言ってよい。
カルリナという紋学が得意な友達に頼み込み、
メグは全身に魔紋を施していた。

それだけではない、
集中力を上げるための瞑想も日々きっちりこなし、
魔力を一点に集中する技術に関しては、
この学園にいる誰よりも鍛錬を積んだと言える。

メグの身体に魔紋が施されている事はアルカンにも判った。
何故なら目に見え始めたのである。

メグの身体から集中の為に汗が吹き出し始めた。
その額から顎まで流れ落ちる雫もあれば、
箱の突っ込んでいる手首もしっとりと潤っている。
なにより、魔紋の部分がべったりと服に張り付くほど汗を出した。
汗は染みになってその紋の形をアルカンに教え、
まさにメグが準備万端でやってきたのだと、
アルカンの歯を食いしばらせた。
見るとメグの箱に入れてない左手がプルプルと震えているではないか。
こいつめ、どれ程俺を負かそうと躍起になってるんだ。

そんな事をアルカンが思っていると、ふと頭に疑問がよぎった。

いや、待て。
そう言えばコイツ、
俺が望む番号を引けなくても恨むなと言った時、
大丈夫です絶対に引きますって言ったよな。

という事はまだ残っている男達の中に、
お目当ての奴がいるって事か?

いやーメグ、先生がこう言うのもなんだけどな、
俺が見る限りもうあんまりイイ男は残ってないぞ。
まぁ別にお前の男の好みがどうであろうと、
それに口出しするのは無粋なもんだがな、
うん、やっぱり五十三番目にもなると、
前の生徒が良い男持ってっちゃうんだよな。
いやでも「大丈夫です」って言ったんだけど、
あっ、
それはもしかして残っている男の中から渋々選ぶって事か?
それなら文脈も納得できるが……いや、すまんメグ、
お前がどれだけ俺に恨みを持っているのか知らんが、
こうやってイイ男と踊る機会を捨ててまで俺とやり合おうとして、
すまんな、そこまで恨まれてたなんて。
思えばお前は本当に良く出来た生徒だったよ。
それで思わずお前の実力を引き上げてみたいと思ってな。
授業で実技指導の時に毎回お前が全力を出しうる所まで加減してたが、
それでもちゃんと最後にはそれについてくるんだ、
お前は本当に大したもんだよ。
でもお前数学だけは本当にどうにかしような。
色んな魔法試験で上位の成績を取ってるのに数学だけ赤点なんて。
数学のクラニス先生に怒られてるのを見た時は何の冗談かと思ったが、
俺の所にやってきて数学教えて下さいって言った時は本当に驚いた。
だってお前、本当に数学が苦手なんだもんな。
俺の方も数学なんて教えた事無いから手探りの状態で、
まるで俺も一緒に勉強してる感じで二人で教科書めくったよな。
それで追試が受かりました!って飛び跳ねながら報告に来てさ、
あの時は二人で喜んだよなぁ。
お前、あれから数学は出来るようになったのか?
最後まで良い話はあんまり聞かなかったが、
まぁ、他の教科は人並み以上に出来てるお前だ、
数学くらいは平均点で良いんだよ。
お前が凄く頑張ってた事は一番厳しく教えた俺が一番よく判ってる。

見ろ。

今もこの俺の服の下、
お前に負けない位に汗でびっしょりだ。

この祭りが終わればあと三か月位でお前も卒業か。

立派になったな、メグ。

アルカンの脳裏に昔の思い出が様々過る中、
それでもまだ箱に手を突っ込んでいるメグの身体は動かない。
アルカンの魔力が妨げて掴んでいる石に上手く魔力を送れないのだ。

もう二人の身体は汗でドロドロになっていた。
外野の生徒からの応援も一層熱が入って来たし、
教師陣たちも手に汗を握って見守るしか出来ない。

二人の魔力は箱の中で拮抗している。
アルカンの魔力がメグの魔力を抑え込んでいる訳でもなく、
メグの魔力がアルカンのそれを圧倒している訳では無い。
魔紋の補助があるとはいえここまでやるとは。
アルカンはそう感心しているが、
当のメグは汗を垂らして苦しい顔をしていた。

いや、メグ、お前は十分やったよ、自慢の教え子だ。
これ以上やったらお前の魔力回路が危ない。

「メグ、」

もう石を引け。

そうアルカンが言おうとした時、
その目にメグの手首が映った。

なんだ、と思ったアルカンの目に、
ズリズリと緑色に光るナメクジの様なものが見える。
それは魔力の『皮』だった。
メグは長い月日の魔力を肚に溜めて、
それを今この瞬間に引き出していたのだ。
しかし貯蓄していた魔力は展開するのに時間がかかる。
それが指先にまで行き届く瞬間までメグは耐えていた。

魔力の皮が手首を通って箱の中まで達した時、
メグの目がかっと開いた。

「いきます!」

メグの指先まで魔力が行きわたった瞬間、
箱の中のアルカンの魔力が一斉に駆逐され、
メグ自身も掴んだ石の全体に魔力が行きわたるのを悟った。
それはアルカンも同じ事であった。

箱から石を引き抜いたメグの額は汗で輝き、
その鼻筋にも幾つもの汗の玉が光っていた。
よもやこれからダンスを踊ろうとする者の風貌ではなかったが、
メグのその顔は満面の笑みに飾られていた。

「やったーー!」

番号が書かれた石の表を見たメグが叫ぶと、
応援しながら見守っていた級友たちも一斉に歓声を上げた。

やった、メグがやったわ!アルカンを負かした!
よくやったメグ!よくやったわ!
やっぱりメグだよ、やると思ってた!

盛り上がりも最高潮になった生徒達が、
宙に鮮やかな魔法を次々に放つ。
見守っていた教師達もほっと胸を撫で下ろした。
まぁ、特に何事もなく終わったようで良かった、良かった。

アルカンもしてやられたと頭を掻くと、

「よくやった、メグ。
 俺は手加減しなかったよ、お前の勝ちだ、よくやった」

と両手で抱えていた箱を小脇に抱え直した。

「ところで、何番を引いたんだ?見せてくれよ。」

アルカンがそう言って石を握っているメグの手を取ってみると、
石には奇妙な番号が並んでいた。

78234。

石には確かに、78234と書いてある。

「78234?」

78234?

78234ってなんだ、
なんだこの桁は。

そんな番号札の男の子がいたか?
そう思ってアルカンが男の子達の群れを見てみたが、
そこにはただ番号を知らない男の子達がそわそわしているだけで、
どの子もやはり大きくても三桁までの番号しか持ってない。

「おいメグ、これ」

アルカンが思いもよらない数字の真相を聞きたくて口を開くと、

「先生、」

と、メグも丁度話しかけたタイミングだった。

「先生いつも言ってましたよね。
 隣に並び立つには、
 その相手に相応しい実力を備えなければならないって。」
「あ、ああ」
「それに言いましたよね!
 この勝負、どうなっても文句無しって!」
「え?ああ、ああ覚えてるよ。」
「し、失礼します!」

メグがアルカンのポケットに手を差し入れた。
おいおいどうしたとアルカンが言う間にメグはゴソゴソと手を動かし、
そこから一つ、あるものを取り出した。
それは一枚の札だった。

「これ!先生の分です!」

一万の桁だった。
その数字は78234。
確かに、78234と書いてある。
メグは逃がさぬと言わんばかりに札をアルカンに押し付けた。

「はい、これ持って!」
「え?」
「それで、あの、」
「ちょっとメグ」
「あの!」
「はい」
「今私、こんなに汗だくでこれからダンスとか、
 ちょっと無理があるかも知れないんですけど……!
 先生、あの、私と!
 一緒に、踊って下さい!!」

メグのそれは良い叫び声だった。
声が通っていた。
その場に居た者で聞こえなかった者はいないだろう。
生徒のうちの十数人が大きな歓声をあげたが、
彼女らは事情を知ってメグに協力していた生徒達だった。
アルカンのポケットに札を転送して仕込んだのも、
彼女達のうち一人の働きである。
他の生徒は状況を飲み込めずぽかんとし、
学校にやってきた男の子達は言うまでも無かった。

「いや、あのな、メグ。
 この祭りは――」

そう言いかけてアルカンの口が止まった。
メグの顔を真っすぐに見たのだ。

メグ、お前なんて不安そうな顔をしているんだよ。
さっきまで凄い剣幕で俺と相対していたお前はどこ行った。
それにお前、俺はもう二十九歳だ。今年で三十になる。
お前は数えて確か十七歳だろ。
ちょっと、待て。
それは幾らなんでも――。

言い淀み考えるアルカン、それは当然と言えば当然であった。
そもそも教師と生徒である。

メグはこの日の為に出来うる準備を万端にしたし、
実力を高める為の努力も尋常ならざるものだっただろう。
勇気もどれほど振り絞ったのか。
だがアルカンは冷静に考えてしまう。

そこに校長の声が通った。

「アルカン!」
「えっ、あっ、はい、校長先生」
「魔女と言うものはね、
 自分の欲しものを手に入れる為には手段を選ばない、
 そういう生き物よ。
 メグは箱から石を取り出して、
 その番号の書かれた札を持っている男と踊る権利があるわ。
 そして貴方はその札を知らぬ間に持たされていた。
 貴方の負けよぉ、アルカン。」

いよいよ全てを悟ったのか、
生徒達は皆一斉に沸き立った。

しかし校長の助け舟が出てもメグの不安そうな顔は変わらない。
当人である彼女は知っているのだ。
これがどういう行為であるかを。
ただ決まりに縛られるべき物事ではない、
気持ちが、大事なのだ。

アルカンは十秒、メグを見つめて物思いにふけった。

「あの、先生……」
「メグ、あのな。
 俺はお前が生徒だと思って接してきた。
 俺もお前に教員として接してきたつもりだ。
 まだお前のそれ以外の面を熟知してないし、
 お前にも俺の他の面を見せてはいない。」
「はい……」
「人がお互いを知るには長い時間と忍耐がいる。
 それを知った上で俺を選んでくれると言うなら、
 今夜は、踊る事から始めよう。
 お嬢さん、宜しければお手をどうぞ。」
「!!
 ありがとうございます!!!」


空はいよいよ夕がかり。

魔法の明かりがあたりを彩り、虹も顔負けの校庭大広場。

若い魔女達は踊る相手に手を引かれ、音楽がかかり始めた今、

彼女達の夜はまだ、始まったばかり。

―――――――――――――――――――――
(著者後書き)
前編後編合わせて約14000文字。
読了真に有難う御座いました。

メグはいつも真剣に向き合ってくれる、
そしていつも生徒だからと甘やかさない、
そんなアルカンに恋をしていたんですね。
メグは本当に数学だけは駄目で、
どうしても苦戦してしまうのでアルカンの所に逃げ込んだところ、
専門じゃないアルカンが一緒にうんうん悩んでくれた事で、
恋のトドメを刺されました。
先生追試合格したよ!と報告に行った時に、

「そうか!よく頑張ったなぁ!偉いぞ!」

と褒めてくれたアルカンの顔にハートを射抜かれたのです。

二人の恋路は一歩を踏み出したばかり。
恋路は時として魔法よりも難解な迷路になりますが、
お互いが協力し合えば次のステージに行ける筈。
お二人ともどうかお幸せに。

ここまでの読了有難う御座いました。

またどうぞごひいきに。けんいちろうでした。

お楽しみ頂けたでしょうか。もし貴方の貴重な資産からサポートを頂けるならもっと沢山のオハナシが作れるようになります。