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就職活動では、難聴であることを言った方がいいのか?隠した方がいいのか?

みなさん、こんにちは!
岩尾です。

就職活動において、難聴であることを伝えた方がいいのかどうか?
これは悩む人も多いと思います。

でも、これはどうすればいいか基準は明確で、
聞こえに対する配慮がなくても会話に支障はないという場合のみ、言う必要はないでしょう。

でも、何らかの配慮をお願いしないことには、仕事に支障が出るということであれば、事前に言う必要があります。

配慮が必要なのに、それを言わなかったとしたら、当然配慮はないので、会話でのヌケモレは必ず出ます。
(ちなみに配慮をしてもらったとしてもヌケモレは出るものですので、なかったらかなり出てしまうことになると思います)

それは隠し通せるものではありません。
隠し通したとしたら、あなたが、「人の話を聞かない奴」というレッテルを貼られてしまいます。
そして、自分もものすごく疲れます。

実際に、隠して入社し、何とかできていたけど、ちょうどタイミングが悪く、マスク社会になってしまい、聞き取りが困難になってきた。
でも言うに言えず一人で頑張ってきた結果、鬱になってしまい、結局辞めてしまったという話もあります。

今時期だからというわけではなく、「いけそうだ」と思っても実際やってみると全然聞きとれなかったという話は多く聞きます。

隠して入ると、後で言いにくいですよね。
後で言うと、「嘘をついた」として、内定取り消しになることもありますし、そうはならなくても、「嘘をついて入社した」とレッテルを貼られることもあります。
そうなると、その会社で過ごしにくくなりますよね。

自分にとっても、周りにとってもいいことはないと言えます。

ただし、難聴であることを伝えると、やはり採用の可能性は下がります。
不採用時に聞いても、難聴が理由とははっきり言わないでしょう。
業務的に聞こえないと無理であればそう言われるでしょうが、総合的に見て今回は見送らせていただきましたと言われることがほとんどだと思います。

悔しいですが、やはりよくわからないことは避けるケースが多いのは事実です。
難聴についてはほとんど知られてないので、知らなければ、わざわざ手がかかりそうなことは選ばないと判断されることが多いということです。

でも、もちろん、そんな企業ばかりではありません。

聞こえないことを伝えて、どうカバーすればいいか、フォローがあれば、ここまでできるということを伝えれば、わかってくれる企業は必ずあります。

時間がかかるかもしれませんが、正直に話して、それを理解してくれる企業を探した方が、後々のことを考えると絶対にいいです。
新卒で就職活動をする場合は、ただでさえなかなか内定が取れなくてきついことが多いと思いますけど、4年生の3月まで挑戦はできますし、今は未就職卒業生にも求人はあります。(もちろん量は減りますが)
だからじっくり探すことをお勧めします。

転職の場合は、なかなかじっくり構えられないことも多いと思います。
それでも、やはり全て話してわかってくれるところを目指した方がいいです。
ですので、本当は在職しながら次を探す方がベターではあります。
もちろん、既に辞めている場合もありますし、これ以上いたら病気になりそうだという場合はすぐに辞めた方がいいですし、このあたりはケースバイケースで、常に今どんな選択が最善かを考えて動く必要があります。

でも、最終的に目指すのは、聞こえないことをわかって配慮してくれる会社です。
まずは生活のためあまり配慮してくれない会社に入ったとしても、入った瞬間から転職を考えて動いたっていいんです。

会社からすると嫌かもしれませんが、配慮してもらえない以上はしょうがないですよね。
求職者にも、自分の過ごしやすい環境を目指す権利は当然にあります。

それから、就労移行支援というのもあります。
これは、障害を持つ人を就職するまでサポートしてくれるサービスで、無料で利用できます。

でも、難聴のことをわかってくれている人でないと、なかなか良いサポートが受けられないこともあります。
良いサポートどころか、マイナスなサポートをされるケースも聞いたことがあります。

難聴のことをわかってない支援者だと、例えば軽度難聴や、片耳難聴の人たちには、難聴を隠したり、あるいは、「難聴だけど、聞こえます」と言っておいた方がいいということで、配慮のお願いなどはしない方がいいとアドバイスする人もいるようです。

内定を取る確率を上げようとしてるんですね。
特に配慮は要りませんと言った方が、内定を取りやすい事実はありますので。
会社(就労移行支援事業者)の利益のみを考えた行動です。

これは完全に間違ってます。

そういう人たちは、会社のためではなく、あなたのためだと言うでしょう。
内定を取るためだと言うでしょう。
確かに内定を取ることも大切ですけど、それでは、入ってまたすぐに辞めることになるか、辞められず嫌々過ごす羽目になるかが関の山です。

やっぱり、手間はかかりますが、ありのままを話して、受け入れてくれる会社を探すことをベースに置いた方がいいと僕は思います。

就労移行支援施設が当事者の味方でなくなったら、一体何を頼りにしたらいいのか?
特に難聴の人たちは、聞こえないことで、不快な対応をされることが多々あります。
非常に理不尽極まりないことですが、実際にものすごく多くあるんです。
それで辞めることも多いわけです。
だから、次は難聴のことを理解してもらいたいと強く思っていることも多いはずです。

会社の成績を上げることではなく、その人の幸せを考えてもらいたいなと思います。
話を聞いてほしいと思います。
話を聞いて相手がそこまではっきり言わなくても、想像してほしいと思います。

かけはしは、就職に関するメール相談、オンライン相談を無料でやっています。
何かありましたら、お気軽にご連絡ください。

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