【陰の人生#10】イラストレーター時代②
!閲覧注意!
今現在イラストレーターを目指して頑張っておられる方、また現役として頑張っておられる方に水を差すような、意気を削ぐような内容も含まれるかもしれません。
飽く迄も、個人的な状況とその感想になります。お若い方の参考になれば、との思いも込めてはおります。「はー、そういうこともあるんだ。私は気を付けよっと」と気楽にお読み頂けることを希望します。
なし崩し的に持ち込まれた仕事をこなす内に「イラストレーター・WEBデザイナー」の肩書を持つようになりました。
正直、両親のツテから持ち込まれる仕事に関しては、やりたいわけではないというところから始まっていましたので、モチベーションはかなり低かったです。
あと、両親が窓口になっていたので不透明な事が多く(特に金銭関係)「法に従う」という観点で、明朗であることが求められる宗教信奉者としてストレスの元となりました。
要するに、社会の事が何も分からないひよっ子の分際で独り立ちすることになってしまったことが敗因でした。
ついでに言えば、父も少し専門的な職業で一般的な社会人としての常識は低く、母に至っては専業主婦でしたのでお察しでした。
ちなみに「あれ?うちの両親って、もしかして世の中の人と違い過ぎるんじゃない?」と気付いたのは、自身が社会人になった時でした。
学生時代というのは、学校と家庭の往復で、案外世界が狭いものですよね。
更にその上、友達との付き合いを始め部活などの学校活動も制限され、挙げ句ほぼ不登校でその学校にも行かず、宗教を信奉する家庭ではテレビなども見るものを制限され、読めるもののジャンルと言えば純文学からそれに準ずるようなジャンル。(結構、自由に見たり読んだりしてましたけど…www)
あの環境では世間知らずに育っても仕方ないかも、と、今、自分が子育てしていて思います。
うちの親、特に母親は、私を大人にしたくなかったのかもしれません。今振り返れば、30になっても子供扱いされて気持ち悪く思ったものでした。
そのくせ、事あるごとに「子供っぽい」となじってくるのが常でしたが。
相場を知る
成功の秘訣は、成功者のnoteを是非是非ご参考になさって欲しいと思います。
私は失敗しましたので、その経験から「こうすれば良かったんじゃないか」と思うことについて書いてみようかと思います。
原価厨、なんて言葉があります。原材料の値段を調べ上げて「材料が安いのにこの値段は暴利だ!」とあげつらう人達のことですね。それを作るための人件費や店舗を構える諸経費については考えていない発言です。
イラストやデザインの原材料と言ってまず思い付くのは時給換算だと思います。私は、過去、この点しか考慮しませんでした。
しかし、実際にはまず「打合せ」「ラフ」「修正」などを経て「完成品」に至るわけで、この前段階が相手によってはめちゃめちゃ掛かります。素人さんが相手だと、なおのことです。まず、素人さんはラフを見て完成品を想像出来ない人がほとんどですので、完成品に近いラフを作る羽目になります。
「こんな風にして」と持って来られる参考品の「まんま」じゃないと気に入らない、とか。だからそれじゃパクリでアウトやっちゅうねん!!と説明してもご納得頂けず話合いは頓挫します。まぁ、最近は理解も進んで来ているのでその辺は大丈夫かも知れませんが、30年前は大変だったんだwww
そして、描く時もパソコンかタブレットだと思いますが、何点以上描けばペイ出来るでしょうか?
私は色々と中古で揃えましたが、当時はPhotoshopやIllustratorはそれぞれ10万近くするソフトで、持ち込まれる仕事を満足にこなすためにと導入はしましたが、正直、私が請負う金額ではいつになったらペイ出来るのか分からない有様でしたし、すぐバージョンアップ(これは2〜3万でしたが)するし、パソコンも5年使えば古くなりました。(最初の内は色々と難しかったです。最初はいわゆるiMacが世界を席巻する前のMacintoshを利用しており、iMacが出る事でOSから何から仕様が全て変わったので、結局5年くらいで総入替えをしたような気がします。それでもPowerMacG4が出るまで古いMacintoshで粘りましたが)
自宅で仕事をすれば、通信費・光熱費だって掛かります。確定申告の際には2/3ぐらいが経費として認められるんじゃなかったですっけ? つまり、そのくらい掛かってるってことです。場所代として。
デザイン事務所に発注すると、何故そんなに高いのか。
当たり前に、人件費を含めそれだけ掛かっているからです。
私の場合、その相場を知らずに業界?に飛び込んでしまったため、相手の言い値で仕事をすることが多く(小娘でしたのでオジサン相手に交渉も出来ませんでした)言葉は悪いですが、良いように使われた、ということだと思います。
これを読んで「アホだなこの人」と思われる方も多いでしょう。アホだったんです。
…でも、案外、今もそうやって搾取されている方が、もしかしたらいらっしゃるのではないかと、心配もしております。
相場を知る、これがまずは自衛の第一歩かと思います。安く見積もられて、これが私の実力・価値なのか、と納得しないで下さい。安く請負うことは、業界全体のためにもならない(結果として業界全体の首を絞めることになるかと思うのですがこれはまた別の話になりますし私の分野ではないのでおしまいにします)と、私は思います。
もっとも、30年前と違ってネットもあり情報も出回っていますので、きっと大丈夫だとは思いますが!
リテイクに値段を付ける
これは、特に素人さん相手の時に必要だと思うんですが、リテイクは2回まで、それ以上の時は1回いくら、と最初に提示しておいた方がお互いのためだと思います。
漫画家さんのネームとかだとまた話は別かとは思うのですが、ビジネスとして「依頼されて請負う」というスタンスでの仕事の場合は、あんまり受身にならない方が、後々のためではないかと思います。
喧々囂々の話合いの結果「じゃあ依頼するのをやめます」となった時にも、お互い傷が浅くて済みますし、リテイク回数が決まっている方が、相手も1回で要望全てを伝えようと考えておいてくれるでしょうし。
そして、打合せには必ず記録を付けましょう。メールやラインだと、文字で残るのでそのまま記録になりますが、電話や話合いだと、その場のノリで盛り上がっちゃって、後になって「あれ?」ってなることもありますしね。
私の場合に限って言えば
まぁ、何をするにしても、心のブロックが大きくて大変でした。
そもそも「世の人と親しく付き合ってはいけない」と教え込まれていますし、「この世で成功してはいけない」と思い込んでいましたし、「お金を儲けることは物質主義で悪い事だ」と信じていましたし
いずれこの世界は滅びるんだから、その時まで何とかやり過ごせれば良い
と、本気で思っていました。
「あれから30年」なんて、綾小路きみまろが言い出してくれそうです。
まぁ、要するに、そんな刹那主義で人生うまく行くはずがないんです。
来るかどうかも分からない明日の滅びを恐れて、今日を生きるのが疎かになっていたら、本末転倒です。
挿絵師は、つまらなかった時代に唯一頑張れた仕事です。とは言えやはり相場よりは安かった模様。新人だったし好きだったし、応募した身だったので良かったのですが。
データが残っておらず写真です。雑誌の写真はアウト?と心配しておりますが、当時も「サンプルとしてホームページに掲載して良い」と言われておりましたので、自分の挿絵のみ切り取りました。
ちなみに残念ながら廃刊となりました。
ネット人格
個人サイトを作るのは、楽しかったです。イラストのサンプルと、ホームページデザインのサンプルを兼ねて、毎月トップページのデザインを変えようと決めていました。変えたトップページのHTMLは保存しておいて、受注の時にサンプルとして提示出来るようになどしておきました。いわゆる、営業活動です。
更にこの頃の私は、よく個人サイト巡りをしていました。
そう、悪い言い方をすれば
カモを探していたのです。
私は、どうにかしてネット上で「宗教の伝道活動」が出来ないかと、企んでいたのです。(目標の伝道時間を達成出来なくても罰などはありませんが、未達成が続けば伝道者としての立場をいわば「降格」されてしまいます)
結論から先に言うとすぐにそんな馬鹿な考えは捨てまして、結局ただ単に個人サイト様を楽しんでいただけになりましたが、この頃に仲良くなったネッ友とは、数人ほど今も繋がっています。もう、30年来です。
その中で、私の言動などに違和感を覚えた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
30年の時を経て、告白します。
私、この当時、精神的にかなりキてました。病院に行けば、恐らく「双極性障害」とでも診断されたと思います。
中学生時代と同じく、またしても先の記事に書きましたオカルト現象と離人症のような症状、二重人格めいた状態に悩まされ始めました。
ここまで書き綴れば、自分でも認識出来ます。
昼夜逆転という生活スタイル。
「この世」に居乍らにして「この世」を楽しんではならないという心の枷。
聖書に書かれていることを信じていないわけではなく、神の存在を疑っているわけでもなく、だからこそ、自分の理想とする生き方に叶わず、生きるのが辛く苦しかった当時でした。
ご迷惑をお掛けしたことが、多々あったかと思います。あの頃の「貴方」が、通りすがりにもしかして?と思われましたら、ここで土下座している私がいると思ってください。申し訳ありませんでした。
何だか、いつにも増して散漫な文章になってしまった気がします。「あの頃はちょっとおかしかったんだよなぁ」って時期は、大体記憶が曖昧です。
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