奪い合うだけが「争族」ではありません
「相続」をめぐる争い、と聞くとどのようなイメージでしょうか?遺された財産を奪い合うイメージがほとんどではないでしょうか?実はそれだけではありません。
押し付けあう「争族」とは
今後増えてくると思われる「争族」。 それは、「押し付けあう争族」です。
何を押し付けあうのでしょうか?
地方に遺された「不動産」です。
例えば、地元を離れた子どもたちがいたとします。 それぞれ独立し、持ち家やマンションなどを所有しています。 家族や生活、仕事があるため、地元に帰るつもりがありません。
そんな時に、故郷のご両親が亡くなりました。 不動産以外の財産は争うことなく相続できましたが、実家をだれが相続するのかで争うことになりました。 それぞれ実家には思いはあるものの、相続するつもりはありません。
結局、そのままにしておくことに…。
今後起こりうる問題
・空き家問題
もはや、地方だけの問題ではありません。 東京都心でも大量の空き家が存在していると言われています。
人が住まなくなった家屋は想像以上のスピードで痛みます。
庭の草木や雑草が伸びるのもあっという間です。
これらは自分の土地内だけの問題ではなくなります。 近隣の方々に大きな迷惑をかけてしまうことになります。
・相続登記
現在、「相続登記」は義務ではありません。 そのため、必要に迫られた時までそのままにしておくケースが見られます。
その場合、その当時相続人だった人が亡くなったりすると、代襲相続が発生し、相続人が増えたりします。 そのすべての人が「遺産分割協議書」に署名・押印しない限り、名義変更や売買ができなくなります。
ちなみに、固定資産税の課税は、役所の資産税課などがしっかり調べて課税対象者を相続人宛にします。 代表相続人=課税対象者を決めてください、という案内が送られてきます。
「相続」の先送りは、いいことがありません。
すでに発生している相続でお悩みの方は我々のような専門家に相談してください。
『「争族」にしない「相続」』の実現には、「終活」「遺言書の作成」が不可欠です。
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