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曇り、のち碧空。

僕達が見ている「景色」は、常に変わっていく。
また、常に変わりゆく「景色」は、人によっても変わっていく。
そして、僕達が見ている「景色」は、「天候」が変われば変わっていく。

曇りの日は、僕にとって、何故か寂しく感じてしまう。
晴れの日だったら、どこまでも広がる天色の空を「綺麗」だと思うのに。
雨の日だったら、様々な花や葉についている雨露を「綺麗」だと思うのに。

曇りの日だけは、何故か寂しくて、つまらない。

空を見ても、灰色しかなくて。
様々な花や葉を見ても、特に魅力的という訳ではなくて。
道に立っていても、影ができることはなくて。

どれだけ「晴れて欲しい」と願っても、それは叶わない。
天候や、空の景色を自分の好きなように操ることはできない。
自然が決めたことに、僕達が抗うことはできないのだ。

だからこそ、曇りの日だけは、寂しくてつまらないなと感じてしまう。

でも、そんな日だからこそ、つい色々なことを考えてしまう。

「この曇り空を突き抜けられたらなぁ」とか。
「突き抜けた先には、どんな景色が広がっているのかなぁ」とか。
「その景色は、いつか見ることができるのかなぁ」とか。

そんな他愛もないことを考えていると、気付いたら時間が経っていて。
「もう、こんな時間になっちゃったか」と思って、帰ろうとした時。
ふと、空を見上げてみると。

そこには、思わず見惚れてしまうような『碧空』があった。

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